1980年代にイムレラカトシュが、科学の方法を完璧に遂行したいならば否定証明となる、と指摘してから40年以上経過した。
この意味がどれほど正確にゴム会社で理解されたのか知らないが、基礎研究所から批判されてもKKD法でタイヤ開発を遂行し大成功を収めて世界のトップになった。
ゴム会社の基礎研究所同様に今も科学の方法で開発を進めている企業があるならば、実験のやり方を見直した方が良い。理由は簡単で、イムレラカトシュの言葉は、科学の方法で開発を完璧に遂行したならばモノはできない、という意味だからである。
実験方法のパラダイムとして、科学の方法とそれ以外の方法とがある。それ以外の方法にはタイヤ開発で行われている方法以外に同じく1980年代に日本で流行したセレンディピティーに頼る方法も含まれる。
このセレンディピティーなる単語は、サイエンス&トランスサイエンスなる記事が雑誌「サイエンス」に掲載された時に日本で流行している。
トランスサイエンスについて、深く理解できなかったアカデミアの研究者がセレンディピティ―のみ日本で流布している。学会の特別講演などで講演者がしたり顔で説明しているのを何度も聞いている。
セレンディピティーは犬も歩けば棒にあたるというような意味だそうで、アカデミアの偉い先生が自慢げに説明している姿を失礼だが正直間抜けに見えた。これを高分子同友会で某企業のCTOが得意げに用いて講演をしていたので絶句した。
本来は、トランスサイエンスを理解した上でセレンディピティーという言葉が生きる。当時日本でも科学論が盛んで似非評論家が本を書いたりしてデビューしているが、誰もアメリカで注目されたトランスサイエンスについて書いていない。21世紀になって、大阪大学の先生がようやくトランスサイエンスなる書を上梓されたが、遅すぎる。(明日に続く)
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オリンピックを辞退した宮田選手の話題が毎日掲載されている。やはり、それだけ社会に対するインパクトが大きかったのだろう。
ここで心配になってくるのは、体操協会はじめ関係者と宮田選手との信頼関係である。禁止されていた酒タバコをやっていた本人が辞退を申し出たのだから、何も問題は無いと思っていたら大間違いである。
日本体操協会は、現地における内部告発、と明確に言いながらも、告発者を守るためにそれを開示しないと言っている。しかし、現地にいる人間とNTCに出入りできる人間は限られている。
恐らく宮田選手は内部告発者に気づいているだろう。そこで問題になってくるのは、信頼関係である。指導する側と指導される側との信頼関係は重要で、それが崩れると指導効果は上がらない。特にコーチングでは信頼関係の構築が重要である。
これは、FD事件の被害者となっているときに指導社員として新入社員に3か月ほどで転職されて痛切に感じた。組織からいじめられている指導社員を新入社員がどのように見ていたのか。
偶然にもその新入社員が助手を務めていた大学と当方の転職先とで共同研究を行うことになり、偶然出会った。そして当方は彼のおかげもあり、客員教授に任命されている。
この時ぐらい、指導者がいくらつらい立場にあっても、それを隠して我慢して行動しなければいけない掟を痛切に感じたことは無い。当方は指導者として未熟だったと気づいた。
トヨタ会長の「日本を出ていきたくなる」発言が批判されるのは、このような気づきを学びに変えていない指導者の姿が見えてしまうからだろう。指導者に対して社会は聖人であることを求めている。
それだけに、宮田選手の将来が心配になってくる。指導者との信頼関係をうまく構築できなければ、体操選手としてだけでなく、人間としての成長も期待できない。今回の辞退が無駄になってしまう。
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今回のトヨタの不祥事における記者会見で、「日本を出ていきたくなる」と会長が回答し、それがニュースとして報じられた。
トヨタ会長については様々な評価があるが、企業リーダーとして成功した人で、イノベーションが進行する自動車業界にあって、的確な指針を示している。
「日本を出ていきたくなる」発言は、売り言葉に買い言葉で答えた意見のようで、記者の質問に失礼があったのだろう。おそらく本音ではないが、言ってはいけない言葉と思っている人は多いのではないか。
