2016.07/01 配合設計(たとえば難燃性樹脂)(11)
「高分子の難燃化技術とは」という問題を科学的に考えると、燃えにくくすることや耐熱性をあげることなどいろいろなことを考えなければ行けないが、「着火しても火が消えやすい材料に変性する技術」は一つの解答であり、これは難燃性材料開発方針になる。
高分子材料に着火した火を消えやすくする手法には、着火した時に溶融し、その吸熱反応で火を消す方法(溶融型難燃化システム)と、燃焼時に炭化を促進して燃焼している面にチャーと呼ばれる断熱層の形成を促進する方法(炭化促進型難燃化システム)が知られている。
溶融型難燃化システムの事例についてはR-PETを活用した難燃性ポリマーアロイを以前紹介したので、これから炭化促進型難燃化システムについて軟質ポリウレタンフォームを開発事例として難燃化とその評価技術について述べる。
難燃剤としてジアミノテトラフェノキシホスファゼン(DAPP)と反応型リン酸エステル系難燃剤(Fyrol-6)、添加型リン酸エステル系難燃剤(TCPP)の3種を用いてその性能を比較した。
カテゴリー : 高分子
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