2017.11/11 シリコーンゴム
シリコーンゴムは、最近身近な材料の一つになってきた。以前は工業製品の用途が主体であり、一般の用途としてあまり使われていなかったが、料理用耐熱鍋とか下着まで登場した。
シリコーンゴムには、あらかじめ高分子量のシリコーンポリマーを製造し、それを架橋したミラブルタイプと液状のモノマーやオリゴマーを重合しながら架橋反応まで進めるLIMSタイプが存在する。
シリコーンLIMSは1980年代にミラブルタイプのコストダウン版のシリコーンゴムとして登場した。ミラブルタイプのシリコーンゴムは、通常の加硫ゴムと同様のプロセスコストがかかったが、LIMSでは液状で注型でき、それを加熱するだけで複雑形状の製品まで安価に容易に製造できるようになった。
その結果耐熱性のあるシリコーンゴム製品のCDが進み、身の回りの製品まで使用されるようになった。シリコーンゴムは200℃以上の耐熱性があり、有機高分子には無い性質を持った無機高分子の仲間であるが、LIMSはミラブルタイプに比較すると耐熱性や力学性能が若干劣る。
物性がやや劣るLIMSの見かけはミラブルタイプと変わらないので注意が必要だ。さらに製造工程が十分に管理されていないと、見かけ倒しとなるような物性になる場合もあり、やや危ない材料でもある。
2005年に豊川へ単身赴任したときに、この見掛け倒しのLIMSのため盆休みが吹っ飛んだ思い出があり、シリコーン製品を見かけると軽く応力をかけてみたりする。まれに問題のある製品が店頭に並んでいるので注意が必要だ。
カテゴリー : 高分子
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