トヨタが海外に出てゆけば、日本経済は破綻することが明白なので、今回の発言は余計に言ってはいけない言葉となる。しかし、不祥事を犯したのだけれどもう許してほしい、という気持ちから出てしまったのだろう。
かつて、トヨタと日産が競っていた時に、旧通産省はどちらかが日本に残る政策を行っている。その結果、日産は日本に本社を置きながら海外進出を加速させ、失敗し、現在に至る。それ以来当方は応援のため技術の日産車に乗り続けている。
トヨタが今海外に出るという意味は本社機能を海外に移すことである。その結果どうなるかは自明である。企業の不祥事があった時の記者会見では辛辣な意見が質問として出てくる。やはり、その質問の内容は、影響を考えてすべきだろう。
忖度の無い質問をカッコいい、と思っている新聞記者は多いようだ。しかし、国民が心配するような言葉を引き出すような質問は、いかがなものかと思う。
あの大トヨタをこの際、徹底的に攻撃してやろう、と考えるマスコミも一部いるかもしれない。しかし、考えていただきたい。トヨタが不祥事を改善できず、このまま沈没しても日本経済への影響が大きいのだ。
ここは、不祥事を起こした体制を立て直そうとしているトヨタをマスコミは激励しなければいけないのではないか。
社会に出て身に染みて感じたのだが、日本は、頑張っている人を叩く風土である。そのためバブル崩壊後なかなか立ち上がれない。
ゴム会社に入社し、研究所へ配属されて、混練の神様と呼びたくなるような優秀な指導社員が昇進で遅れていることを不思議に感じた。しかし、その後頑張れば頑張るほど叩かれたので、それが研究所の風土の結果であると納得できた。
セラミックス事業を起業した時には、トップ経営陣は応援や激励をしてくれたのに、多くの管理職から徹底的にいじめられ、挙句の果ては、研究所の共通エリアに置いていた機器を管理職権限で廃棄する妨害やデータFDの破壊のような嫌がらせまで行われている。
研究所のミッションとして新規事業の育成が求められており、セラミックスフィーバーの時には、電池とメカトロニクス、ファインセラミックスが新事業の3領域として定められた社長方針が出された。
当方は、高純度SiCの事業立ち上げを推進しながら乞われるまま、電池と電気粘性流体のテーマを手伝っている。しかし、成果を出すたびに嫌がらせを受けた。当方は住友金属工業とのJV立ち上げ成功後転職している。今回のトヨタ会長の気持ちはよくわかるので、出ていかないで欲しいという気持ちで書いている。
ちなみに、転職後見捨てた電池と電気粘性流体のテーマは影も形もなくつぶれたが、転職後も応援し続けた高純度SiCの事業は2018年までゴム会社で存続し、今も愛知県にある(株)MARUWAで事業が継続している。
転職後の当方の応援を示すエビデンスが残っているので機会があれば公開したい。頑張っている人を応援するような国に変わって欲しいと思うのは、当方だけだろうか。もっとも、当方が応援していた人からは、業務が順調になってから、お礼ではなくもう小平へ来なくてよい、という手紙が来ている。
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メダルを取れるかもしれない選手が、開催直前で辞退して憔悴しきっているという。そうだろう、まだ19歳である。直前まで、素行が悪くても主将に祭り上げられたと思っていたら、急に辞退を迫られて、では反省どころではない。
新入社員の時に、世界初の技術を企画せよと命じられ、半年で工場試作まで成功させて、始末書を命じられたときに、何を反省したらよいのかわからなかった。あれから50年近く考えてきても反省すべきことが未だに不明である。
上司や指導社員が書きたくなかった気持ちは理解できる。誰だって給与が下がるのは嫌だ。新入社員なら給与が少ないから下がらないかもしれない、と言われても訳が分からなかった。
ただ、OA委員として仕事を進めるときに、80万円のローンの保証人に上司がなってくれたのは、会社の仕事のためだとわかっていても、自己実現のきっかけとなったので感謝している、と言える年になった。
ゆえに、仮に10年年を重ねたときに、少しは感覚が変わるかもしれないが、くやしさとか周りの無責任さは、一生の傷として残るかもしれない。これは自己責任論とかではかたずかない問題である。
なぜ人は誠実真摯になるよう努力しなければいけないか、ドラッカーは述べていないが、このような傷を癒せるのはそのような努力しかないからである。ちなみに、ドラッカーは、リーダーを選ぶときに誠実真摯さだけで選べと言っている。
