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2023.02/22 高齢者は集団自決すべきか

「高齢者は集団自決すべき」という過激な主張の発言者は、経済学者で米イェール大学助教授の成田悠輔氏である。この発言について平均年齢84歳の論客のご意見がニュースとなっていた。


詳細はニュースを読んでいただきたいが、皆冷静に回答をしておられ、それぞれの回答に年の功というよりも回答者の知性の特徴が表れているので面白い。


例えば養老氏の場合には、「彼の発言を問題としない」といいつつ、丁寧に彼に対するアドバイスと解説が述べられており、「バカの壁」の続編を読んでいる印象を受ける。


社会心理学者の加藤氏は、当方の世代の良きアドバイザーであるが、その時を彷彿とさせる優しいアドバイスが述べられていた。およそ記事の内容はこのような調子で、成田氏よりも視野の広さと寛容さが込められた意見が並んでいる。


マスコミが取り上げるので成田氏の発言を注目しているが、過激な発言であるにもかかわらず、どこか視点と論理に甘さが見え隠れする。加藤氏は、それを「現実に接していない」と表現されているが、未熟という意味に近いのかもしれない。


成田氏は加藤氏が指摘しているように未熟ではあるが専門能力には秀でている人物なのだろう。子供のころ、母親から訳が分からなくても年長者には頭を下げよと厳しく躾けられた。恐らく当方は生意気な子供だったのかもしれない。


おかげで小中学校は素直なよい子として先生方や大人たちに叱られることなく過ごした。高校へ進学し同級生の過激な発言の嵐に面食らったが、成田氏の日ごろの発言から当方はそれに近い印象を受けている。


社会に出た同級生の多くは、成田氏の年齢になると過激な発言は消えていった。しかし、それは体制に媚びているのではなく貢献を重視して行動が受け入れられるような発言へと成長していたのである。


行動を貢献に結び付けるためには、現実と常に濃厚接触しなければならない。社会に役立つ言動でもそれを社会が受け入れなければ貢献できないのだ。


日本のリーダーのマネジメント能力は、優秀でも謙虚ではない人物を扱えるほど大人ではないのだ。優秀ならば一層謙虚になることを求められる社会である。


詳細は不明だが、ミツカンのお家騒動では義父が「謙虚」をネットで検索し読み上げることを娘婿に求めたという。コーチングが標準となった現代の不思議な光景である。優秀な部下の扱いに悩まれている方は弊社にご相談ください。

カテゴリー : 一般

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