何か問題に遭遇した時にそれを解決するためには知が必要である。かつてその知の確保は問題解決にあたる人がそれを集めていた。ここにきて、インターネットの時代になり、自分の問題をオープンにして知を公募する動きも現れた。後者では知のニーズの内容がいかに明確にされているのかが、解決に直接結びつく知を集めるために重要になるが、前者では調査対象をどこまで広げるのかという判断が重要になる。
自分の抱えている問題をオープンにしてソリューションを公募する方法はオープンイノベーションと呼ばれている。この方法では、ソリューションについて第三者に特許を取得されるリスクが存在するが、ソリューションが迅速に得られる利点があるので、これを仲介する業者も登場した。
オープンイノベーションは故ドラッカーが指摘した方法だが、昔から行われてきた問題解決にあたる人が知を集める方法においても昨今は便利になってきており、わざわざオープンイノベーションを行う必要などないように思っている。それどころか情報化時代の今日においては旧来の方法を改良するのに便利な環境となり、いくつか新しいアイデアが生まれている。
故ドラッカーは問題解決について著書の中で論じているが、実際の問題解決法あるいは問題解決のための知の具体的な獲得方法についてはオープンイノベーションが語られている程度で、旧来の方法については触れていない。技術の問題解決法に限れば彼の専門外のためかもしれないが、ほとんど触れられていない。
技術の問題解決において旧来の方法で取り組む時に、経験知や暗黙知にどのようにアクセスしたらよいかという問題がある。このあたりについて弊社ではその方法を提供している。ご興味のある方は問い合わせていただきたい。
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弊社が販売している問題解決法の考え方をwww.miragiken.comで少し紹介した。
このサイトで物語の最初に問題解決法を扱った理由は、ドラッカーの著書「ネクスト・ソサエティー」に述べられている、誰も見たことのない未来が始まる、という言葉に触発されたから。
以前この活動報告で、科学的問題解決法の限界について書いた。技術者として20世紀末を過ごしたが、すでに未来の不透明化は始まっていた。
業務で既存の問題解決法を用いても解けない問題や、まぐれ当たりの体育会系の直感的な問題解決法の威力を見て、新しい問題解決法の必要性を感じながら業務を遂行していた。
ドラッカーの書物から問題設定の大切さを学んでいたが、問題の解き方や問題設定の方法論はドラッカーの著書に書かれていなかった。世間にも当方の問題意識に答える書物は存在しなかった。「問題学」が話題になったりもしたが、ドラッカーの言っていることの二番煎じのようだった。
科学的方法論を否定はしないが、科学的方法論で対応できない問題があることを経験的に知ると科学的方法論と共存できるあるいは両立できる非科学的な方法論が欲しくなる。
35年の技術者生活でおぼろげながら見えてきた方法論をまとめてみた。そのイメージをwww.miragiken.com のHPで一部を探偵物語の比較で紹介した。
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www.miragiken.com を開いて頂くと女性四人とネズミ一匹のイラストが現れる。このサイトは、弊社の運営で30年後の未来につながる話題が展開されている。是非一度ご覧ください。
ドラッカーは遺作「ネクスト・ソサエティ」で「誰も見たことのない未来が始まる」と述べている。しかし30年前に、すでにドラッカーが表現したような状態ではなかったのか?「不確実性の時代」や「デッドライン2000年」など不確実な未来の到来を告げる著作が出ると同時に、「第三の波」という未来予測の著書が大ヒットした。
アルビントフラーは高度情報化社会という当時生まれたキーワードを基に来たるべき未来を描いたが、この30年間におおよそは当たっていた。小生は有機合成が専門であったが、通産省のムーンライト計画がきっかけで起きたセラミックスフィーバーという社会現象からセラミックスの知識の必要性を感じ、無機材質研究所の門を叩いた。
そして将来半導体用に高純度SiCが重要になる、とI総合研究官に教えられた。I総合研究官はセラミックスの焼結プロセスの新説を提唱していた高名な研究者だ。すなわち高度な知識を持っていると、30年程度の先は見通せるのだ。
