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2023.06/23 タイタン号

沈没したタイタニック号を観光する目的の潜水艇タイタン号は、信号が途絶えた瞬間に破壊していた可能性がある。すなわち救助隊の活動が始まる前に水圧で破壊していた可能性があるとのニュースが報じられた。


タイタン号の構造について詳細は不明だが、これまで何度も深海の潜水に使われたが事故が無かった、と観光の主催者は述べていたが、点検をどのようにやっていたのかという発表はない。


さて、まだ詳細な事故に関する発表は無いが、潜水途中で水圧で破壊したならば、潜水艇の構造体が疲労破壊した可能性が高い。


潜水艇は十分な圧力に耐えうるように設計されていたというが、何度も潜水に使用されて構造体が疲労破壊する可能性まで考慮されていなかったはずである。


なぜなら構造体はFRP製とニュースに記載されていた。金属やセラミックスの疲労破壊に関してほぼ形式知が完成したと言われているが、それでも御巣鷹山の事故が起きている。


未だ疲労破壊の形式知が完成していない非金属材料の高分子複合体でどのように検査していたのか疑わしい。金属では非破壊検査の手法が知られているが、高分子及び高分子複合体については未だ手探りの状態である。


材料科学の形式知に詳しい人であれば、3500万円も支払ってタイタン号に乗って観光しようという気分になれないはずである。7月5日に高分子の劣化と破壊について日刊工業新聞社主催のセミナーが開催されます。

カテゴリー : 一般

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