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2017.04/07 今村復興相のぶち切れ

「「こんなね、人を誹謗するようなことは許さんよ!」「避難者を困らせているのはあなたです」「うるさい!」2017年4月4日午前、復興庁の閣議後記者会見で、今村雅弘復興相(70)がフリージャーナリストの質問に「ブチ切れ」てしまった。」
「その姿はテレビなどでも何度もリピートされ、菅義偉官房長官や公明党・井上義久幹事長からも苦言を呈されるなど、波紋を呼んでいる。今村復興相はなぜブチ切れたのか。」

 

以上はJ-CASTニュースの冒頭部分の抜き書きである。先日問題となった4月4日の復興相ぶち切れ事件を細かく報じている。このニュースを読むと、きれた復興相も問題だが、同じ内容の質問を言葉を換えて繰り返しくどく質問している記者も大問題である。

 

「復興相「ちょっと待ってくださいよ。あなたどういう意味で、こうやってやるのか知らないけど(笑)、ここは論争の場じゃありませんから」」

 

ぶちぎれる前の冷静な一言で、これは場をわきまえない記者を諭している「親切な」言葉である。ここで「親切な」と書いたのは、常識の無い記者に復興相が「親切心」から、「教えなくても良い常識を親切に」問題の記者に教えたのである。

 

しかし、それでも記者は同じ質問を繰り返し、ここで復興相がぶちぎれている。改めて文章で読むとこの記者は復興相を怒らせるために質問をしていた悪質な行為であることが浮かび上がる。

 

過去にFDを3回続けて壊され、3枚目では犯人が名乗り出ているような壊し方をされた経験を持つ筆者は、復興相の気持ちが痛いほど分かる。

 

2回まで上司に職場の問題を冷静に相談していたが、3枚目では自ら犯人(目撃者の証言もあった)に人前でその行為を辞めるように忠告してしまった。

 

犯人がわかった3枚目でも上司に相談したが、上司は対応してくださらなかったからだ。これは若かった頃の行動であり、もう少し自分の担当している仕事の重さを理解すべきだった、という反省もできるが、アメリカの会社を買収し、リストラの嵐が吹き荒れている社内風土の中で起きた出来事である。

 

TVで流されている光景だけからは、大人げない復興相の姿しか伝わってこないが、J-CASTニュースのように文章で書かれたものを読むと悪意のある記者の姿が浮かび上がる。

 

このような場面で気の利いた事務方がおれば、非礼な記者の質問に答えなくても良いとのアドバイスあるいは何らかの行動が取られたと思われるが、官僚も高給を取っていながらぼんやりと仕事をしていたのだろう。

 

親切心からエネルギーが爆発した70歳でも元気の良い復興相に少し同情する。それなりの立場、それなりの仕事を抱えた人は、どのような場面でも頭を下げることが求められる社会である。おそらくあのような場面で復興相という肩書きが無ければ「元気の良いおじいちゃん」で終わっていたかもしれない。

 

ぶち切れる人格では大臣が務まらない、と言う理由で大臣辞任を要求するのは、少しおかしいかもしれない。いくら腹が立っても、どのような状態でも冷静で何も言わないのが人格者で大臣としてふさわしいと言われるかもしれないが、親切に指導しているのを理解しない若者に何も対応しないとしたら、それは無責任だろう。やや特殊な評価かもしれないが、礼儀や場をわきまえない若者に対して責任を果たした大臣とも表現できる。

 

 

 

 

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2017.04/06 プログラミング(5)

例えば数値を入力し、計算させるプログラムをC言語で作るならば、入力部分の設計から行わなければならない。

 

自分だけが使用するプログラムならそれは適当でもよいが、他の人が使用することを考えると、その部分のデザインだけで1日程度かかる。Lattice Cでは、C-Entryというツールが早くから販売されていたのでこれを使用するとそれが2時間程度に短縮される。

 

ところが現代では統合開発環境でVisual C#を使用すると、1時間もかからない。統合開発環境を立ち上げたときに表示されているフォームにコントロール部品を配置すれば、それでC-Entryよりも見栄えのする入力デザインが完成する。

