昨日高分子材料の電気特性について悩ましい問題、と書いたが、その理由は、現象を理解するための体系が、材料の用途で変化しているような錯覚をするためである。
公的機関のホームページにも誤った考え方が記載されていたりする。例えば「配合と物性が1:1で対応する材料設計」という考え方だ。残念ながら高分子材料ではこの考え方では材料開発が難しい。
セラミックスでも焼成温度で相変化する場合では、配合と物性は1:1で対応しないが、高分子材料では配合が同一でも物性が大きく異なる2種以上の材料が類似の製造条件でできる場合が多い。単なるばらつき(偏差)程度の物性の差異ではなく、同一配合でも明らかに異なる材料として捉えなければいけない。
例えばパーコレーション転移が生じる材料群であるが、パーコレーションを制御できるのか、と驚かれる材料技術者がいるかもしれないが、当方のセミナーを受講していただきたい。配合やプロセシングの組み合わせで制御できるのだ。
この問題については、Pythonによるシミュレーションを中心にしたセミナーと5時間当方の経験知を中心に構成したセミナーと2種類用意している。希望者は9月15日以降の日程でご希望の予定を第一希望から第三希望まで書いて申し込んでいただきたい。
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高分子材料は一次構造に導電性の構造が無ければ、その成形体は絶縁体となる。ゆえに電気特性を変えたいならば、一次構造をその目的で設計するか、その目的を実現できる添加剤を添加したコンパウンド設計をしなければならない。
この分野で開発を成功させるためには、一次構造の合成技術からコンパウンディング技術まで幅広く精通していなければならない。当方は高分子の一次構造の設計から合成、さらには生産まで経験しているだけでなくコンパウンディングについては書籍を著している。
当方の強みは高分子材料以外に、ペロブスカイトはじめセラミックスの電気特性まで研究経験があり、ペロブスカイト粉末を高分子に分散した材料の電気特性について研究を行っている。
すなわち、高分子の電気特性について実用化に必要な様々な研究開発経験があるのだが、その機能にプロセシングが関わる問題が多いと感じている。
例えば、同一配合処方でもプロセシングが異なれば成形体の電気特性も影響を受けるが、これがどの程度なのか説明できる形式知が存在しない。ゆえに、この関連した周辺技術でお困りの方も含め弊社へ問い合わせていただきたい。
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先日8月22日,マイクロソフト社からExcel365へPythonが実装されるとの発表があった。すなわちVBAのごとくPythonをExcel上で使えるようになる。当面はTEST参加者だけに絞られるという。
但し、この機能は、旧バージョンでサポートされないという。弊社では6月1日と7月27日のこの欄で、Excelを使用するよりもPythonの方が使いやすい、と書いている。まさかこれをマイクロソフトが読んで今回の実装を決断したとは思わないが、そのような時代になった。
マイクロソフト社がそのような決断をしたなら、弊社は、「PythonでExcelを使いやすくする方法」を提案したい。
すなわちExcelの使いにくいソルバーやVBAの代わりにPythonを使ったり、Excelファイルを自動処理したり、さらには、表計算ソフトの泣き所であるマクロを埋め込んだセルを固定された数値に変えたりといったテクニックを伝授するセミナーを企画する。
今回マイクロソフト社がTEST参加対象としているように、弊社も9月度TEST参加者を募集したい。9月15日以降の開催となるが、参加を希望される方は、セミナー候補日を複数記入して応募していただきたい。参加料はTESTセミナーとして平日でも特別価格1万円としたい。
さて、内容はPythonが初めての方から中級者レベルを想定している。事前にPythonの環境設定方法を配布するので予習が必要となるが、参加者に事前学習をしていただくことでレベル合わせができる、と考えています。是非この機会をご活用ください。
マルチパラダイムのPythonをスクリプト言語のパラダイムで理解しやすくご指導します。すなわち、8ビット時代のソード社簡易言語PIPSのような感覚で使えるようにご指導します。