I総合研究官が予測されたように、パワートランジスタ用に半導体SiCの市場が急拡大している。また、ブルーレイの放熱基板にも高純度SiCが使用されている。地味な領域だが、旧来のSi半導体分野では高純度SiCを用いたダミーウェハーや、ヒーター、ルツボなど高純度SiCの市場が形成されている。そして30年前小生が発明した高純度SiCの合成プロセスもようやく普及し始めた。
この体験から、今から30年後の世界を描いてみようと企画したのが花冠大学である。小生が作成した30年後の未来シナリオを基に弊社の若いスタッフと議論しながら取材を進め、まとまった内容から掲載している。
大学を舞台にしているのは、少なくとも大学は智の独立が保証されてきた組織なので、時代が変わっても、やはり大学が智の宝庫になっていて欲しいという願望からである。但し花冠大学は高校生から年齢不詳の女子学生までいる不思議な大学である。
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昨日工業用途のポリマー材料,エンジニアリングプラスチック,合成ゴムなどの 高分子材料の研究開発をテーマにした技術情報誌「Polyfile]から、2014年11月号の特集について執筆依頼を受けた。執筆内容については公開して良いのかどうか不明だが、当方の体得している技術の一つについて、科学と技術の視点にわけて、解説する予定でいる。もしご関心のある方は、購入してご一読ください。
これまでこのような業界誌からの執筆依頼を受けてきたが、可能な限り科学的に書くことを心がけてきた。しかし、それでも伝えたいことを書くためには、妄想と批判されても技術者の視点で見たときのポイントを述べるようこころがけた。
しかし、「妄想」が多すぎた場合に同僚から「好き勝手に書いている」とか、「よくあそこまで言いきるね」とか批判されてきた。業界誌は学会誌と異なるので技術者の妄想を書いても許されると思い、当方は書いてきたが、このような批判を受けると少しは心が痛む。
当方も学位を取得し、科学の世界で研究を行いたいと思っている技術者である。しかし、科学の世界にも定員があり、そこからはじき出されている身分では、せめて科学の世界で活躍されている研究者の先をゆく技術(注)を開発したい、と自己実現の目標を設定し研鑽してきた。
例えばSTAP細胞の論文では捏造と騒がれているが、あれは科学の世界で見ているからだ。もし本当にSTAP細胞ができているならば、技術論文として優れた論文である。STAP細胞の研究では、STAP細胞を製造する技術が無いために科学の研究ができない状態なのだ。
iPS細胞では、最初にそれを作る技術を消去法で開発し、科学の研究を開始している。STAP細胞については、小保方さんが200回も作成した、と言っているが、それを再現できる技術まで創り上げていなかったから問題になっているのだ。笹井さんも「あれは技術論文だ」と言えば良かった。
しかし、彼の立場ではそれが許されないだけでなく再現できないことも苦しい状況に追い込んだ。再現できていれば捏造ではなく妄想を分かりやすくするために脚色した技術論文となる。多くの特許がこのように出願されており、捏造などと批判されていない。技術では再現さえできれば、分かりやすく説明するための工夫は捏造とよばない。
一人の人間が200回も作成できているならば、いつかは第三者も作成できるようになる。当方は高純度SiCの前駆体製造技術について、たまたま電気炉の暴走があり1回成功しただけで、2億4千万円の先行投資をゴム会社で頂いている。そしてその先行投資された技術は今でもブリヂストンで事業として継続されている。
技術とは科学的に証明できなくても、機能をロバストよく再現できればそれで完成といえるのだ。タグチメソッドはそれを実現できる唯一の方法で、日本で生まれアメリカで育ち、日本に逆輸入された優れた問題解決法である。
今回執筆依頼を受けた内容について詳細は雑誌のPR記事をご覧頂きたいが、これまで公開してこなかった30年前に開発した技術についても惜しみなく公開するのでご一読ください。ちなみに本技術については、ゴム会社でたった2年だけ担当した技術で、退職前の一年間の最後の暇つぶしの期間に30年前を思い出しながら商品を一点仕上げることができた、由緒正しき「妄想」である。
