活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2024.06/19 AIで変わる研究開発

生成系AIを相手に話していると、これからの研究開発が大きく変貌するであろう予感がする。まず、AIを使うことができない研究者は、問題解決力について自由に使いこなす研究者との差が開いてゆくだろう。


40年近く前だが、当方はデータサイエンスを研究開発に取り入れていた。ゴム会社の研究所では非科学的と馬鹿にされたので、こっそりと使っていた。そして、社内の発表では、すべて科学の色をつけて報告していた。


住友金属工業との半導体用高純度SiC事業が立ち上がった時に、本部長が交代し、電気粘性流体の耐久性問題を解決するために加硫剤も添加剤も何も入っていないゴムを開発するように命じられた。


ヒューリスティックに、ゴム会社の研究所として、本部長の判断とテーマの間違いに気がつき、1週間だけ猶予を頂き、データサイエンスを用いて、たった一晩で電気粘性流体の耐久性問題を解決した。


ここまでは良かったが、電気粘性流体のプロジェクトリーダーから解法を聞かれたので正直に答えたところ、机をバンバン叩きながらヒステリックに非難された。そのあとは、当方含め3人が退職するような事態となる。


博士が2名に修士が1名、その他のメンバーで1年かけて集中的に問題解決を試みてまとめられた否定証明の結果をひっくり返したような成果を当方が出したことが原因である。


今ならば、データサイエンスを研究開発へ導入している研究所は多いと思われるが、当時はまだ少なかった。40年近く経った今、AIという新たなツールが登場し、これを研究開発でバリバリ使ったらどうなるだろう。あえて結論を書くまでもないと思う。


弊社はそのお手伝いに力を入れてます。生成系AIに関するセミナーを順次展開しますのでお問い合わせください。

カテゴリー : 一般

pagetop

2024.06/18 データ駆動(2)

MIではデータ駆動による機械学習をその特徴としてアピールしているが、MIがデータ駆動のさきがけではなく、またデータ駆動という考え方が古くからあったことを知らない学者が多い。


例えば、タグチメソッドも立派なデータ駆動の手法であり、1953年に伊奈製陶で初めてその威力を披露している。もっともその時は今のような直交表の使い方ではない。


実験計画法と同様であり、ただ、列における因子の配列が単なる実験計画法ではなく、誤差因子と制御因子の交絡を考えた配列で実験が行われている。SN比の求め方が現在と異なるが、ロバストを追及している点では変わらない。


その後改良を重ね、現在のように外側へ信号因子と誤差因子を割り付ける方法となり、アメリカで普及した話は有名で、1990年ごろ日本へ逆輸入されている。


当方は、故田口先生がアメリカでタグチメソッドを普及されているときに、外側に相関係数を配置した実験計画法を発明している。この方法でフェノール樹脂の難燃性向上や、高純度SiCヒーターの発明を行っている。


コンピューターを使わなくてもデータ駆動の方法は有効で、2010年タグチメソッドとは異なる新たなデータ駆動の方法を開発し、PETボトルのリサイクル樹脂を開発している。


生成系AIでデータ駆動という言葉が一般にも広がったが、何も新しいコンセプトではない。当方が生まれたころから存在し、それがコンピューターの世界で用いられるようになっただけである。

カテゴリー : 一般

pagetop

2024.06/17 データ駆動(1)

2008年あたりからPythonのブームがあり、2010年から第三次AIブームとなった。これが日本で大ブームとなるのは、マテリアルズインフォマティクス(MI)が話題になり始めた2013年頃からである。


Pythonは、2008年にver.3となるが、この頃からデータ駆動(data driven)という言葉を聞くようになった。データ駆動とは、機械学習のように、データがプログラムを左右するのである。


すなわち、データが次の計算なりアクションを要求し、進めてゆく、前向きの推論に近いが、逆向きの推論でも同じことが可能である。但し、後出しじゃんけんのような感じになるが。


大切なことは、データがアルゴリズム同様にオブジェクトとして機能し、プロパティーを持っているという認識である。生成系AIの学習では、言葉がベクトルデータと同様に認識され、アルゴリズムの推論によりプロパティが決められ、蓄積されてゆく。


