ドラッカーは30年ごとに事業の再定義の必要性を指摘していた。その意味は彼の著書を読んでいただきたいが、昨年から今年にかけては新規事業を起業するには大変良いタイミングだと思っている。
昨年あるお客さんから技術相談を受けたが、アジャイル開発で今年夏前には製品を出すくらいの覚悟で技術開発を行わないと失敗する、とアドバイスした。
その結果、当方は自分の首を絞めることになり、牛突猛進で元旦から仕事をしている。もっとも実験が趣味なので苦にならないが、お客さんがやるべき実験を秋葉原で調達したジャンク品を改良し昨年暮れから実験をしているので、コンサル料からみれば大赤字である。
しかし、お客様の実験の進捗が遅いので、アジャイル開発を行うためには、正月明けにプロトタイプを作る必要があり、赤字と分かっていても当方が走らなければいけない状態だ。
実験をやりながら、日本の製造業が科学に束縛される問題に気がついた。なぜなら当方の実験は、非科学的だからである。すなわち、機能確認を重視した実験であり、仮説設定などしていないので進捗は早い。
できるかどうかわからない、動作するかどうかわからない機能について、機能が発揮されるように試行錯誤で実験を行っているのだ。
科学のない時代の腕のある職人は、試行錯誤で新技術を開発していたはずである。科学者が登場したので、今の職人は、それをする必要が無くなった。
しかし、日本の製造業の現場には知識労働者と呼べるような職人がいる。もし、そのような人材を集めて新たな機能の製品を開発させたなら、研究所のスタッフでも想像できないような製品を創造するかもしれない。
例えば、退職前にカオス混合プロセスのコンパウンド製造プラントを半年もかけず立ち上げているが、その中心人物は腕のいいカメラの組み立て職人だった。
当方は中途採用の若者とこの職人を組み合わせたチームでマネジメントを行い、Wパーコレーションを制御したコンパウンドを生産可能なプラントを短期間に立ち上げている。
基盤技術も何もない会社で、アジャイル開発によりコンパウンドメーカーよりも優れたプラントを生み出したのだが、成功の要因は人材と絶妙なマネジメントにあったと思っている。事業の再定義を行う時に日本の製造業の現場には優れた人材がいることを忘れないでほしい。
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傾斜構造の粒子をリーダーに話した時に頭で考えるだけならだれでも言える、と言われた。当方は、それを製造するプロセスも考えたうえで話したのだが、笑われた。
当方は住友金属工業とのJVを立ち上げる準備を一人で担当していたので、余分な仕事をするためには残業をしなくてはならなかった。
しかし、笑われた以上残業など認めてもらえないことは明らかだったので、サービス残業で傾斜構造の粒子を合成した。内部は10の6乗Ωcmで表面は10の11乗Ωcmであり、絶縁体ではなかったが、高い電気粘性効果がこの粒子で得られた。
合成には二晩かかったが、最初の実験として大成功だった。傾斜構造の粒子と比較するため、超微粒子分散型微粒子も2種類製造した。
1種類は絶縁体超微粒子が半導体内部に分散した粒子であり、他の1種類は半導体超微粒子が絶縁体に分散した粒子である。
これらの粒子を製造する技術は、高純度SiCを製造する技術について科学の視点で研究を進めた形式知から容易に実現できた。
科学の長所は、真理を応用した時に必ず真理として現象に現れる点にある。怪しい経験知では、それを展開した時に、再現しないというペナルティを味わうこともある。
ゆえに経験知を獲得したら、可能な限りそれを科学の視点で見直す習慣にしている。科学を道具として使うとは、このような意味である。
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おそらく教育現場の先生は気がつかれているかもしれないが、プログラミング教育では、これまで科学一辺倒だった教育方針を大きく変える必要がある。
あるいは、従来の科学と非科学の境界線を大きく変更するようなイノベーションを教育現場で起こす必要がある。もしここに気がついていない教育者は、プログラミング教育の本質を理解されていない。