禁止区域で酒を飲んだことを大いに反省はできても、そのような悪行を容認して主将に任命しておきながら急に辞退を迫る矛盾は、19歳には理解が難しい大人の都合である。そんな都合を振り回す大人になってはいけないのだ。
一方、バドミントンでパリに行っているかと思っていた29歳が、もう一度世界を目指す、という決意をしてニュースになっていた。リオで銅メダルを取り、東京五輪は怪我でベスト8位に終わった奥原選手である。
結局ケガから立ち直れず残念な状態だが、多くのアスリートが引退宣言する中、もう一度世界を目指すという。あっぱれである。まだ、29歳だ。4年後は33歳である。
若い人が台頭してくる中、厳しいかもしれないが、自分が満足できるまで頑張ることは結果よりも大切である。今回辞退した19歳が今後どのような道を選択するのか楽しみである。
周囲が恵まれた環境ならばよいけれど、かつてパワハラ騒動のあった日本体操協会である。本人の努力はもちろん大前提になるが、それを支える環境が悪ければ、努力が実を結ばないだけでなく腐ってゆく可能性もある。
日本体操協会は、4年後彼女をまた主将に任命できるだろうか。今回の問題は、日本体操協会がオリンピック精神を正しく理解して深く反省しなければいけない大問題である。
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今回女子体操選手団主将宮田選手は、体操協会から迫られ直前の辞退を申し出たことは、記者会見の様子など公開情報から明らかである。これはパワハラを悪とする社会の潮流の視点から見ると問題を含んでいる。
一方ネットには様々な情報が流れ、関係者から彼女の日常の素行の悪さが指摘されている。確かな公開情報だけでも、「素行の良くない選手がたまたまこの3年間急成長し、オリンピックでメダルの可能性が出てきたので、体操協会もそれを承知でおだてて主将にまで任命しオリンピックへ送り出したが、世間に悪行がばれそうになったので、団体規律を乱した罰として辞退させた。」という流れが浮き出てくる。
この妄想が本当かどうか知らないが、それでも彼女の支払った社会的代償は、罪の罰としてあまりにも大きい。今日におけるオリンピックの扱いを見れば、オリンピック貴族という階層が存在するように、それを辞退までしなければいけない、とはあまりにも大きな罰である。
豚もおだてりゃ木に登る、というお笑いから出た格言があるが、主将まで任命して送り出した責任の問題はどうなった?団体規律違反がオリンピック辞退ならば、その責任は、謝罪だけでは償えず重いはずである。
例えば、未成年者が規則で禁じられたエリアで酒を飲む行為が、飲酒運転よりも厳しい罰であってよいのか、あるいは、団体規律違反が法律以上に厳しい罰でも良いのか、法律に詳しい方は教えて欲しい。
戦争を始めた当事者国の選手(世界平和を維持するよう当事者国選手は国民として活動する義務が求められている。それを果たしていない責任がある。)でもオリンピックに出られるのに、国内組織の規律違反でオリンピックに出られない、という前例を作ったことになる。
もっとも、オリンピック憲章では、良い模範での教育的価値のような抽象的なものを求めているので、酒やたばこを見境なくするような選手は参加資格なし、と言えなくもない。彼女は、救いようのないダメ選手だったのか。
それでも、まだ19歳である。体操協会としてオリンピック精神に添うよう教育する義務を負っていたはずである。STAP細胞の騒動では、学位まで返上させられている。未熟者として参加資格剝奪も妥当なのであろうか。
本欄で書いたように今回の問題は、上手に解決すれば、相応の罰を彼女に与え、さらにそれぞれの立場が相応の責任を果たし、その結果偶然彼女が参加しなければいけない状況になったのである。
本当にそうなったかは、すでにニュースで報じられているように、補欠を繰り上げることができなかったことから明らかである。体操協会が、自分たちの責任を棚上げし、すべての責任を彼女に押し付ける解決方法を行ったために、彼女は大きな社会的代償を払うことになった。
このように、日常で発生する問題には複数の解決方法が存在する場合が多く、問題解決法の知識の有無と責任感の有無が影響し、とんでもない解決方法を行ってしまい、その結果個人が大きな責任あるいは負債をしょい込むことになる。
社会はそのような場合でも、身から出た錆と表現したりするが、今回の彼女の場合には、19歳という年齢を考慮すると、あまりにもコーチを含めた周囲の無能さと無責任が浮かび上がる。