技術とはそれを身につけることができるならば、担当した期間は無関係である。技術者の中には5年以上も担当しながら技術の完成を実現できない人もいる。一方一週間程度でも優れた技術を体得する人もいる。高純度SiCの技術はたった一日で生まれ、その一日で体得できた技術である。1日という期間であるが、未だに注目され時々質問を受ける。また某社からは数年前に改めて異なる視点で特許出願がされていた。
「www.miragiken.com 」では、未来技術についてマンガで書いている。ドラッカーは誰も見たことの無い世界がはじまる、と予言し他界されたが、誰も見たことの無い世界を書くのにマンガは適した表現手段である。
(注)電気粘性流体の技術をいくつか開発したが、FDを壊して開発活動を妨害してきたのは研究者である。犯人は、「なぜそんなに早くできるのか、隠している論文を見せよ」とある日迫ってきたが、とんでもない勘違いである。電気粘性流体の科学論文など読んでいなかった。技術者は、その心眼で現象を眺め機能が正しく働く様子を心に描き、技術をデザインしているのである。その具体的方法を弊社では研究開発必勝法として販売している。
カテゴリー : 一般 宣伝 高分子
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本日カオス混合(7)を書くつもりでいたら、昨日次のようなビッグニュースが飛び込んできた。
http://scienceportal.jp/news/newsflash_review/newsflash/2014/06/20140611_03.html
ちょうど今弊社のサイト www.miragiken.com でも燃料電池を取り上げたところだけでなく、このニュースで取り上げている白金触媒に置き換わる金属二核錯体酵素の存在を4月24日の本欄で書いたばかりである。
4月24日の活動報告では、東工大S先生の退官記念最終講義に出席した話題を書いた。アカデミアの最終講義だから居眠りをしたという話ではないが、読みようによってはその様にとられてしまう「技術の妄想」の話である。
自然現象を前にして、科学は真理を追究するが、技術は機能を考える。これは弊社の科学と技術に対する考え方で、研究開発必勝法プログラムの思想でもある。S先生の最終講義は、まさに酵素を模した金属二核錯体合成の「真理」を追究した話であり、その道半ばで退官するので後進はこの分野を完成して欲しい、と締めくくっていた。
S先生は学生時代の先輩で酒の飲みっぷりは良いが頭の回転の速い人だった。しかし講義終了後のパーティーで先生のお仕事は燃料電池の電極になる、というお話をしたところ、僕はその分野はわからんので、という言葉が返ってきた。若い頃はそのような返事をされない先輩だった。
年をとって人間が円くなったとか、謙虚な先生だという話をするつもりは無い。優れた科学者のご返事である。当方は、S先生の科学の講義を聴きながら、機能を思いつき燃料電池がひらめいた。そして講義の最中に燃料電池が機能して発電していた。それだけS先生の講義はすばらしく「科学的」世界であった。すなわち普遍性の真理が新しい機能の妄想を生みだし、もし目の前に実験室があれば、すぐにでも燃料電池ができそうな雰囲気になったのだ。講義は面白かったし、先生はその講義を科学者として締めくくられたのだ。ゆえに先ほどのご返事になったのである。
もしS先生の最終講義(注)にご興味のある方はお問い合わせください。後日この話題は、www.miragiken.com でも取り上げます。ただこのサイトの記事は書きためてあるので、そこへ割り込ませる関係上1ケ月以上後になります。(未来技術研究部では、昨日高分子同友会で勉強してきました藻類を使ったバイオディーゼルの話題が先に出てきます。)
(注)アカデミアの最終講義は通常参加費無料で開催されている。このような儲け話もあるので時間があれば出席するようにしている。
カテゴリー : 一般 宣伝 電気/電子材料
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この活動報告では、弊社のPRも兼ねて、30数年間のサラリーマン生活における研究開発体験を元に世間に役立ちそうな過去の技術情報を書いている。すべて特許に公開されているかあるいは公知情報であるが、多くの読者が集まってきた。
今後もこのサイトでは当方の身につけている技術を中心に書いてゆくが、もし当方が20代であればこのような技術開発をやってみたいといった夢の話を書くサイト( www.miragiken.com )を立ち上げました。
