小学校でもプログラミング教育が始まり、今やプログラミング能力は常識となった。しかし、その要求レベルは20年前と大きく変わった。
今は早い人ならば、2-3時間でPythonを使いこなせるようになる。これは昔BASICならば2-3日かかったことを思うと驚異的である。
但し、同じPythonでも2010年前後であれば、1-2日かかったかもしれない。当時弊社が指導しておれば6時間で使えるようになっただろう。これが今弊社の指導ならば、3時間に短縮できるのだ。
理由を知りたい方は弊社へお問い合わせください。また、実際にPythonプログラミング能力を取得したい方もお問い合わせください。3時間ですいすいと使えるようになります。
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デジタルトランスフォーメーション(DX)は、コンピューターが登場して始まった、と考えるのが妥当である。20年ほど前にストルターマンが宣言して始まった、というよりも、彼はそれに気がついていない人たちに警鐘を鳴らしたのだろう。
例えば、トランスサイエンスについて20年ほどまえに大阪大学の教授が書かれた書籍がベストセラーとなって、日本でよく知られるようになったが、当方は1970年代にアメリカでトランスサイエンスの問題が議論されたことや、イムレ・ラカトシュの論文を読むことで早くからその問題に関心があった。
DXが、コンピューターが登場してから始まった、と書いているが、コンピューターの登場以後のプログラミング言語の発展を勉強すると、DXの進展を理解しやすい。
すなわち、DXがどのように進んできたかは、コンピューター用の言語、プログラミング言語のパラダイム変化を整理してみると、分かり易いのである。
例えば、科学技術用言語FORTRUNからC、C++への変遷では、構造化からオブジェクト指向へ、プログラムの再利用性を高めるためにパラダイムが大きく変化している。これがどのような意味があるのか、ご不明な点は弊社へ。
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日本では研究力低下が話題になっている。GDPがこの30年間欧米に比較し伸びていないことが大きいとも言われているが、資金の問題だけでなく、研究者が古い科学の考え方に囚われていることも原因ではないかと感じている。
トランスサイエンスが問題となって半世紀経過し、科学の視点以外の考え方やパラダイム転換がアカデミアの研究者にも求められているように思う。
自然科学の伝統的手法にとどまりがちで、異分野融合(たとえば生命科学×情報科学×社会科学)が進みにくい、社会や倫理との対話を軽視してきた、などアカデミアを外部から眺めてきて申し上げたいことは多々あるが、批判ではなく少し前向きの提案をしてみたい。
例えば、材料技術分野は、1980年代日本が世界をリードし、ファインセラミックスフィーバーが起きている。これがクリントン大統領を刺激し、ナノテクノロジーの国家プロジェクトがアメリカで起きているが、それだけではなかった。
クリントン大統領は、現在の環境問題、持続可能な社会も見据えて、バイオリファイナリーの国家プロジェクトを同時に承認しているのだ。ここで日本は負けてしまって、今がある。
バイオポリマーの主流はアメリカ企業であって、日本はその後追いとなってしまった。また、リサイクルプラスチックでは、中国に先を越されたのだが、それに気がついている日本人は少ない。
ここで、アカデミアの研究者は一念発起していただきたい。ポスト環境問題の材料技術研究を提案していただきたいのだ。人工光合成はもう古いパラダイムで、少し先の発想として、建築物で二酸化炭素を吸収する、とか舗装道路でヒートアイランドを解消する材料とか、パラダイムを日常x自然x人工と言った変換を行って研究テーマを考えていただきたい。
そうすると、自己修復材料から自然回復材料とかマイクロプラスチック問題解決材料とか、いまなら荒唐無稽のアイデアが幾つか生まれるかもしれない。
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高分子材料のクリープ破壊の事例を2日ほど書いてみたが、日常的に起きているのはパンツやブリーフ、トランクスのゴムひものゆるみがある。これは加硫ゴムのクリープであり、応力をかけ続ければ、やがて切れるが、緩んだ状態で気づくので破壊までに至らないだけである。
すなわち、N社の高級カメラでも破壊する前に気づくことができれば壊れなかったのだが、それが難しかった。非破壊検査の目的はここにあるのだが、金属やセラミックスではその方法が確立していても高分子材料では不可能なのである。
高分子材料の破壊が、金属やセラミックスと大きく異なる点は、ほかにもある。例えばクリープ破壊速度の密度依存性が大きい点である。
高分子材料の場合、クリープ破壊以外でも密度依存性の大きな現象として、経時による変形がある。成形体製造時の内部歪による変形だが、これについてH社のエンジンポンプの事例について書いたのでそちらを参考にしてほしい。
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N社F100のフィルムを装填する裏蓋フックが防湿庫に静置した状態で破壊した。これも典型的な樹脂のクリープ破壊である。フィルムの裏蓋はフィルムカメラの重要な機能部品であり、あまりにもお粗末な設計にあきれた。
日本を代表するN社の製品である。さっそくサービスセンターへ持ち込んで修理をお願いしたら、品質保証期間を過ぎているので、修理費が10000円になるという。
品質保証書には購入から1年と書いてあるので、まっとうな回答かもしれないが、N社の製品である。裏蓋が壊れたら、使い物にならない、と考えないのだろうか。そこで再度無償修理を願い出たら、ガムテープを貼って使われているお客様もいます、と回答してきた。