(注)Pthonは構造化プログラミングを想定した設計で、オブジェクト指向も実装されたスクリプト言語である。ゆえに、これを使いこなすためには、オブジェクト指向の理解が不可欠である。しかし、豊富なライブラリーが無料で揃っているので、エクセルを併用した時に自分でクラスを設計する必要はほとんどない。ゆえに、Pythonを簡易言語として指導する方法でも十分Pythonを活用できる。使用しているうちにオブジェクト指向を身に着ける方法も指導予定であり、世間で行われていないユニークなセミナーとなる。ぜひ、ご希望の日程を複数記入し、応募してください。特別に9月15日以前を希望される方にも対応いたしますが、サービス価格ではありませんのでご注意してください。
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弊社ではセミナーについて一新しました。受講者のご希望に沿ったテーマで、さらに受講者のご希望の開講日に行えるようにしましたので、セミナー一覧の情報をご覧ください。
本日は混練技術のセミナーに関して簡単に宣伝をさせていただきます。ゴム会社に入社時、最初の指導社員はレオロジーの専門家でやや昇進が遅れた方だった。当方が初めての部下であり、大変熱心にゴムの混練技術についてご指導くださった。
そして、毎朝午前中は座学でテーマに関連した形式知と経験知を講義してくださった。応用化学科を修了した当方には初めての内容だった。また、現在混練技術は分配混合と分散混合で解説されたりしているが、この講義では混練におけるレオロジーが中心だった。
それだけではない。当時混合則が主流の考え方だった時代にパーコレーションについて教えてくださった。さらにカオス混合についても独自の見解を話され、連続式混練技術における実現方法については当方の宿題とされた。
それから25年過ぎて、豊川へ単身赴任した2005年に半年後までに押出成形歩留まりを10%前後から100%へ上げなければいけないとんでもないテーマを担当した。
カオス混合によるコンパウンド加工しかない、と判断した当方は、コンパウンド工場を立ち上げ、無事歩留まり100%を実現できるコンパウンドをカオス混合プロセスで生産供給することに成功した。この体験談についてもセミナーで解説する。
高価なエンプラのコンパウンドは、成形メーカーが原材料を調達し、内製化しても経済性が成立する場合が多い。原材料をグローバルで調達すれば、成形体のコストダウンが可能となります。
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「重回帰分析プログラムを作成しながら学ぶPython入門」と題して2時間5000円のセミナーを企画しています。8月14日から16日の10時から12時及び午後2時から午後4時、合計6枠で盆休み特別企画として募集します。
盆休みはスキルを磨くチャンスであり、プログラミング経験のない技術者は是非この機会に受講していただきたい。義務教育でもプログラミング教育が必須となっているので、Pythonぐらい使いこなせなければ子供の教育にも苦労する。
無料のPython入門セミナーもあるのに受講料をとるからけしからん、と言われても困りますが、受講料を格安と感じていただけるよう、予習復習教材もしっかり準備しています。
Pythonについてこの欄でもその急速な普及と背景を説明しているので、ここでは重回帰分析について少し説明する。
今データサイエンスが注目され、ディープラーニングによる回帰などが注目されていますが、身近な100個前後のデータの回帰であれば、重回帰分析を用いた方が簡単に解析可能です。
重回帰分析については50年ほど前から統計手法として大型のメインフレームコンピューターの統計パッケージとして主に人文科学系でよく使われていた。技術系でなぜ普及しなかったのか不思議だが、重回帰分析の使い方を誤解していたのかもしれないと思っています。
技術の問題解決法として回帰が有効な場合に重回帰分析を用いると、現象の見通しが良くなるので当方は主成分分析とともに用いてきた。それで弊社のサイトに主成分分析と重回帰分析の無料プログラムコーナーを設けている。
今回は、そもそも多変量解析とは、からはじめて、統計手法と言うよりも問題解決手法としての重回帰分析について解説するので、受講後実務に役立てることが可能である。
弊社のサイトのプログラムでは不安だ、と思われている方も是非ご参加ください。Pythonで書かれたプログラムをセミナー参加者には配布しています。
こちらのセミナー募集は終了しました。
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8月は1週間以上の夏休み休暇を取り入れている企業は多いと思います。この夏休みに弊社のWEBセミナーでPythonのスキルを身につけませんか。
休み中に個人で参加される方に、通常2万円のところ特別価格でサービスします。お問い合わせください。職場の仲間を誘い、複数で受講される方には、さらに思い切った価格で提供いたします。
