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2014.11/02 研究開発と技術開発のマネジメント

研究開発は大変楽しい仕事だと思っている。その楽しさが習慣となり、そこへのめりこむと中毒になる可能性がある。時がたつのも忘れ、実験を行う。仮説に適合した結果が出て真理を見いだすと至福の喜びとなる。

 

一方技術開発は苦しい。お客様の要求を満たす機能実現とその許容差設計のために同じような実験を繰り返さなければいけない。まったく同じ実験を何度も繰り返すこともある。それを効率化するためのタグチメソッドという手法もあるが、すべての実験計画が完了するまで結果が見えてこないもどかしさがある。

 

苦労した結果、お客様から感謝され、売り上げ増になった時にほっとする。そしてそれがささやかな喜びになる。このささやかな喜びが、貢献に結び付くと大きな満足感につながる。

 

こうした成功体験を積むと技術開発の苦しさを喜びにつながる過程として楽しめるようになる。新たな真理を追究する研究開発では途中のプロセスで遭遇する過去に明らかになった真実を体験する喜びがあるが、とにかく機能を実現しなければならない技術開発では失敗という苦労がつきまとう。

 

失敗しなくても機能の再現性の乏しさのためそれを改善しなければいけない、繰り返しの苦労がある。技術開発では苦労、苦労の連続で、マゾでもない限り、成功体験がないと続けられない。

 

知識労働者ならば真実に対する関心が高く、研究開発を楽しむことができる。苦労の連続となる技術開発と異なり、真実にたどり着くまでの過程も楽しむことができる。研究開発は楽しさを阻害しないマネジメントが重要になるが、技術開発では苦しさを和らげるマネジメントが重要である。

 

カテゴリー : 一般

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