 

デザインだけではない。もうそれで立派なプログラムがバックで自動的に書かれているのだ。さらにそのままコンパイルもできる。

 

例えば、テキストボックスに数値XXを入力して、OKボタンをクリックすると、「「XX」が入力されました」と表示されるプログラムでは、次のように作成して行く。

 

まず、ツールボックスにある「Label]をフォームにドラッグ&ドロップして2つ貼り付ける。次にテキストボックスとボタンを同様にフォームへ貼り付けてゆく。

 

この作業において、数値を入力するテキストボックスの位置や、その説明(Label1)、及び出力(Labe12)、OKボタンの位置などを自分の好きなように配置する。これで入力部分のデザインは半分完成する。

 

MS-DOSの時代からは考えられないような便利な時代になった。ただし、便利になったおかげで、コンピュータのハードウェアに対するアクセスなど考える必要がなくなり、ハードウェアーの動作がさっぱり分からなくなった。

 

自分に必要なプログラムを必要なときだけ作成する時代になったのだろう。プログラミング環境は30年前よりも格段に良くなった。

 

簡単な計算プログラムであればExcelで済んでしまう。例えばタグチメソッドのSN比の計算でも一つの実験計画専用にExcelで表作成すれば一応一人で使う分には用足りる。計算結果のグラフも簡単に出せる。

 

しかし、技術者ならばExcelだけで満足せず、C#に取り組んでほしい。最近はPythonも使いやすくなったがWINDOWS環境ではC#は標準言語となっている。

 

 

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2017.04/05 プログラミング(4)

MZ-80kを使用していたときには、画面のデザインにあまり関心を払わなかった。CRTが小さくモノクロだったのと画面操作のコマンド類がプログラミング言語で多くサポートされていなかったからだ。

 

もっとも計算結果を得るだけならばそれで十分だった。グラフが欲しければプリンターやプロッターへ出力していた。当時渡辺測機から本格的なパーソナルプロッターが販売されていた。

 

画面表示のハードウェアーが貧弱だったので周辺機器が進歩していたのだ。第二精工社のプリンターはCRTよりも精度が高く、プロッターはさらに高精度だった。それらが10万円台で手に入ったのだ。

 

当時の大卒新入社員の初任給は12万円前後なので1ケ月分の給与で会社で使用している、価格が10倍以上の装置と同程度の性能のハードウェアーが個人で手に入る時代になっていた。

 

会社で実験したデータは独身寮に持ち帰りMZ80Kで処理していた。ゆえに当時は会社の研修で学んだ統計処理技術をふんだんに実務に用いていた。多変量解析など不要なデータにまで用いていた。

 

8bitから16bitへ移行する時代にCRTの進歩が著しかった。高精細のCRTが5万円以下で購入できるようになり、手軽にそのハードコピーをとれるようにプリンターのドラバーが設計されていた。ゆえにデータの出力をまずCRTに行うようなプログラムを書く必要があったが、プログラミング環境は貧弱な状態だった。

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2017.04/04 プログラミング(3)

学生時代に学んだプログラミング言語はFORTRANだった。現代の様な情報工学など無かったので、コンピューターの授業もその使用法が半分で、残りはその実習だった。一応動作するプログラムを仕上げるまでが単位の条件だった。

 

分子軌道法の授業では、結構難解なプログラムの一例が印刷物として配布されていたが、結局は単なる見世物の様な状態でそれ以上の説明は無かった。

 

大学院に進学したころにマイクロコンピューターの論文を読んだ。たまたま図書室に失敗したコピーとして捨てられていたその論文は、衝撃的だった。

 

とにかくA4前後の大きさのボードにLED表示板がついており、キーボードをつないで入力作業と計算ができるボードコンピューターの紹介だったが、その小ささに驚いた。

 

機械語で動いている、という説明を理解できず、生協の書店へ飛び込んだが、どの本を読めばよいのかわからず、コンピューターの授業を担当していた教授に相談に行ったら、FORTRANができればよい、と指導された。

 