DXの進展で技術者誰もがプログラミング技術の習得を求められています。弊社ではリスキリングをめざす技術者を応援いたします。
今日、勉強しない技術者はすぐに時代についてゆけなくなります。セラミックスから高分子へリスキリングした経験を活用し、幾つか教材を取り揃えましたのでセミナーのページを覗いてみてください。
今や技術者の常識となったタグチメソッドも分かり易いコースを準備いたしました。Pythonのプログラムを配布しますので面倒な計算式を記憶する必要はありません。ぜひご利用ください。
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受講されたい方のニーズ合わせるため、弊社のセミナー運営を見直しました。リスキリングの動向を踏まえ、個人受講者の価格と開講日に便宜を図っておりますので、セミナー一覧をご覧ください。
現在まだ2セミナーだけ開講していますが、順次テキストができ次第開講案内を出してゆきます。予定として以下を考えています。
1.データサイエンスに関するセミナー
データサイエンスの全体像、そのスキル獲得を目的としたセミナーで、コンピューターを用いた問題解決法となります。
2.Pythonのスキルを身に着けるセミナー
データサイエンスで主流のプログラミング言語はPythonであり、コンピューターの環境構築からプログラミングスキル獲得を目指したセミナー。これまでエクセルを用いてきた技術者はエクセルのように活用できるところまで目指します。
3.高分子のプロセシングに関するセミナー
混練から射出成形、押出成形、コーティングプロセスまで、高分子材料プロセシングに関するセミナー。
4.高分子の機能化に関するセミナー
高分子の難燃化技術、半導体高分子製造技術、帯電防止技術、高分子の熱伝導率制御技術、高分子の熱膨張制御技術、ブリードアウト制御技術、滑り性など表面改質技術などこれまでの経験知を盛り込んだセミナーを準備しています。
5.高分子の破壊と劣化、耐久性、寿命に関するセミナー
6.高分子の物性評価に関するセミナー
7.セラミックスに関するセミナー
その他材料技術に関するセミナーを順次公開予定ですが、詳細はお問い合わせください。すべて21世紀の学会と社会情勢のトレンドを盛り込んだ内容で構成しております。
詳細はこちら
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今やPythonは技術者のスキルとして常識になりつつある。そこでとびきり入門のセミナーを技術情報協会主催で開催するのでPythonを御存じない方はご活用ください。
https://www.gijutu.co.jp/doc/s_305208.htm
弊社でもPython入門セミナーを開催していますが、プログラム作成に重点を置き、インストールや環境設定は簡単な説明となっています。コンピューターに詳しい人はこちらのセミナーが良いかもしれません。ホームページでご確認ください。
技術情報協会のセミナ-につきまして弊社へお問い合わせいただければ割引がございます。
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データサイエンスに関して無料セミナーを予定している。事例の大半は30年以上前のゴム会社時代の事例であるが、今でも色あせていない。
例えば、アクティブサスのケースとして用いるゴムからのブリードアウト物で電気粘性流体の増粘が起きた耐久性問題では、界面活性剤でこの問題を解決できない、という科学的に完璧な否定証明の報告書が1年かけた研究の末、発行された。
そして研究所で加硫ゴムについて最も詳しいという理由で、高純度SiCのJVを立ち上げたばかりの小生に、加硫剤などの添加剤が入っていないゴムを開発するよう命じられた。ゴムに詳しい方ならば、ゴム会社でこのようなテーマが立案されたことに驚くかもしれないが、実話である。
小生は、すぐに界面活性剤のカタログを集め、MZ80Kで主成分分析を行い、主成分得点まで求め、それらのデジタルデータをパラレルインターフェースを介してPC9801に転送した。
PC9801ではロータス123が稼働しており、それでグラフを作成して、界面活性剤の性質をHLBは、70%未満しか説明していないことを確認できた。
それだけではない。第一主成分と第二主成分の軸でプロットすると、界面活性剤がいくつかの群に分かれた。60数%の界面活性剤は第一主成分の軸の周りに集まったが、残りの30%以上の界面活性剤には、第一主成分の軸から離れた群に属する化合物が存在した。
おそらく第一主成分の軸はその寄与率が80%以上を示したHLB値だろうとみなし、この軸から離れた界面活性剤を中心に、300種類の界面活性剤を増粘し使い物にならない電気粘性流体に添加して一晩観察したところ、幾つかのサンプルで、粘度低下が起きていることを発見した。