かつて、音楽や美術、技術家庭科という科目にその期待をすることができたが、この分野の先生には失礼だが、科学を理解されていない方もおられたので、指導要領では情操に力点が置かれていた。
音楽や美術にもプログラミング教育の要素は含まれている。音楽鑑賞や美術鑑賞では、科学教育を活かせるが、作曲したり、絵をかいたり、彫刻を創ったりするときには、科学教育の範囲を逸脱した教育方針が必要だった。
しかし、そこに気がつかず、芸術科目として教育がなされてきた。絵や彫刻が不得意だった人もプログラミングを学ぶとその能力が飛躍的に改善されるはずだ。
例えば、彫刻が得意でも今は3Dプリンターを使えば複雑形状を容易に創造できる。ただそのためには、3Dプリンターを動かす知識が必要である。
ただパラメーターを入れるだけであるが、どのような形状にするのかを考えなければ入力パラメータを決めることができない。このとき科学的に形状を考え出すには無理がある。
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無料セミナーでプログラミング教育を取り上げたら参加者がいるだろうか。今年から小中学校でプログラミング教育が始まったのだが、教育現場で芳しい結果が出ていないらしい。
一部の知人の情報を一般化したのでは頑張っている先生に申し訳ないが、プログラミング教育がうまくいくと、シナジーで数学の成績が上がるはずである。
当方は社会人になってから、BASICにC、C++,C#,JAVAと日曜プログラマーとして活動してきた。ゴム会社時代には、実験室のOA化に取り組んできた。
写真会社ではシミュレーションやタグチメソッドのプログラムを作成したりした。プログラミングに関する勉強も趣味の領域を超えて現在も取り組み中である。
学校の指導要領を読んでみて、面白い教育のアイデアが浮かんだ。現在それを煮詰めている最中であるが、もし本欄の読者で、小中学生の子弟がおられるならば無料セミナーをリクエストしていただきたい。
もしリクエストがあれば、来年4月開校を目指して1年間の教育プログラムを開発したいと思っている。開講は来年になるが、このようなセミナーのご希望があれば弊社へ問い合わせていただきたい。
対象を社会人ではなく、小学校高学年から高校生レベルを考えている。理由は、プログラミング教育のシナジーを活かして数学の成績向上を狙う目的がある。
毎年大学入試が終わると、数学の入試問題を眺めているのだが、最近の数学入試問題は、昔のような奇抜な問題が出ない代わりに問題がよく練られているような出題がある。
このような問題では、プログラミング教育のシナジーを活かしやすい。昔もプログラミング教育を受けていると簡単に解ける大学入試問題があった。そこに気がついたのは、プログラミングを趣味として始めたころである。
また、ドラッカーを高校生の時代より読み続けてきても気がつかなかったのだが、ドラッカーの著書が問題解決の指南書に見えたのもプログラミングを始めてからである。
科学的に問題を考える、といっても実は非科学的な要素を用いなければ問題を解くときに難解になる。プログラミングを学ぶとこのようなことに開眼する。
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ケミカルアタックという言葉は学術用語ではない。ある種の溶媒が高分子材料に付着し、高分子材料を破壊に至らしめる現象である。
ある種の溶媒について、高分子材料を溶解させる溶媒と書かれた説明もあるが、高分子材料を溶解させなくても起きる場合がある厄介な現象である。
高分子と溶媒の関係について、溶解度パラメータ(SP値)が知られており、実験室で実験を行うと、SP値最大のところでケミカルアタックが起きやすいという結果が得られる。またそれをグラフ化したデータも公開されている。
成形体に何も問題がなければ、SP値を頼りに使用する油に制限を加えれば、ケミカルアタックを防ぐことができる。
しかし、ケミカルアタックについては、促進評価法を開発して個々の関係について調べた方が良い。特に成形体についてはそのばらつきについても注意深く実験を行うべきである。
