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2022.09/12 コンピューター実験(1)

頭に思い描いたことをそのまま頭の中で動作させて思考を推し進める方法は、非科学的ではあるがアイデアを練るためには有効な方法である。これを思考実験と呼ぶ。


目の前の現象を見て興味を持ち、思考実験をすぐに始めて実験計画を練り、実験結果を得る。ここまでできるようになれば技術者として一人前である。


思考実験は仮説とは異なることに注意してほしい。妄想と考えていただいても良い。仮説では論理性が求められるが、思考実験では願望だけでもよい。


高純度SiCの発明では、願望だけの思考実験で良い結果が得られたので、フェノール樹脂天井材のテーマが終了し、余ったフェノール樹脂を廃棄処理するときにその願望の実現を試みている。


廃棄予定の材料が1t近くあったので、ポリエチルシリケートと混合して均一になる条件を求めるには十分な量であった。朝から実験を始め、夕方には均一になる条件が求められていた。


思考実験で創り出された非科学的な技術であるが、それをエンジンとして高純度SiCが製造され20年以上ゴム会社で事業が続き、今でも愛知県のセラミックス事業者によりその事業が受け継がれている。


この発明でもコンピューターが用いられている。ラテン方格で実験を行うにあたり、要所要所で分散分析を行っている。すなわち、適当に実験を行っていたのだが、ここぞという現象が観察された時にそれが再現よく得られる現象なのかどうか繰り返し実験で確認している。


スタップ細胞の研究者もこのような配慮を行いながら実験を行っておればあのような騒動にならなかったと思われる。非科学的な現象を技術としてまとめ上げるのにコンピューターは重要である。


コンピューターならばプログラムを動作させておけばすぐに計算結果が表示される。電卓をたたいてもできるような統計計算であっても何度も同じ計算をする必要があるならば、コンピューターの方が便利である。


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