生成系AIに質問したり命令したりしたときに、AIは、学習していたこれらの言葉データをそのオブジェクトのプロパティーにより再構成して出力しているだけであり、人間のように、言葉周辺に存在する暗黙知を知っているわけではない。


このあたりを弊社はセミナーの中で少し説明し、AIのこの特徴を利用して、非科学的方法により、新しいアイデアを導き出す手法を提案したりしている。詳細は弊社へお問い合わせください。

カテゴリー : 一般

pagetop

2024.06/16 AIのできる事

生成系AIがワイドショーなどに取り上げられて早くも1年経った。当時結婚披露宴の祝辞をAIに作成させたことが話題になったが、その後何故か沈静化した。そしてAIのウソが懸念されるようになった。


すなわちAIに質問すると20%近く騙される確率があるというのだ。これはハルシネーションであり、現在のAIの動作では避けることができない。


ゆえにユーザー側でその対策をとる必要がある。そもそもAIの動作は、大量の学習した言語データを背景に、ユーザーの質問につながり確率が高くなるように言葉をつなげているだけなのだ。


この仕組み、動作が分かればウソをつかれても回避する対策は簡単である。弊社のセミナーではAIに騙されない方法も指導している。


最近AIを操作するフロントエンドのツールが評判だが、このようなモノを導入する費用よりも弊社のセミナーを受講されたほうが安上がりである。


弊社では休日は5000円(テキスト無し)でセミナーを行っている。もしテキストを事前に購入されれば、受講料は無料である。休日は平日の半額である。


このようなサービスを行っているのは、個人でも勉強したい人を応援するためである。以前は無料で開講していたが人が集まらなかった。有料としたところ集まるようになったので、AIについては少し価格を改定している。


年末まで幾つかのセミナー会社による弊社のセミナーが準備されている。弊社では個人のリスキリングを応援するために低価格で提供している。お問い合わせください。

カテゴリー : 一般

pagetop

2024.06/15 データ

実験を行えばデータが得られる。そのデータを解析するためにコンピューターを使う。日々の何気ないこの行動において、データというオブジェクトを真剣に考えたことがあるだろうか。


データの捏造について、うるさく言われるようになったが、捏造により失われる情報があることに気がつくと、データというオブジェクトが、単なる数値ではないことに気がつく。


さらにデータが二つ以上集まった時に、例えば「5」という一つの数値の得られた現象の影響を受けている、すなわち情報を持っていることを発見する。


ここまで書けば、データというオブジェクトが何か意味を持った存在であること、という表現の理解が進むのではないか。プログラミングでは、アルゴリズムがかつて重視された時代があった。


ところが、アルゴリズムが処理しようとしているデータに依存し、類似のアルゴリズムでも使用可能な他のデータ群に使おうとすると、データ群の特徴に合わせて修正する必要が出てきた。


そこで、アルゴリズムとデータがまとめられたオブジェクトというものを考案し、データの特性に左右されないクラスという部品に仕上げるアイデアが生まれた。これがオブジェクト指向である。


このオブジェクト指向という考え方は、問題解決法でも注目され、TRIZからUSITが生まれている。データとアルゴリズムがまとめられたクラスというオブジェクトがいつも便利とは限らない。


すなわち、有限のデータではなく、無限のデータを考えたり、データの組み合わせを変更したりする時には、クラスの設計からデータを外し、データオブジェクトとアルゴリズムオブジェクトに分けた方が自由が利く。


これを新しいパラダイムと考えるのか、従来のオブジェクト指向のパラダイムの変形と考えるのかはどうでもよい。そもそも過去のオブジェクト指向の考え方が自ら制約をつけていたに過ぎないからである。


最近データ指向というパラダイムを主張する人がいるが、その主張を読んでいると、従来のオブジェクト指向のパラダイムと変わらない。ただ従来のオブジェクト指向のパラダイムをデータとアルゴリズムを一体化させる、と狭めて説明しているに過ぎないのだ。

カテゴリー : 一般

pagetop

2024.06/14 生成系AIの上手な使い方

生成系AIの社会実装が急速に進み、有料利用ツールも出そろってきた。しかし、「ちょっと、待った!」である。弊社のセミナーを学んでから有料ツールを導入しても遅くない。


