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2016.02/28 イノべーションと風俗、文化、経済

市場にイノベーションを起こす良い企画であるほど組織あるいは社会へ与える影響も大きくなる。古い話になるが、チャールズブロンソンをイメージキャラクターに用いた男性化粧品は、かっこいい男のイメージとして市場に大きなイノベーションを引き起こした。
 
化粧品のブランドは「マンダム」だが、会社名は古めかしい「丹頂」だった。大きなイノベーションが引き起こされブランド名が市場に深く浸透したために、会社名をブランド名に変えてしまった。当時「エロイカ」というブランドも登場していたが、チャールズブロンソンの男臭さにはかなわなかった(注)。
 
男の世界が高度経済成長を引き起こし、ジュリアナ東京のボディコン・イケイケ路線でバブルがはじけた、と歴史の流れを捉えると、風俗が経済に与える影響あるいは風俗と経済の相互作用の大きさに驚異を感じるのは当方だけだろうか。
 
この時代の流れの中で、オタク文化はひっそりと生まれており、バブル崩壊とともにオタク文化の爆発が起きている。すなわちAKB48も含め一連のオタク文化は、単一民族である日本独自の文化であるとともに事前に予測できた流れである可能性が高く、次なる風俗や文化の変化を探せば経済の変化も予測可能ではないか。
 
ドラッカーは、社会が経済に影響を及ぼす時代になった、と遺言を残したが、まさにこのドラッカーの遺言は正しく、文化や風俗などの社会変化が現在の経済を動かしている可能性がある。ゆえにイノベーションは市場経済だけでなく風俗、文化の分野でも考えなくてはならない。
 
最近AKB48を卒業するタレントが目立つようになった。AKB48のブームの終焉と捉える評論家もいるが、SMAP騒動が起き、グループブランドというものの大きさを痛感したばかりである。SMAPもAKB48もファンとの価値の共創で生まれた芸能グループであり、もしこれらのグループの人気が低下してゆくのならば、それは文化や風俗が大きな変化をおこす前兆で経済にも大きな影響が出るはずだ。
 
今文化や風俗がどのような変化をしてゆくのか考えることは有効なことで、AKB48の卒業ブームやSMAP騒動はイノベーションの好機を示す現象ともいえる。SMAPはアイドル氷河期に生まれたグループで、個性の異なるタレントを一束いくらで売りだす新しい方法の先鞭をつけた。すなわちアイドル育成方法にイノベーションを引き起こしたのだ。
 
この手法は、バナナのたたき売りへと変化して生まれたのがAKB48である。すると卒業が頻繁に行われるようになった現象は、賞味期限が切れそうなバナナを取り除く、すなわちバナナに対する品質要求が高くなった、とみることもできる。もしこのように考えると卒業だけではオタクを満足させられなくなる可能性がある。
 
何かイノベーションのアイデアが必要で、その新しいアイデアは経済成長のヒントになるかもしれない。今の経済は、そのまま放置すればアメリカも含め悪くなる一方である。アメリカではトランプの登場が、その歯止めを期待されている。日本では、風俗や文化にイノベーションを引き起こし経済に刺激を与える必要がある。
(注)化粧品も臭かった。そのにおいは強烈で、1階上の階段ルームの死角にいる男性の気配を感じることができた、という都市伝説がある。加齢臭など吹っ飛ぶような臭いが歓迎されていた時代もあったのだ。今は消臭がブームで人間が感じない臭いの化粧品が好まれている。加齢臭グッズは必ずヒット商品になる。

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