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2024.03/18 進歩か衰退か?

本日から日本化学会春季年会が始まる。当方は20日9:00の発表に備えて、本日は手続きのみで帰宅予定だが、学会の参加手続き等がこれほど面倒になったのか、とため息をついている。


発表申し込みから何もかもがインターネットでできるので便利に感じる。また、予稿集その他もインターネットからダウンロードでき、重たい冊子を持ち歩かなくても良い。


一見良くなったように見えるが、実はこれが不便なのだ。いや、以前より不便になったことに気がついた、と言った方が正しいのかもしれない。


以前は郵便を投函し参加申し込みすれば、参加証も含めすべて郵送されてきたが、この参加証を自分で印刷しなければいけないのだ。


また、事前に参加申し込みをした場合に限るが、当日の会場その他の情報が記された冊子が送られてきて、それを見れば発表当日までの行動について、情報の漏れなど気にする必要は無かった。


今は、それらをインターネットのしかるべきサイトで調べなければいけない。また必要に応じて自分でプリントアウトしなければいけない。便利になったように見えるが、いくつかのサービスが無くなっている。


それを合理化と言ってしまえば聞こえが良いが、実は「不便」になっている。一つ一つは少しの不便だが、学会の参加に関わる個人の処理を見てみると大変不便になっている。


久しぶりに学会発表をやろうと燃えて準備をしてきたが、過去の手続きとの比較でサービスが極端に悪くなっていることに気がついた。


おそらく大学の先生方は毎年手続きをされてきたので、少しずつの変化だったかもしれないが、20年ぶりの手続きでサービスの低下ばかりが気にかかる。


学会のサービスに驚いたついでに、日々の生活について見渡してみると、郵便事情が極端に悪くなっている。昔1日か2日でついた手紙が今は最低3日かからないと都内でも届かない。


子供のころ東京から名古屋までの郵便物は3日かかっていた。それが郵便番号の導入でいつの間にか1日となった。この時は技術の進歩の恩恵を感じたが、最近の郵便事情は何と表現したらよいのだろう。


DXの進展で世の中サービスが進歩しているような錯覚に陥るが、細かく見てみるとサービスが悪くなったり、知らずにいると何もできなくなる社会に向かっているような、そんな錯覚を学会の手続きで味わった。錯覚であってほしいが。

カテゴリー : 一般

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