分かり易く言えば、AI例えばChatGPT4の利用料だけで、あとは不要、ということだ。昔MSDOSの時代に、コマンドツールが販売されたが、結局コマンドラインから入力した方が使い勝手が良かったことをご存知の60代以上の人はピンとくるかもしれない。


今AIを使いやすくするツールを導入するぐらいなら、AIを正しく理解した方が、本当に使いやすいのだ。弊社では、AIについて分かり易く説明するだけでなく、今月のセミナーにはAIの具体的な活用方法まで丁寧に説明する準備をしている。


たとえば生成系AIに質問し、パワーポイントにまとめ上げるまでをAIにやらせる方法も解説する。多少のテクニックが必要だが、MS-DOSやユニックスのコマンドラインからの入力より易しい。


ほんの少しの努力で、生成系AIを使いこなすコースも企画中である。6月中には3種類の生成系AIのセミナーを用意しており、ニーズ調査も兼ねている。とりあえず、AI用有料ツールの購入を考えている人は、弊社のセミナーを受講してからでも遅くない。恐らくAI用ツールなど購入不要という判断になるだろう。


なお、土日の休日は、リスキリング特別デーとして開催しますのでお問い合わせください。AIセミナーに限り、テキスト代15000円となります。

カテゴリー : 一般

pagetop

2024.06/13 AIの時代を生きる

まだ30年は命が続くと思われるので、この1年間生成系AIについて一生懸命研究し、3月には深層学習による難燃化設計について日本化学会で発表している。


とにかくAIの社会実装はどんどん進むと思われ、オレオレ詐欺を凌ぐ詐欺集団が現れる可能性を否定できないので、AIの正体ぐらいは知っておく必要がある。


特に若い人は50年以上AIと付き合わなければいけないので、早めに慣れ親しんだ方が良い。意外とAIは人間よりバカである。AIが人間の能力を凌ぐ可能性を指摘する人がいるが、すべての知においてAIが人間を凌駕するとは思えない。


メモリー容量や演算速度、形式知においてAIは、すでに人間を超えた可能性があり、今後もどんどん成長してゆくだろうが、所詮当方にとっては、まだ道具段階であり、友達と呼ぶにはレベルが低い。


もっとレベルが上がり、その尊厳も認められるほどになるのはいつだろうか。当方が生きている間になるとは思えない。時々ウソを言うようでは信じられないのだ。


今月は、未だ友達にはできないが、道具としてハサミレベルまで到達したAIについてセミナーを幾つかの切口で行いますので、ぜひ参加してください。また、セミナー会社でもそれぞれのニーズによる企画を提出していますので、そちらへの参加もよろしく。

カテゴリー : 一般

pagetop

2024.06/12 経営判断

積水ハウスを見直した。10階建ての建設途中のマンションを景観を損なうという理由から壊すという。法律的には問題なく、すでに入居の募集も始まっていたのに、経営判断だそうである。


景観以外に何も問題が無いのにそのような決断ができたことを凄いことだ、と思う一方、建設前にその判断ができなかったのかという疑問が出てくる。


恐らく、経営陣は企画段階あるいは建設途中に現場を見ていなかった可能性が高く、世間の反対意見に将来の影響を考えての決断と思われる。


もし、ここで決断しなかったら、10年ほどは積水ハウスの建物で富士山の景観が損なわれた、という話が定着し、国立市内で積水ハウスの営業がしにくくなるだろう。また、積水ハウスのあのホンワカしたCMのイメージとの違いに、今の時代ならば全国に知れ渡り炎上する可能性があった。


すなわち、景観が損なわれたスポットとしてインスタグラムに投稿する人も現れるかもしれない。廃墟が話題になったように、あの企業のおかげで景観が台無しになったスポットとして炎上したならば今後の事業がやりにくくなることは明白である。


戸建て住宅でハウスメーカーの占有率は半世紀余り伸びていないという。中小の工務店が頑張っているのかと思ったら、そうではない。当方も30年前に某大手ハウスメーカーで家を建てたのだが、その時大いに迷って、今は後悔している。