弊社では、ドラッカーからヒントを得た科学よりも幅広い知による問題解決法を提供しています。是非お問い合わせください。
(注)弊社の問題解決法の実績を確認したいならば、PPS/6ナイロン/カーボンの配合による中間転写ベルトの特許検索をしていただきたい。2005年の夏、半年後には量産しなければいけない中間転写ベルトの問題解決のため、豊川へ単身赴任した。コンパウンドメーカーにカオス混合をお願いしたら、コンパウンドを自分で作れ、と言われた。これは予定外の回答だったので、改めて自責の観点から半年でコンパウンド工場を建てる決断をして成功させている。その後このコンパウンドメーカーからカオス混合についての特許が10件近く集中して出願されているので、弊社の問題解決法の威力をご理解いただけると思う。
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選手に責任を押し付けた体操協会の今回の不祥事は、直前の内部通報( https://news.yahoo.co.jp/articles/1d891bebb4b4b6162a8978cbd7db6843b3124461 )だったらしい。
また、順天堂大学の昨日発表された声明文を読むと、事前に大学側が知っていたような文面になっている。
これが何を意味するのかは明白であり、これ以上述べないが、参加を辞退した選手は、体操協会の発表ではプレッシャーから飲酒と喫煙をしたという。そして、プレッシャーについてはコーチも了解していたという。
益々無責任な体操協会の実体が明らかにされたが、コーチも了解していた悩みを解決せず、主将に任命する大きなミスを犯している。
選手のプレッシャーをどのように緩和するのかは、コーチングスキルの一つである。すなわち、コーチングスキルを習得していないコーチならば、選手はプレッシャーを重ねることとなる。
スキルを学んだコーチならば選手に寄り添い、そのプレッシャーをうまく緩和するだけでなく、成長へとつなげてゆく。ゴム会社の12年間は、上司が準備した工場試作に成功したと思ったら始末書、楽しく仕事をしておれば「趣味で仕事をするな」と叱られた。
挙句の果ては会議前になるとFDを壊されるなど様々な管理職からプレッシャーをかけられた毎日だった。FD事件はプレッシャーを越えて犯罪であり、同僚含め3人がそのとき転職している。
このような風土のプレッシャーに潰されない技を指南してくれたのは、混練の神様と呼びたくなる大変優秀でありながら、昇進が遅れていた指導社員である。3カ月の間に、研究所の風土がどれだけ不健全なのか、その中でどのように自己実現を行ってゆくのか小技を教えてくださった。
にわかに信じがたかったが、指導社員が代わってからの毎日は、その不健全な風土に晒されることとなった。会社のOA委員としての業務を行うためにパソコンが必要になった。
OA委員長だった上司が、その時80万円のローンの保証人になってくれたのは今となっては感謝しているが、その返済のために給与が毎月手取り1万円以下となり、日々の生活も困窮した。
独身寮の生活だったので食事には困らなかったが、書籍の購入代も無く、どのように勉強を進めるのか悩んだ。上司から「専門書ぐらい自前で買え」とプレッシャーをかけられてもその原資が無くなったのである。
しかし、会社の図書室担当者は親切だった。希望図書を申請すると優先購入して図書室に並べてくれた。これは指導社員から授かった知恵である。
これ以外にも多くの合法的裏技を教えていただいたが、このような裏技はプレッシャー回避の小技となった。プレッシャーは精神的なものであるが、日々の生活の対処の仕方でそれを緩和することが可能である。体操協会は若い人に酒やたばこを禁止するだけではなく、健全な小技を指導すべきだろう。
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パリオリンピック直前に体操女子の主将宮田選手が、未成年喫煙のため日本へ呼び戻されたという。そして喫煙以外に飲酒もしていたそうだ。彼女は「まだ19歳」で、と表現した方が良いのか、「19歳なのに」と表現したらよいのか。
とにかく彼女は9月の誕生日になれば20歳となり、たばこもアルコールも許されるが、体操協会の行動規範では、20歳過ぎても喫煙は禁じられているようだ。