しかし、時代の動きは早かった。就職してMZ-80Kを慌てて購入し自分で勉強する以外に道なし、とばかりに、コンピューターにお金をつぎ込んでいった。就職して4年目にはBASICを卒業し、FORTHとアセンブラーが使えるようになっていた。

 

MZ-80Kで動いていたFORTHは、使いやすかった。もともとFORTHはマイコン用プログラム言語として開発されており、軽量な設計だった。Cを使い始めたのは、PC9801F2を購入し、MS-DOSの不便さからだった。

 

当時はコンピューターのOS自身が不便であり、ファイル操作も含めDOSレベルのプログラムを作る必要があり、FORTHとかCはその点便利な言語だった。ただ、現在のWINDOWSのプログラミング環境に較べると、コストが高く不便な環境と思い出される。

カテゴリー : 一般 連載

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2017.04/03 高分子材料(58)

100円ショップの樹脂製品には耐久性の無い製品がある。100円だから我慢しなければいけないのか、時として疑問に思う。その一方で、窓際においていても高価な樹脂製品と同様の耐久性の高い製品もあったりする。

 

樹脂には耐候性向上のため様々な添加剤を混練するが、この添加剤が樹脂より高いので樹脂製品のコストに影響する。100円ショップの製品の場合に、おそらく耐候性試験などしていない可能性がある。しかし耐久性のある製品を見つけたりすると何か得した気分になり、同じものを購入しようとすると、耐久性が証明されたときには製品がモデルチェンジしていたりする。

 

100円ショップのからくりは知らないが、樹脂設計の視点から見ると、このような製品の種類により使用されている樹脂の耐久性が著しく異なるところは、100円ショップが宝探しワンダーランドのようだ。逆に100円ショップにあるような製品でブランド品を購入し、何倍もの料金を支払ったのに耐久性が無く簡単に壊れるとショックである。

 

100円ショップにはおいてないが以前紹介したがニコンF100の蓋(データパッケージ)の樹脂製フックがクリープ破壊した現象は、その破壊面に射出成型の時にできたと思われるボイドが観察されたので寿命が10年ほど縮まったような衝撃を受けた。このような耐久性の問題も含め破壊のばらつきは最弱リングモデルによるワイブル統計で議論されたりする。最弱リングモデルとは、n個のリングで構成された鎖が破壊する確率を求めるモデルである。n個のリングの一つが破壊したときに鎖は機能を失うのでその確率を計算できる。

 

ワイブル統計では得られた直線の傾きから、破壊に対する信頼性を求めてゆくが、この直線の傾き以外に、直線が変曲点を持っていると破壊モードの情報を得ることも可能となってくる。破壊をワイブル統計で科学的に議論されその手法の有効性が実証されたのは、金属やセラミックス分野であるが、樹脂やゴムに対しても破壊確率を求めるのに有効な方法である。

 

 

カテゴリー : 高分子

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2017.04/02 高分子材料(57)

添加剤による可塑化効果について。例えば、樹脂を難燃化しようとリン酸エステル系難燃剤を用いると可塑化効果により弾性率低下が生じる。30年以上前の教科書には、ホスファゼンを用いると力学物性の低下を起こさず、樹脂の難燃化が可能、と書かれていた。

 

たまたま軟質ポリウレタン発泡体の難燃化を担当していたのでホスファゼンを添加したところ弾性率の低下起きず、LOIを21以上まで上げることができた。比較に用いたのはTCPPであるが、このリン酸エステルを用いたときには20%程度弾性率の低下が起きている。

 

教科書の内容が正しかったわけだが、このホスファゼンをジアミノ体に変性し、イソシアネートとプレポリマーを合成し軟質ポリウレタン発泡体を合成した。するとLOIを21以上になるまで添加すると10%ほど弾性率が低下した。

 

ホスファゼンは添加型で樹脂へ添加した場合には、教科書通りの結果になるが、反応型として添加すると他の難燃可塑剤と同様の傾向となる。但し、LOIを21以上とするために必要な添加量は、添加型の場合よりも10%程度少なくて良い。

 