このサイトは、運営を始めて約1ケ月ですが、弊社のHPが5ケ月後に達成した人数をすでに超えた。まだ夢の技術の話まで進んでいないがそれでも読者は増えている。当分は未来技術を考えるために欠かせない問題解決手法の話を進める予定でいます。
未来技術を語る前になぜ問題解決法か。それは今回のSTAP細胞の騒動やiPS細胞の発見経緯を見て頂けばご理解頂けるのではないかと思っています。すなわち従来研究開発で重視されてきた科学的方法でこれらの発見が成されたわけではなく、「技術」の芽があって発見が行われている。
また、30数年間研究開発を行ってきて、科学の研究と技術の開発における思考プロセスの違いも気になっていた。すなわち本来思考プロセスが異なって良いはずなのに科学的プロセス偏向の状態が20世紀の技術開発ではなかったのか、という疑問がある。企業の中にはTRIZやUSITを導入しようとして頓挫した企業もあるかと思いますが、TRIZやUSITは科学的に当たり前の結果しか与えない思考プロセスです。
イノベーションが要求される時代にはそれに適した思考プロセスを行うほうが賢明です。このような視点で未来技術研究部では、未来技術を語る前に問題解決プロセスを取り上げています。
カテゴリー : 一般 宣伝
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弊社は、電子出版社としてスタートしました。1年ほど「電脳書店」という電子出版サイトを運営していたのですが、訪問者も少なく事業になりませんでした。毎月のように新刊の電子出版を行っていたのですが、それでも訪問者数増加につながりませんでした。
声の出る中国語教則本や中国語基本5文型、電子セミナーなどユニークな書籍を揃えたのですがさっぱりでした。中国語基本5文型は、中国語の文型を解析し体系化した意欲作で、中国語が5文型で整理できる、という点でも画期的な書籍と思いましたが、日中関係の悪化とともに、閲覧者も0となりました。
32年間の開発体験をもとにまとめた高分子のツボセミナーは、そこそこ売れましたので我慢して継続する選択もありましたが、思い切って事業の見直しを行いました。会社のホームページもリニューアルし、この活動報告には32年間の研究開発の実績で若い人の参考になりそうな項目を取り上げ毎日書いてきました。
幸いなことに電脳書店の訪問者数を大幅に上回る訪問者が毎日弊社のホームページへ来訪し、質問やコンサルティングの依頼も頂けるようになりました。WEBの世界の特徴を少し学んだように思っています。
電脳書店を閉鎖して1年間にいろいろ活動してきまして、3月から全く新しい電子出版事業を試行することに致しました。すでにホームページ(www.miragiken.com)を立ち上げましたので一度ご覧ください。
このホームページは、電脳書店で販売を予定していた書籍を作り直した成果です。すなわち、他社で行われている書籍を電子化した電子出版とは異なる全く新しい形態を検討しWEBで物語を展開するアイデアをスタッフと検討しましたところ可能性が広がりました。
昨今流行のリケジョ物ですが、リケダンでもオタクやオッサンでも楽しめる展開を企画しておりますのでご期待ください。
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STAP細胞の応用分野に関し、すでにTVや新聞の報道で山中博士のiPS細胞との比較なども行いながら夢が語られている。ここではSTAP細胞の発明から日々の技術開発に活用できるヒントを考えてみる。
理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーの話によると、昨年春に英科学誌「ネイチャー」に投稿した際には、「過去何百年の生物細胞学の歴史を愚弄していると酷評され、掲載を却下された」ということです。
このことは、彼女の発明発見そのものが非科学的であったことを示しています。また論文も昨年春の段階では、非科学的と評価されていることです。この点は新しい技術開発を志すときに参考にすべき重要なことだと思う。
また彼女が今回の発明のヒントを思いついたのは、ハーバード大学で行っていたマウスから若い幹細胞を取り出す実験だ、と語っている。小さな幹細胞だけを取り出すために細い管の中を通して選別する実験において、管を通す前には無かった幹細胞がなぜできるのか、と考えたそうである。すなわち幹細胞を選び出す実験において、結果である現象を重視して、選び出しているのではなく細胞が刺激を受けて幹細胞になっている、と考えたのである。