例えば、成形体に歪がかかった状態では、SP値と無関係にケミカルアタックが発生することがある。詳細は省略するが、ブリードアウトと同様に科学的に論じることが難しい現象であり、品質問題が発生するとその対策に苦労することになる。科学的というよりも実務的な解決策となる場合もある。
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科学の成果として技術がある、という言い方は、一部の当たり前の技術では正しいかもしれないが、高純度SiCの発明については、根性の成果として技術が完成している。
技術が完成してから、その技術の成功が科学的に考えて必然だったことを完成した技術を用いて明らかにしている(注)。
フェノール樹脂とポリエチルシリケートの分子レベルで均一に混合された前駆体によるSiC生成の反応速度論解析もその一つで、この解析を行うために、2000万円かけて熱分析装置まで開発している。
すなわち科学的に厳密な実験を行うために、世界初となる分析装置まで発明したのだ。学位論文には詳細がかかれているので興味のあるかたはそちらを読んでいただきたい。
ポリエチルシリケートとフェノール樹脂を分子レベルで均一に混合する技術については根性で見つけているが、SiC化の反応を解析する分析装置についても一度は分析機器のメーカーがギブアップした装置を当方の手作りの部品を使い根性で完成している。
前者は鼻歌交じりに行っているが、後者は2000万円がかかっていたので、冷や汗かきながらの作業だった。しかし苦労のかいがあり、2000℃まで1分未満で昇温可能な熱天秤を完成させることができた。
すなわち、技術ができて初めて新しい科学の真理が生まれたのだ。技術の成果として新しい科学が生まれた、と高純度SiCの発明では言える。
このような新しい科学を生み出すような技術開発を目指しているのが弊社のコンサルティングポリシーであるが、これがなかなか理解されない。それだけ科学信仰が強いのだろう。
当方は科学を否定しているのではない。新しい科学を生み出すような技術開発が重要だと思っている。最初に根性の成果と書いたのは半分冗談だが、新しい科学を生み出すためには、既知の科学のロジックを超えるロジックを適用して初めて成功する。
弊社へお問い合わせください。昨日の無料セミナーでもこの点について解説しました。
(注)山中博士も同様にヤマナカファクターを見出し、それを用いて科学を展開している。ヤマナカファクターは技術の成果としてまず生まれたことを理解する必要がある。その技術は科学で生まれているので、科学の成果と山中先生は謙虚に言われるが、ヤマナカファクターそのものはあみだくじ方式による技術成果である。くじを引くか根性を使うか、あるいはーーーー。
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フェノール樹脂とエチルシリケートの組み合わせを高純度SiCの原料に用いることが新規であることをどのように知ることができたのか。
簡単である。大学院時代に在籍した研究室でSiCウィスカーの研究をテーマとしていた研究者が数人いて、彼らの輪講や研究報告会に欠かさず出席していたからである。
そこでもフェノール樹脂やエチルシリケートを原料とした方法が研究されており、失敗している。すなわち、この原料の組み合わせは高純度SiCに不向きであることが科学的に証明されていた。
論文には書かれていないが、失敗実験のデータとして報告され、その失敗の原因がSP値にあったからである。高分子の世界ではフローリー・ハギンズ理論で否定される組み合わせだった。
すなわち、ポリエチルシリケートとフェノール樹脂を均一に混合し安定な前駆体を製造することは、科学的に困難な技術とされていた。
よく技術は科学の成果であるから科学の研究に力をいれよ、という人がいるが、科学を信じれば信じるほど技術開発が難しくなる、というパラドックスをそのような人はご存じない。
技術開発で少しでも成功体験のある人は、一応周囲への配慮から科学への殉教を誓うが、内心は非科学的でも成功する可能性のある限り、なんでも実行しようという考えを持っている。
科学が進歩すればするほど、そのような人でなければ新しい発見ができなくなるから面白い。
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大量の情報を短時間にどのように処理するのかは、情報処理が容易になった現代でも重要問題の一つである。