粘弾性等の解析結果から、反応型として添加したときにウレアの凝集構造を壊している、と推定されたのでイソシアネートとのプレポリマーとして添加したことが失敗だった。しかし、TCPPと異なるのは同一LOIを得るのに弾性率の低下が少なく損失係数が向上する特徴があり、難燃クッション材としては好ましい結果であった。

 

樹脂の可塑剤の説明には可塑化による弾性率低下などの問題が取り上げられるが、予期せぬ物性の改善効果が現れる場合がある。これは可塑剤の分散状態あるいは可塑剤添加による樹脂の高次構造変化の影響で、可塑剤をスクリーニングするときには一通りの力学物性を評価しておくと良い。一通りの力学物性については問い合わせていただきたい。

カテゴリー : 高分子

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2017.04/01 東芝の社員は転職すべきか(2)

転職すべきかどうか、迷うと本当に難しくなる。しかし、自問自答してみて自分が組織の役に立たない、あるいはその組織を許せない、経営者なり上司がおかしい、と思われるのなら、転職すべきである。

 

ここで私心に囚われると、良い仕事ができない。良い仕事は、働く意味を理解し卓越した成果をあげられたときに実現出来る。良い仕事をした結果が報われるかどうかは別の問題であるが、良い仕事のプロセスから得られた経験は個人の宝となる。

 

この個人の宝とは仕事の評価とは別の価値であり、自己実現に関わっている。30年以上のサラリーマン生活で組織方針に従い成果を出してきたが、その評価は必ずしも満足なものではなかった。評価は評価者に依存するので評価者が誠実でなければ、成果を他の人の評価にするケースも出てくる。

 

評価者の経験から成果に対する評価を気にするな、と自信を持っていえる。しかし自分に対する会社の評価が自己評価よりも乖離しているならば組織への貢献ができていないと判断すべきである。あげた成果に対する評価の低さというのは理由はどうであれ、「その」組織に貢献できていない、という評価なのだ。

 

働く意味は、組織への貢献と自己実現にあり、組織への貢献ができない状況であれば、仮に自己実現環境が良くても、転職という判断が、その意味において誠実かつ真摯である。

 

組織への貢献の評価は難しい。それは自分の描く組織と上司の描く組織とが一致しているのかどうか確認することが簡単ではないからである。誠実真摯な上司であれば、組織メンバーすべてに組織の役割と使命を明確にするが、不誠実な上司はそれを曖昧にするのである。

 

 

カテゴリー : 一般

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2017.03/31 東芝社員は転職すべきか

東芝の現在の状況について、「社員は早急に転職すべき」という記事が多い。一方で、政府の動きも含めて東芝をつぶさないように模索する流れができてきた。おそらく東芝という組織は残されるだろう。残される前提で、昨今の早急に転職すべきかどうか、転職経験者である当方の見解を述べてみたい。

 

まず、他の組織で活躍「したい」と今思っている人は、早急に転職すべきである。それから、ある記事に書かれていたが、「会社の最後を見届けたい」などと感傷的な気分になっている人も、その記事の著者の言うとおり、家族のためにも早急に勤め先を探すべきだろう。

 

十分に現在の組織運営者である中間管理職や経営者に裏切られたのである。少なくとも明らかに誠実ではない上司の下では働くべきではない。外部に公開されている情報から判断しても東芝の経営者は誠実と真摯さに明らかに欠けている。

 

何も考えられず右往左往している人はどうするか、そのような方も勤め先が見つかったなら早急に転職されることをお勧めする。また、見つからない場合には、収入額を下げてでも必死で転職された方が東芝が身軽になるから好ましい。

 

また、会社に残っていても恐らく給与は激減する。半額になる方もおられるかもしれない。身分が保障されるという甘い考えは持たない方が良い。例えば、会社を一度解散し、新会社を立ち上げる手法がとられたならば、過去の労働契約など価値が無くなる。

 

一方で、破綻しかかっている組織を立て直「したい」、という意欲のある人は、転職「してはいけない」、と申し上げたい。そのような人材が転職したら、本当に東芝は倒産してしまう。

 

今、東芝の危機を救えるのは、組織を立て直「したい」という意欲のある社員で、そのような人材がもしこの欄を読んでいたなら弊社にご相談ください。職位に合致した戦略と戦術の立案方法を御指導させていただきます。