昨日の会見では、本人から辞退の申し出があり、と説明されたが、体操協会は無責任である。直前の1週間前ではなく、辞退の気持ちがあるならば主将を命じられた時に辞退していたはずである。これでは悪事がばれたので辞退となってしまう。
また、主将を命じるときに本人に行動規範の違反が無いか体操協会は確認すべきである。その手続きを行う任命者としての責任があるのに、彼女に責任を負わせ辞退と言わせているのは、ある種のパワハラである。
ここははっきりと行動規範に違反があったので、主将解任の罰を与え、オリンピック参加については主将解任という罰を与えたので問題ない、という知恵を働かせるべきだった。
主将解任だけでなく、参加も認めないというのは、罰の軽重というよりも罰則の運用に対して知恵が無さすぎる。協会の責任逃れが丸見えである。
ところで、不思議に思うのは、内部通報がなぜこのような直前に出てきたのか、という点である。ネットには、昨年の誕生日のインスタグラムに愛煙家が愛用するガムが映りこんでいたという怪しげな情報が出ている。
明らかに、体操協会に対する嫌がらせである。その犯人の思惑通りに協会は責任逃れとなる「選手の辞退」を命じてしまったのだ。あまりにも情けない。
もし、ここで選手を呼び戻さず、協会の責任で、彼女の主将という地位と正選手という地位を補欠にする罰を与えていたら、どうなっていただろう。
ニュースで報じられたように、ケガ以外の選手の入れ替えは認められず、彼女は渋々参加せざるをえない状況になっていたはずである。協会が彼女に責任を押し付けた結果、今回は彼女が参加できないだけでなく、補欠の選手も参加できないような状態になってしまったのである。
これは、責任感が欠如した問題解決の失敗例である。上手く問題解決すれば、皆が責任を全うできた解決、となっていたはずだ。このように問題解決では、皆がしかるべき責任を負って解決した時に最もよい結果が得られ、誰かが責任逃れをすると後々まで問題を引きずる場合がある。
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今回協会は記者会見を開いて頭を下げただけであり、誰も責任を負っていない。せめて選手が帰国前に全員丸坊主にするぐらいのパフォーマンスが欲しかった。謝罪は、マナーであり、ステークホルダーに対して責任を取ったわけではない。
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ゴム会社でFD事件が起きたときに3人が転職している。当方は一人で高純度SiCの業務を担当し、住友金属工業とのJVを立ち上げたばかりの時である。
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目撃者もあり犯人の一人が判明したので、JV推進業務以外に担当させられた電気粘性流体の会議で新入社員が数カ月で辞めた理由や事件の状況を明らかにした。
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しかし、組織が隠蔽化するというので、メンバーの一人が転職を当方に打ち明けてきた。事件の責任を被害者が負うのも奇妙だが、事件を明らかにした以上それを隠蔽化されても困るのは当方だった。
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結局JVを閑職の管理職Sにお願いし、写真会社へ転職したのだが、電気粘性流体のテーマはつぶれ、そのテーマの担当者の大半が高純度SiCのJVを手伝い、高純度SiCの事業が今日まで続くことになる。当方は転職後も責任を感じ、Sのサポートを半年ほどしたのだが、その時のSからの手紙とか証拠を大切にしている。
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問題解決をどのように行えばよいか、二つの事例で明白である。無責任な解決法を行えば、損失が多くなる。弊社ではAI時代の問題解決法を指導していますのでお問い合わせください。来月までにシーエムシーリサーチでAIに関する3件のセミナーが予定されています。
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AIの可能性について、いろいろ検討しているが、実務では問題解決や調査企画に有効であるものの、ハルシネーションの回避方法や対策が大問題である。