最近ビッグデータがよく話題になるが、大半はコンピューターで多変量解析を行った結果である。重回帰分析か因子分析(主成分分析など)が良く用いられている。
こうした手法を用いることが最近の成果だと誤解している人が多いが、重回帰分析や因子分析の手法は1970年代にすでに利用できた。
ちなみに、当方は新入社員研修で担当したタイヤの軽量化問題について、重回帰分析と主成分分析を駆使して解いている。これらのプログラムがIBMの大型コンピューター3033に付属したソフトウェアーのパッケージに入っていたので、英文の読解力があれば簡単にデータ処理ができた。
その時に大きな問題となったのは、データ入力の部分である。最近ビッグデータ解析がよく用いられるようになったのは、文献などの良質なデータがデジタル化されて、それを大量に集めて処理しAIに入力することが容易になったからだ。
特許のような文献データについて40年以上前の状況は、まずそれを紙にコピーして整理するところから始めなければいけなかった。そのためそれが作業の障壁となっていた。
セラミックスフィーバーの時代にセラミックス業界以外から多数参入できたのは、古典的方法によらないセラミックスの高純度化技術が全くの新規分野であったため調べるべき情報データが少なかったからである。
当時「高純度化」という技術は、ファインセラミックス開発の目標の一つであり、経済性の高い高純度化技術はどのようなものでも新規技術になる可能性が高かった。
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ドラッカーの言葉に、二つ以上の世界を持て、という人生に役立つ名言がある。この名言は、「組織の寿命が人の寿命よりも短くなった」という指摘のところに出てくる。
これはどのような意味かというと、人間の寿命が長くなったにもかかわらず、企業の定年は伸びていないので、定年退職後知識労働者は、その知識を持て余すことになる。
また社会財産として知識労働者を眺めてみても、定年退職した知識労働者を遊ばせておくのはもったいない、というものである。
今定年退職後の労働市場には、知識労働者を生かすための人材派遣会社も存在し、定年退職後収入が下がるのを我慢すれば、働き場所を探すのに困らない。
また、求人側も知識よりも肉体を求めている企業が多く、強みが無い知識労働者でも運よく採用されれば、70歳くらいまでは働ける労働市場になっている。
この運よく、というところは注釈を加えると、退職時の肩書が重要であるということだ。この辺りを理解していない若い人が多くなったが、企業で出世するという意味に、定年退職後の労働市場で有利に仕事を選べる特権がある。
この辺り書きにくいこともあるのでここまでにするが、定年退職後は、労働時間は減少する。社会も優しいので爺を長時間働かせるようなことをしない仕組みになっている。
だから給与も安い。驚くのは、年金が無かったら働かない方がまし、という労働条件もある。ゆえに、二つ以上の職場で働いている人も稀にいるが、それは体力と知力に恵まれている人だ。
若い人は知らないだろうが、50歳になると体力や知力の衰えを意識しなければ、それを維持できなくなる。すなわち、老化を意識しそれが進まないように対策を取らないと確実に衰えるスピードは上がる。
このことに気がつかない同僚を何人も見てきたし、老化をうまく隠すテクニシャンも見てきた。老化をうまく隠すテクニシャンは詐欺の要素を持ち合わせている場合もあるので注意が必要だ。
2年ほど前、写真会社の元役員というのが訪ねてきて騙された。その人の再就職先の面接のための資料作りをタダでさせられたのだ。
話がそれたが、小生は運よく50過ぎの時にリストラされたので早期退職を決意することができた。早期退職を決意している小生に、早期退職を勧奨する役員もいたので会社というのは面白い。
早期退職を決意し、昔の趣味だったギターに再度チャレンジし始めた。ところが、カメラ会社との合併、その結果舞い込んできた中間転写ベルトの仕事で頓挫した。
もっとも頓挫した理由は、昔弾けた禁じられた遊びを全然弾けなくなっていて楽しくなかったこともあるが、高価なES335が残った。