大手ハウスメーカーの名前を伏せる(伏せても家を見ればどこかすぐにわかる隠せない事案)が、やはり悪い噂を友人知人に聞かされた。それらの大半が当たっていたのだ。


今回の国立市の問題では隠しようがない。すでに国立駅前にはカメオタが出現し、損なわれた景観の写真を撮り始めた。しかし、今回はハウスメーカーの英断として伝説となるのかもしれない。積水にすればよかった、と思わせるに十分な経営判断である。100年分のCM代と思えば安い。

カテゴリー : 一般

pagetop

2024.06/10 生成系AIと機密情報

今騒がれているAIは、データ駆動で仕立て上げられたAIである。一応ユーザーのアクセスデータは、活用しない、と言っているが、信用していいものかどうか。


第一次AIブームも第二次AIブームも10年ほどで終息したが、第三次AIブームは10年経ってもその勢いは増し、社会実装が進み始めた。犯罪に近い問題も生まれている。


第一次AIブームでは推論の問題がクローズアップされ、逆向きの推論の重要性が叫ばれた。大学受験参考書数研出版のチャート式数学には、「結論からお迎え」というチャートがあり、何も新しいことではなかった。


そして、第二次AIブームでは、エキスパートシステムが検討されたことをご存知の人は多いだろう。このブームまでは、科学の香りがしたのだが、第三次AIブームはデータ駆動の考え方である。


このデータ駆動の考え方が現在のAIを支えているのだが、この意味をどれだけの人が理解されているのだろうか。問題を解くときに、シャーロックフォームズはベーカー街で助手のワトソンと仮説を練っていた。


産業革命が科学の力で立ち上がり始めたときに科学の社会実装が始まったのである。その後倒叙探偵小説も生まれたりして、刑事コロンボが大ヒットした。しかし、これは逆向きの推論の傑作であり、データ駆動ではなかった。


第三次AIブームのエンジンとなっているデータ駆動は、ビッグデータをコンピューターで容易に扱えるようになった成果であり、その働きあるいはエンジンの重要な機能部分には確立に基づく推論が使用されているのだ。


ここまで書くと、自分のヤマカンは60%の確率で当たる、と自信を持たれた方もいるかもしれないが、そのような方は、どんどん勉強すれば70%、80%とヤマカンの当たる確率が向上する。


今のAIは、そのような感じに近いので、質問データがどのように処理されているのか公開されない限り、機密性の高い質問を怖くてできない。

カテゴリー : 一般

pagetop

2024.06/09 高分子の難燃化技術

かつてかぐや姫の時代に耐熱性衣のアイデアがあり、かぐや姫は結婚を迫る皇子にそれをねだった。耐熱性高分子はそれくらい歴史があるのだが、1970年代に難燃性高分子の研究が活発になり、リン酸エステル系難燃剤の開発競争が起きている。


その後1980年末に、臭素系難燃剤の開発競争が起きているので、高分子の難燃化技術は、20世紀末の30年間にほぼ完成したと言える。


1970年代には、怪しげな大学の先生がおかしなことを言いだしたので、難燃性のない天井材が難燃性天井材としてヒットし、その後台所を中心とした火事が増加する事案が社会問題となり簡易耐火試験が生まれている。


この試験法の作成にあたり、ヘルメットと安全靴を持って出張した話をこの活動報告に書いている。しかし、この怪しい先生の事案はある種の科学コメディーでもあるが、ここでは関係者を傷つけるのであまり詳しく書けない。


アカデミアでそれなりの研究成果を出されたのは武田邦彦先生だろう。この先生はご自分の研究成果をWEB上に公開されているのでご覧になっていただきたい。


この先生によると経済的な難燃化システムはハロゲン系難燃剤+三酸化アンチモンの組み合わせシステムだという。これは、実務者から見ると微妙な評価となる。


もっと安い方法でUL94-V2を通過できるシステムを設計することができるからである。ちなみに当方が開発したPETボトルのリサイクル材を使用した樹脂では、難燃剤を用いなくてもUL94-V2を無事通過する。


しかもノンハロゲンである。ペットボトルリサイクル材以外のプラ廃材を20wt%含有しているので100%廃材リサイクルの環境対応樹脂である。


開発当時廃材のPETは70円/kgであり、これを80%含有した樹脂だったので、最も経済的な環境対応難燃性樹脂として複写機内装材にすぐに採用されている。

カテゴリー : 一般 高分子

pagetop