また、細い管を通るときの刺激で幹細胞ができているのだから、もし刺激で幹細胞ができるならば、細胞に与える刺激をいろいろ試してみよう、と実験を行った。そして、オレンジジュースくらいの酸っぱさの刺激がSTAP細胞作成に適していると発見し、今回の発表に至った。
この着想とその後のアクションのプロセスが今回成功するために最も重要なことである。科学的常識にとらわれず、実験の結果である現象に着目し、その現象を再現するためにどのようなアクションが必要か彼女は考えた。これは弊社の研究開発必勝法プログラムで一般の技術開発でどのように実践したら良いか具体的方法を説明している。
科学的方法を重視する指導者は、まず仮説を考えろという。しかしその仮説の立案方法をうまくコーチングできない。実は科学的常識から仮説を考える作業は小学校から学んできてもなかなか身につかない難しい作業プロセスである。弊社の研究開発法プログラムではカラスができる程度のレベルでコーチングする方法を提供し、その結果小保方さんのレベルの技術成果がでる可能性を高める。
ここでカラスを例に出したのは、以前見たテレビ番組で紹介されたカラスの行動が参考になる、と思い出したためで他意は無い。その番組ではカラスがガードレールに止まっていたところから始まった。そのカラスは、たまたま通過した自動車がクルミを轢き、殻が割れて実が出たシーンを見ました。そこで、別のクルミをくわえてきて道路に置いたところ同じシーンが再現されたので、自動車にクルミの殻を割らせる工夫を思いつき、それを繰り返すようになった。
カラスは目の前の現象を見て、その再現を実現できるアクションを試し、それに成功して、堅いクルミの殻を割る簡単な方法を発明したのです。このカラスの発明プロセスで重要なことは、堅いクルミの殻が割れるとおいしいクルミの実が出てくる、という結果を再現しようと考えて、新たなクルミをくわえて道路においている、ということです。そして人間がカラスよりも賢いのは、自動車の代わりになる道具を試してみるという点です。
弊社の研究開発必勝法プログラムの一部を紹介しました。ご興味のある方はお問い合わせください。
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朝、ビッグニュースが飛び込んできた。
体の細胞に酸性の溶液で刺激を与えるだけで、人工多能性幹細胞(iPS細胞)などと同様、あらゆる臓器や組織になれる「万能細胞」を作ることに、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市中央区)などのグループがマウスの実験で成功した。作製に2~3週間かかるiPS細胞に対し、最短2日間ででき、成功率や使う際の安全性も高いという。効率の良い万能細胞の作製に加え、生体内での臓器再生や細胞の若返りなど、医療の新たな応用に期待が高まる、という。
発見者は、理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーだ。今AKB48と同様にブレークしているリケジョだ。「刺激惹起性多能性獲得細胞(STAP)細胞」と名付けられたその細胞は、外からの刺激で多能性を与えることができる。さらに研究が進めば、機能の分化も外部刺激で制御できるようになるかもしれない。
この大発見の面白い点は、まだ科学で明らかになっていない分野における発見である点だ。柔軟な発想で大発見できた、とどこもが大ニュースで伝えているが、その柔軟な発想を技術者ができるようにする一つの方法が弊社の提供する研究開発必勝法である。
発見者の「リケジョ」は泣いたこともある、と記事に書かれている。恐らく科学的にできると保証されていない方法をただひたすら自分を信じて実験を進めたに違いない。もし科学的に明らかな方法であれば山中先生もその方法を試しただろうと思われる。
その山中先生は、実験を担当した大学院生の大胆な実験の提案を受け入れ実施しノーベル賞を受賞した。受賞するまでその方法は特許でも公開しなかった、という。特許ではヤマナカファクターの権利を確保すれば良いのだから、「驚くべき方法」で見つけた、と書けば良いのである。
山中先生がNHKの放送で明かされたiPS細胞発見にいたる戦略は弊社が販売している研究開発必勝法プログラムで立案できる。また、弊社のプログラムは、そのような戦略を導き出すための方法である。
