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2023.10/17 ブリードアウト問題

ゴムや樹脂材料には可塑剤はじめ様々な添加剤が添加され、成形体として利用されている。この添加剤の添加量や配合組成について、特許を見ればおおよその想像がつく。


また、ゴムや樹脂材料の特許の多くは、これら添加剤に関する発明が多い。高分子の難燃化では難燃剤が、帯電防止を必要とするならば導電性あるいは吸湿して導電性を示す添加剤の種類と添加量が発明の中心となる。


30年前は、新素材の添加に関する発明が多かったが、20年ほど前からプロセシングや製品品質の問題改善のための発明が増えている。


ブリードアウトについては40年以上前から発明の題材として使われていたが、未だにこの問題を克服できていない製品がある。先日雨が降った時に久しぶりに紳士用雨靴を履こうとしたところ、靴の表面がベタベタしていた。


内側が布張りなので多少のブリードアウトでも問題とならない製品設計となっている。外側のブリードアウトについては雨靴の機能には関係ないので、その日は事務所との往復で履いていた。


驚いたのは、翌日しまうために陰干ししたのだが、ブリードアウトが目立たなくなっていた。水に洗い流された可能性もある。脂肪酸系の可塑剤であればその可能性が高い。


コロナ禍の3年間でも雨が降ったが、雨の日は出かけないようにしていたので雨靴を3年ぶりに使用したことになるが、それでブリードアウトの問題に気がついた。これ以上書かないが、本日はブリードアウト問題のヒントとなる話題である。

カテゴリー : 一般

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