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2016.12/22 老い

少なくとも40歳より若い人には老いの意味など分からないだろう。亡父に老いの意味など分からないだろう、と転職したときに言われた。亡父は80を過ぎていた。

 

生意気にも理解している、と応えたが、60を過ぎた今となっては「その時」を後悔している。おそらく亡父は40近くで専門を変えて、すなわち自らの強みを捨てて、新しい仕事に就こうとする当方を心配して忠告をしたかったのだ。

 

老いの良い点は、細かいことよりも大局的な見方ができるようになることだ。悪く言えば細かいことを考えるのが面倒になる。身近に細かいことをうだうだ言う老人がいたら、それは細かいことが見えているのではなく、昔の経験を謳っているのだ。若い人はそのように捉えて欲しい。

 

少し耳を傾ける優しさが若い人にあれば、その老人の経験知を学ぶことができる。老いの最も致命的な問題は記憶力が衰えることだ。どのくらい衰えるのかというと、5年前中国語の入門書をまとめたが、すっかり内容を忘れている。

 

このことに気がついて、一日かけて記憶力テストをしてみたら、面白いのは、30代まで学んだことはよく記憶している。しかし、40以降学んだことは、半分くらい忘れている。意外に思ったのは、4歳頃の記憶も思い出すことができるのである。

 

50以降はどうかと言えば、例えば管理職の研修の内容を思い出してみると、ドラッカーで読んだ内容と研修の内容が錯綜している。すなわち研修の時のテキストに書いていない内容が思い出されたのだ。もちろんそれは若いときに読んだドラッカーの著書の内容だった。

カテゴリー : 一般

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