すなわち、データサイエンスにより、1年かけた否定証明の結果を一晩でひっくり返す成果を出したのだ。無料セミナーでは特許に発表されたデータも交えもう少し詳しく説明する。
なお、データマイニングはかつて上司に命じられ自腹で購入したコンピューターシステムで行われた。大衆車1台分の給与をつぎ込んだシステムのため、独身時代は、必死でBASICだけでなくPascal、C, FORTH、アセンブラーなどを勉強している。
余談だがPC9801は、自主的に購入しているが、MZ80Kほど高くはなく、FDまでついて30万円ほどだった。ただ、プリンターとかプロッターはMZ80Kにつながれていたので、PC9801とMZ80Kはパラレルインターフェースで接続され、PC9801のデータをプリントする時にもMZ80Kを立ち上げねばならない不便があった。しかし、恐ろしいほどコンピュータの性能向上速度が速くMZ80Kのハードウェアーとしての資産価値は下がっていったが、ソフトウェアー資産が豊富にあったので、Windows95が発売されるまでMZ80Kは現役として活躍していた。計算時間はかかったが、8ビットコンピューターでもデータサイエンスができたのだ。ただし、小生のMZ80Kには8MHz駆動のZ80が搭載されていた改造品である。当時はハードウェアーの改造などが書籍として発売され、秋葉原には怪しげなプリント基板が多数発売されていた。プリント基板とチップをバラで購入し組み立てる面倒な作業が必要だったが、ハードウェアーの勉強ができた時代である。当方の時代は、モータリゼーション隆盛で車を走らせる若者がいた一方でコンピューターでソフトをいかに早く走らせるかに夢中になっていた若者がいたのである。「花王のパソコン革命」というベストセラーのおかげで両方の文化を享受することになった。
データサイエンスの入門として無料セミナーも準備しました。当方の実績を基にした事例セミナーなので専門外でも理解できます。40年以上前の実績だけでなく最近の事例も紹介します。
詳しくはこちら
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今年の4月に施行された法律により、高分子の再生材に関する動向が大きく変化してきた。写真会社で2010年頃に環境対応樹脂としてリサイクル材の採用方針を決め、当時50%以上のPETボトル回収材が輸出されている点に着眼し、PETボトルを基に新樹脂を開発した。
写真会社は、いまや複写機分野で再生材使用率50%以上を達成し、業界のトップランナーとなった。退職日を2011年3月11日に延期し業務を推進してみて良かったと思っている。また、当方が退職後この仕事は社長賞を受賞しており、元部下がその記念品をわざわざ当方に送ってくださった。
ゴム会社を転職した時に辞表を受け取ってくれた上司の依頼で写真会社の業務終了後、高純度SiCの技術伝承のため半年以上無償でゴム会社へ通ったが、もう来なくてよい、という1通の手紙で終わったことと比較すると感動的出来事である。この時の手紙も部下から送られた記念品も大切に保管している。
さて、高分子材料の再生化には二通りの方法があり、一つはケミカルリサイクルであり、他の一つは回収された樹脂を再ペレット化しリサイクルする方法である。LCAの観点では後者が望ましいが、用途が限られる。
なぜなら、バージン材同等の無色の材料を回収できる量が少ないからである。PETボトルやミルクボトル、あるいは天然水サーバー用のガロンボトルなどは無色透明の材料としてリサイクル可能だが多くは着色している。
ゆえに有色のリサイクル材の用途は黒系色分野に限定される。クローズドリサイクルあるいは水平リサイクルを行えば近い色の材料をリサイクル可能となるが、それでもリサイクルできない着色材料の方が多い。
また、高分子材料にはフィラーはじめ各種添加剤が配合されたりしているのでどうしてもケミカルリサイクルが不可欠となる。ゴミからの熱回収技術は日本でかなり進歩したが、欧米標準ではサーマルリサイクルをリサイクルの手段として認めていない。
この問題ゆえにケミカルリサイクルとなるのだが、ケミカルリサイクルについても従来の考え方ではサーマルリサイクルと大差の無いLCA結果になる可能性がある。
新しいアイデアなりコンセプトのケミカルリサイクルが求められているのだが、特許を調査していてもこれといった目新しい技術提案が見つからない。従来の石油コンビナートと異なる考え方として水を使いコロイドプロセスで処理するアイデアがある。
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