今の会社を創業してから会社経営が趣味のようになったが、やはりこれは仕事であって、貢献と自己実現を強いられる。人生を豊かに楽しませるためには、貢献など考えなくても良い趣味が必要である。
コロナ禍となり、友人たちも暇になったのか、オーディオの趣味の友人とメールを交わすようになった。
その一人がクラシックギターを新調するということになり、当方はES335を断捨離で手放した話や、その時に昔の手工ギターがES335よりも安く二束三文だった話をメールに書いた。
このメール後、その手工ギターを修理し始めた話やエレアコに改造した話、オークションにアイバニーズの高いセミアコを高い値段のまま出している楽器店の話など書いていたら、紆余曲折は省略するが、禁じられた遊びを弾けるようになり、その高いセミアコを値切って買ってしまっていた。
今若い時のようにギターを練習する毎日となったが、趣味は楽しいのである。楽しいから趣味なのかもしれない。同じ趣味の人間が集まる楽しみもある。
しかし、コロナ騒動も無ければこのような展開にならなかったのかもしれない、と考えると、今何か新しい趣味を始めるには良いチャンスである。オタク的なものでも構わないと思う。何を趣味としたらよいかわからない人は相談してほしい。
セラミックスから高分子まであらゆる材料を開発してきた経験は、趣味についても役立った。二束三文の値段しかつかなかったアコギを修理と改良で、市販品よりも良い音のするセミアコとすることができた。マーチンやギブソンに劣らないジャパンビンテージギターである。
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1970年代、ボブディランやジョーンバエズ、PPM、サイモンとガーファンクルの影響で日本でフォークギターブームが起きた。
フォークギターは今でいうところのアコースティックギターで、当時はマーチン社のコピーギターが日本で大量に製造された。安いもので1万円以下から高いもので15万円前後である。
当時造られたギターは、今お買い得ビンテージギターとして当時の価格で販売されているケースも見受けられるが、おおむねマーチンやギブソンのビンテージ物に比べると安くて品質が高い。
日本製のビンテージギターで注意しなければいけないのは、塗装だろう。当時メーカー間で塗装技術に差があり、ややべたつくビンテージギターも存在する。
また、そのべたつきを押さえるために軽く上塗りをしているものも存在するので注意が必要である。当方の所有する、当時6万円松岡良治製のアリアギターは塗装は完璧で50年経っても異常は出ていない。
さて、当時ギターを購入しても教則本の少なさに困った。クラシックギター用の教則本(カルカッシ・ギター教則本)はあったが、フォークギター用教則本の種類が少なかった。
当時は耳コピで独習するのが習わしだったそうで、それを知ったのは新譜ジャーナルという雑誌が発行されてからである。最初にひたすら禁じられた遊びを練習していた。
1,2年して学生のためのフォークギターとかタイトルのついた教則本が売出され、その後中川いさと氏や小室等氏といった面々の名前がついた教則本が発売されていった。
社会に出てから独身寮に入ったこともあり、ギターを弾くのをやめてしまい趣味がテニスに代わったが、2000年頃にリストラされ若いころを思い出そうとギターを弾き始めた。
ただ、フォークギターの弦を緩めるの忘れ保管していたので、ギターの下腹部が膨らみ、弦高が3mm以上となり使えない状態だった。そこでES335を購入するとともにジャズギターでも練習しようと入門書を集めた。
その中の一冊ジョー・パスの著書にCAGEDシステムによる運指法が載っていた。これはカルカッシの教則本には載っていなかった画期的運指方法である。
最近ユーチューブに初心者向けギター教室が多数アップロードされているがCAGEDシステム花盛りである。
1970年代はせいぜいコードを押さえギターを打楽器のように扱うのか、クラシックギターの曲を弾くのか、狭い選択肢しかなかったが、今はいろんな奏法の解説がなされている。このような分野でもイノベーションは存在し、進化しているのだ。
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