活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2024.02/19 高分子の熱分析

高分子材料の分析手法として熱分析は簡便に高分子材料の問題を知ることができるので重要なスキルである。これが身についているかどうかで高分子のプロセシング技術やトラブル対策で差が出てくる。


DSCやTGA,TMAは3種の神器として揃えておきたい。1台300万円前後であり、今時の大衆車1台分の価格より少し高い程度である。3種揃えると割引のある会社の装置を購入すると良い。


1960年代に盛んに研究され、1970年代に普及が始まり、真空理工(現在は社名が変わっている)などのベンチャー企業が登場している。


1990年代になり、ほぼ普及が一巡したところで事業を辞めるところも出てきた。真空理工は2005年には名前が変わっておりびっくりした。それでも真空理工の技術が好きで、特殊TMAを発注している。


既製品の熱分析装置はもう事業になりそうもないということで、すべてが特注品となっていた。特注品なので高価でデザインも悪いのだが、使いやすいのである。


某社の熱分析装置は、デザインが良いのだが、不調になった時に自分で修理ができない問題がある。真空理工の装置はよく考えられていて故障が少ない。故障しても自分で修理できる可能性が高い。


学位論文には、真空理工と共同開発した2000℃まで昇温するのに1分もかからない超高速熱天秤を使ったSiCの反応速度論について1章書かれている。


熱分析は、ゴム会社に入社した時の分析グループの主任研究員が詳しかったので配属された時に興味を持った。よく知っている人に最初に指導を受けるとツボを心得た内容を教えていただける。弊社のセミナーでもツボの2つ3つを必ず話題にしている。

カテゴリー : 一般 高分子

pagetop