 

新入社員のスタートはゴム配合技術者としてスタートしたが、ファインセラミックス分野進出の社長方針が出されても組織が動かなかったので、高純度SiCのテーマを掲げて起業した。苦節6年死の谷を歩き住友金属工業とJVを立ち上げ、これからというときに研究部門の不誠実さと直面し、転職した。組織と個人とのかかわりにおいて、誠実さと真摯さは重要である。

 

カテゴリー : 一般

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2017.03/30 高分子材料(56)

リン系難燃剤の一種であるリン酸エステルは、可塑剤としても使用される。可塑剤の応用された製品の身近な例として、塩化ビニルいわゆる塩ビがある。

 

塩ビ製品には固い樹脂から革のような柔らかいものまで存在する。この柔らかい塩ビにはリン酸エステル系化合物が5%以上添加されている場合がある。添加量は柔らかさの仕様を満たすために必要とされる量である。

 

主に難燃性が要求されるシートでは、10%程度添加されている製品もあるが、ブリードアウトがしばしば問題になったりする。

 

ブリードアウトについては他で説明しているので省略するが、触ったときにべたべたする感触の現象である。塩ビとSP値が適合していないリン酸エステルを用いると必ず発生する。

 

樹脂を柔らかくするために用いるのが可塑剤であるが、樹脂に低分子の有機物を数%添加すると必ずこのような可塑化効果が現れる。それでは可塑化効果を出したくないときにはどうするか。

 

可塑化効果は出したくないが、樹脂の機能を高めたい、このようなニーズを満たすためには添加剤の分子設計が重要になってくる。

カテゴリー : 高分子

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2017.03/29 高分子材料(55)

高分子材料では、科学的に説明しにくい技術分野が多い。問題となるのは科学で真理として証明できていないのに、あたかもそれができたかのような説明が書かれている場合である。具体的には高分子とともに用いられる添加剤の技術分野である。

 

帯電防止や難燃性付与、防汚性付与、耐候性向上などには怪しい話が多い。教科書に書かれた説明には、怪しいがそれなりに信憑性があるので科学の定説と誤解されているケースも存在する。

 

例えば、P系化合物による高分子の難燃化機構では、オルソリン酸の触媒作用により水素原子が引き抜かれオレフィンが生成し炭化促進、チャーによる発泡断熱層でさらに炭化促進されやがて火が消える、というプロセスが書かれている。

 

如何にももっともらしいが、熱重量分析やその他の分析技術を駆使して数種類の高分子材料のりん系難燃剤による難燃化機構を調べたところ、オルソリン酸の気相における酸素遮断やラジカルトラップなども起きていることがわかった。

 

わかった、と書いたがプライベートな考察である。特に論文発表もしていないし、社内の研究報告に書こうとしたら上司の主任研究員からデータが少ない、と言われた。今から思えば社内技術の蓄積のために書くべきとは思うが、ノート程度の論文の制度が無かったので、個人的な趣味程度の実験の扱いを受けた。

 

一方でリン系化合物とホウ酸との組み合わせによる無機高分子生成によるリン酸ユニットの固定化、およびそれによる炭化促進、難燃化という手法は、ボロンホスフェートの生成確認やその他のデータも収集できたので学会発表まで許された。

 

しかし、そもそもリン酸ユニットの触媒作用さえ怪しいと思っていた当方は、学会発表しながらも何か腑に落ちない気持だった。「このようなことをしたら、このような結果となった」という現象紹介だけの場が学会にあってもいいように思うが、学会発表ではあくまで仮説による考察が求められる。

 

科学的根拠に怪しさのある仮説は、妄想に過ぎないが、妄想でも技術開発はできるのである。むしろ妄想による技術開発と胸を張っていえるような社会環境にしたいと思っている。新しい科学を生み出すためにはとんでもない着想で起こされた現象が必要である。

 

逆に新しい現象に対して、強引に旧来の科学知識で説明し、陳腐化する愚かさは技術の発展を阻害する。

 

カテゴリー : 高分子

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