2014.07/14 混練技術(6)
100-500kg/h程度の吐出量の二軸混練機は、中古市場に豊富である。さらに1000万円前後と格安である。但し中国ではこの値段よりも安くて新品が買える。おそらく中古機を購入するよりも中国から輸入した方が安上がりかもしれない。
中古機を購入するときの注意として、その道の専門家に依頼した方が良い。すなわち中古機の値段は水物である。たまたま量産機として手頃なKOBELCOマークの二軸混練機を見つけた。倉庫にあった吐出量が30kg/h前後の混練機と同年代の機械であり、比較的新しかった。しかし、配電盤はホコリをかぶっておりそのまま使用すると危険な状態であった。
業者に試作依頼をしたところ、動作確認はできるが試作はだめだ、と言われた。動作確認のため部下を出張させたが、その動作確認も事前に確認した配電盤の状況から不可能であった。モーター等は壊れていないようで、ジョイント部も含めサビの発生がなく、恐らく問題ないと思われたので価格交渉を行ったところ、2000万円に跳ね上がった。
新品が一億円前後の品物なので2000万円でも安いと思ったが、動作確認もできずに値段が二倍に上がったのである。完全に足下を見られた。一度この場を引き下がり、根津にある中小企業に相談し、交渉してもらった。そしたら3000万円だという。さらにすでにお客さんの予約があるから、3000万円でダメなら売らない、と言われたという。
当方は予約をしていないので、とりあえず購入を諦めかけたが、後日会社へ電話がかかってきた。他のお客さんの引き合いがあるから、早く結論を出せ、と言われた。このような駆け引きはしたくなかったが、もう不要になった、と応えた。1000万円が1ケ月以内に3000万円である。
結局ほとぼりが冷めた頃に、他の業者にお願いしてその機械を見に行ってもらったら買い手がつかずテント倉庫に放置されていたという。そして、二軸混練機と配電盤以外にサイドフィーダーとストランドカッタ-をつけて2000万円と言われたという。
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