例えば、ChatGPTにプラスチックの破壊した状態の写真をI/Pするとフラクトグラフィーの結果を返してくれる。高分子のフラクトグラフィーは科学の形式知として体系化されていない。
そのためハルシネーションを起こし、金属の破面の解析結果をO/Pしてくる。しかし、それなりの質問をすると、技術的に確からしい回答をしてくるので問題解決に活用できる。
もっとも、破面のフラクトグラフィーはコツさえ覚えれば、AIに尋ねるほどの問題ではないが、今のAIについて、質問方法が正確な答えを引き出すための重要なノウハウであることを理解させてくれる。
すでにそのノウハウの一部をこの欄で紹介しているが、それだけでも不十分で、結局最後は裏どりが必要となる。ただし、その裏どりは、大した作業ではない。
弊社のAIに関するセミナーは、弊社以外のセミナー会社でも採用していただいており好評です。今月末から来月にかけて、CMCリサーチで3件開催予定であり、弊社へお申し込みいただければ20%引きとなりますのでお問い合わせください。
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日本で高分子再生材開発の事業が活発に行われるようになったが、2015年に話題となった海洋ゴミの問題をマスコミがあまり取り上げないのは不思議だ。
ストローが鼻に刺さり血を流していた海亀の写真が世界を駆け巡り、太平洋ゴミベルト地帯が有名になった。ここからゴミを回収しようという企業が日本で現れて欲しい。
石油の埋蔵量には限界があるが、再生材の原料となる高分子材料のゴミはさらに少ない。そのため、今再生材の原料となるプラごみが、バージン材よりも高値で取引されている。
PETボトルのリサイクル材も、当方が2種類の射出成形可能な樹脂を実用化した2010年には40-70円程度だった原料が今では100-140円/kgに高騰していると聞く。
本当に大丈夫かどうか知らないが、PETボトル廃材を飲料用のPETボトルへリサイクルする企業も現れた。バージン材でも当初問題にされた内容物への溶出についてテストが十分に行われているのか当方は知らない。
PETボトルのリサイクルについて、ケミカルリサイクルのプラントが2000年前後から稼働しており、ケミカルリサイクルが普及するかと思っていたら、コストの関係でマテリアルリサイクルが主流になりそうである。
科学的に安全性が証明されたからだそうだが、小生は食品分野についてケミカルリサイクル以外はやめた方が良いと思っている。マテリアルリサイクルよりもガラス瓶のリユースの方が安全であることは歴史から学んだが、マテリアルリサイクルについては、まだその安全性を証明されていないと思っている。
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材料の寿命というパラメーターは、扱いとその意味が難しい。機能が壊れた時を通常商品の寿命としているが、基本機能が大丈夫でも外観に問題が出てくれば、それを寿命と呼ぶ場合もある。
材料の破壊強度の寿命に限定して考えると、セラミックスは最も寿命が長く感じたりする。2000年前の磁気でも100円ショップの茶碗程度の強度が出る。
鉄は、強度を測れなくてぼろぼろになっているかもしれない。皮革は、ぱりぱりとなっており、強度測定を行おうとしてもその形状へ切り出すのが難しいだろう。
高分子材料では、その寿命を考えるときに酸化が大きな問題として捉えられ、酸化速度の研究が多く行われた。最近では物理劣化という考え方も出てきて、プロセシングとの関係を誤った考え方で説明している研究もある。
高分子再生材の活用が求められているので、市場でどのように高分子劣化が進行してゆくのか、再度その研究が見直されるようになった。
すなわち、高分子の寿命は単純に酸化劣化だけで進行しているわけではないことに皆気がつき始めた。かつて研究発表された酸化速度で劣化しているのであれば、海洋ゴミの主役として高分子材料が注目されることもなかっただろう。
法隆寺の五重の塔を見れば、電化製品の寿命以上に高分子材料の寿命の長いことに直感的に気がつく。また、当時各種添加剤など無かった時代なので、老化防止剤の見直しも進むだろう。
ちなみに、新入社員の時に樹脂補強ゴムの開発を行った時、耐久試験では、寿命に関わる添加剤を抜いて実験を行っている。詳細はお問い合わせください。
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