科学的にサポートされた問題解決の方法にはTRIZあるいはUSITがあり、退職まで勤務した元写真会社で導入され、現場では面倒な方法で進めて当たり前の解しか得られない、との評判である。冷静に考えて欲しい。もし科学的に不明な解が、真理が一つである科学的方法を忠実に実行する問題解決法で得られるのかどうか、ということを。
TRIZやUSITを使って当たり前のこと以外が出てきたのなら、それは使い方が間違っているのである。TRIZやUSITは、50年以上前にロシアで開発された科学を忠実に再現する問題解決法である。定年前に担当したPPSと6ナイロンの混合されたコンパウンドを用いて半導体ベルトを製造する方法についてUSITで解いたところ、すでに担当者が実行し失敗していた方法しか解が得られなかった。
科学の時代では、誰でも最初に科学的に自明な方法を試すのである。そしてうまくゆかないから新たな発想が求められるのである。その新たな発想に科学をトレースするTRIZやUSITを用いることが適切であるかどうか考えて欲しい。科学を理解していない人には科学から得られる結論も必要なのでTRIZやUSITは少しありがたく写るのかもしれない。
弊社の問題解決法で解が得られたが周囲では「怪しい方法」と言う人もいたので単身赴任しその解を信じて技術を完成させた。ゴム会社から転職して20年間、「怪しい方法」と言われながら実践の場で活用し、科学で不明確な分野で技術成果をあげ日本化学協会や写真学会から賞を頂く成果もあげた。その基になったのは日本化学会化学技術賞を受賞した「高純度SiC技術」の企画開発手法である。
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高純度SiCの合成方法は1983年に生まれた。そしてその合成方法は6年間という開発の死の谷を乗り越えゴム会社で事業化され現在まで続いている。しかし1980年代にシリカ還元法の反応機構が明確になっていたわけではなく、さらに前駆体の合成条件に至っては、高分子の相溶で有名なフローリー・ハギンズ理論で否定される反応だった。
ところがこれらの科学的に明確になっていない問題を解き1週間で製造技術を創りだした。この例に限らず、最近ではノーベル賞を受賞したヤマナカファクターの発見も同様にiPS細胞を製造する因子発見という科学的に明確になっていない技術を創り出した例がある。
科学的に明確な問題は、科学的に解いてゆけば必ずゴールにたどり着ける。しかし、科学的に不明確な、あるいはできるかどうか分からない問題をどのように解いたらよいのか。一度科学的に不明確な問題を技術で解く経験をするとその一般則が見えてくる。
ただし誰でも見えてくるのではなく、科学と非科学を明確に意識して解いたときにおぼろげながら見えてくる。そしてそれを数回経験すると科学的に解決が難しい問題でも技術で解く事ができる自信が生まれる。
マッハは「マッハ力学史」の中で、科学的に明確になっていない問題を解く方法を示している。またイムレラカトシュは「方法の擁護」で、科学で容易にできるのは否定証明だけ、と明快に、科学的に不明確な問題を科学で説くのは難しいことを述べている。
弊社では、科学的に明確ではない問題を解く方法を指導しているが、この方法は科学的な問題でも解くことができる。ご興味のある方は問い合わせて頂きたい。この方法についてはゴム会社で経験を積み、写真会社でリーダーの立場で当時は専門外であった領域(注)で実践したところ多くの成果を出すことができた。
退職後、写真会社で実践した方法を豊田中研を退職されコンサルティングをされている方にお話ししたら、その方法は「マッハ力学史」に書かれている、と教えられた。あわてて「マッハ力学史」を書店で探し英語版を見つけて読んだら、確かに一部書かれていた。
そこで改めて世間の問題解決法について勉強しなおしまとめたのが弊社の研究開発必勝法プログラムである。
(注)転職当時はセラミックスや無機材料の専門家として活動していた。その後取得した学位で論文の半分は高純度SiCに関するテーマで単結晶に関しても少し触れている。写真会社では高分子技術の開発を担当した。20年間担当した結果、高分子の専門家としての執筆依頼や講演依頼が多い。来月2月には技術情報協会から依頼され高分子の難燃化技術について考え方を中心に講演する。また6月には高分子学会から招待講演を依頼され混練について講演を行うが、無機材料から有機材料まで、あるいは高度なノウハウが要求される分野まで弊社の問題解決法は何でも対応できます。
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