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2016.03/19 時間のトリック

ヒト、モノ、カネは重要な経営資源であるが、ドラッカーはこの3つに加え、時間を他の経営資源と異なり取り返しのつかない重要な資源と位置づけている。そして時間については他人に奪われる性質の資源であることも書き添えている。
 
これは大切な指摘であり、弊社の問題解決法でも時間の魔術を取り上げている。一例を挙げれば、最初から計画倒れになる計画を立てる人などいないが、なぜか計画はいつでも守られない、あるいは守れない。
 
計画倒れが日常化すると、計画とはそういうモノだと感じて守れないことが常態化する。こうなったときにいくら計画遵守を叫んでみても回復は不可能である。これは悪い習慣が身についてしまったからで、良い習慣に置き換えない限り修復不可能と悟るべきである。
 
それでは良い習慣とはどのような習慣なのか。それは計画前倒しの習慣である。この習慣を身につけると、仕事をスピードアップできるだけでなく、他人に取られる時間を気にしなくても良くなる。もちろん計画倒れも無くなり、必ずゴール達成が可能となる。
 
それではどのように時間前倒しを行うのか、それはルール化であるが詳細は弊社へ問い合わせていただきたい。しかし、今週新たな時間の魔術を発見した。それは、ある会社に依頼されたプレゼンテーションの場で見つけたのだが、ウサギとカメの魔法である。
 
依頼された仕事は新たに資料を作る必要があり、当方の習慣で依頼されてすぐに着手した。他の業務もあったが優先して仕上げた理由は、時間前倒しのルールの一つを実行したからだ。しかし、これが失敗の始まりだった。
 
「事前の練習では40分程度で終わった。自分の体験を語るだけなので当日ゆっくり話せば時間調整可能でたった1時間の講演である。」というウサギとカメの魔法にかかった。簡単にできる時間調整ほど油断してはいけないのである。そこに油断が生まれ、結局予定通り出来ないことに気づき焦ることになる。
 
この時の焦りは、まさにウサギと同じでゴールを敗者として意識することから生まれる。ゴール際のカメを見つけたウサギは、自分の慢心で負けた悔しさを味わうことになる。この場合にウサギと同じ気持ちになるとだめなのだが、今週まさにウサギと同じ状態になったのだ。しかし、ウサギとカメの魔法の発見で新たな時間のルールを見いだした。
 
この場合、カメに負けた悔しさを意識してはダメなのである。魔法を抜け出す唯一の方法は、あっさり負けを認め、カメに頭を下げる、すなわち時間の延長を自らお願いすることなのだ(弊社の問題解決法では自分のゴールを設定する、というルールがあり、このルールでも対応可能だが、ウサギとカメの魔法は特殊なケースとして取り上げた方が良いとこの時学んだ)。このような行動は分かっていても、魔法にかかるとだめである。魔法にかからないようにするためには、この魔法の存在を知ることと、それに備える習慣を身につける以外に無い。
 

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