さすがにこの回答には驚いた。それで、セミナーの教材でこの破壊の話をしてよいか、と尋ねたら、「どうぞ」と言われたので、修理を申し込まず帰宅した。
フックが壊れた裏蓋は、オプションのデータパックであり、最初からついていた裏蓋があったのでそれと交換し、中古店に下取りに出してD2Hを購入した。
この裏蓋のクリープ破壊については、高分子材料の破壊事例としてセミナーで紹介している。最近は、破面写真をchatGPTに読み取らせた結果を紹介し、AIによるフラクトグラフィー事例として講演している。AIは設計ミスという手厳しい回答をしてきた。
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40年ほど前に壁掛けのからくり時計を購入した。その時計には壁掛け用のフックがついていた。フックは樹脂製であり、壁にねじ止めして用いるように注意書があった。
少し不安だったが、製品についていたフックなので信頼して取り付けたのだが、20年ほど前に突然その時計が床に落ちてびっくりした。20年以上耐久していたので、製品寿命として捉えるべきなのか悩んだ。
フックの破壊した断面を観察したところ、微小な欠陥があった。この微小な欠陥が起点になったのかどうか不明だが、典型的なクリープ破壊である。
金属やセラミックスでは、疲労として扱い、疲労寿命などを予測したりする。そして、このようなフックについては、疲労寿命が製品寿命より十分に永い設計を行う。
からくり時計の製品寿命がどれだけか知らないが、怪我人が出なかったことだけでも幸いである。壊れた時計は修理が効かないほどの壊れようだったので、新たにからくり時計を買いなおしたのだが、取り付け用のフックは金属製だった。
ところが、このからくり時計は、半年もしないうちにからくり部分が動作不良を起こした。保証期間内だったので修理に出したが、3カ月ほどで、また同じ部分が壊れた。
それで、修理に出したときに新品に交換してほしいと申し出た。2回同じ部分が壊れていた旨を写真とともに説明し、新品交換となったが、20年近くトラブル無しで満足している。
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セラミックスや金属では非破壊検査可能だが、高分子材料ではそれが難しい。このことをよくご存じない方が多い。これは、高分子の専門家でなくても知識として持っていてほしい。
トンネルや橋の検査を木槌で叩きながら行っている光景がTVで放映されたり、あるいは高速道路のトンネルで見かけたりする。あれはコンクリートの劣化を確認しているのだが、高分子材料ではそれができないのだ。
すなわち、金属やセラミックスでは可能な疲労破壊の予測を高分子材料では「できない」ことをまず理解していただきたい。その理由は科学の形式知が完成していないからである。
破壊力学と言う学問があるが、金属学科では授業が行われるのに、化学系では特別授業さえない。そのため高分子の破壊について大学で勉強する機会は、化学系の学生に乏しい。
自分で勉強すれば、大学なのでその機会はある。しかし、問題意識が無ければ学ばない。当方も破壊力学を学んだのは、ゴム会社であり、ゴム会社勤務経験に感謝している理由の一つである。
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生成系AIは、人間の英知から生まれた多数の論文(データ)を読み込むことで動作している。そのからくりの詳細を知らなくても、データ駆動プログラムで動作しているだけ、と理解できれば少し安心できないか。
人類の希求である、知を機械で処理する具体的姿が現れた今、それに合わせて知のマネジメントを行えばよいのである。技術者が知を活用して新しい機能を生み出すという役割が変わったわけではなく、実用的なAIの登場は、そこに新しい道具が加わった程度のDXである。
突然新規技術の製品が現れると、技術者はリバースエンジニアリングを試みたくなるかもしれない。しかし、DXで出現する多くの新規技術はソフトウェア主体であり、実体が見えないので戸惑うどころか不気味に感じたりする。
科学の体系が完成していない樹脂やゴムのフラクトグラフィーで回答を出してくるAIを恐れていても、AIは今後もさらに進化してゆくのである。
今は使いこなしのコツが必要なレベルではあるが、友達のように接して実務に活用する習慣を身につけておけば、情報の爆発で人知では難しくなってきた知のマネジメントに寄与してくれるのではないか。本記事で紹介したコツで、まず生成系AIを実務で使ってみることをお勧めする。
情報化の時代では、公開された様々な知の断片がインターネット上に散らばっている。そこには、科学の形式知以外に経験知の断片も含まれている。技術の進歩でコンピューターは、広大なメモリ空間とそこにアクセスし情報を整理できる能力を獲得した。
人知では到底扱うことのできない量のビッグデータをいとも簡単に処理できるのは、コンピューターの道具としての優れた機能である。
知の断片を深層学習により関係づける能力について、その活用方法は技術者一人一人の英知にかかっている。今のところ、暗黙知による創造は、人間にしかできない知の活動なので、膨大な形式知を記憶する努力をコンピューターに肩代わりしてもらうぐらいの気持ちで生成系AIを使ってみてはどうだろうか。
これができるようになると、知の体系に目を向けたくなる。ドラッカーは半世紀以上前にその重要性を指摘していた。知識労働者の時代にあって、知のマネジメントの対象の一つとして、ようやくコンピューターが実用的になったのである。
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生成系AIに簡単な質問をして、ハルシネーションの問題が起きるのは、人間のように言葉を理解して考え、回答を導きだしているわけではないからである。
また、回答の生成に乱数を使用しているので同じ問いでも異なる回答をしてくるケースもある。その他AIの本命と言われている生成系AIであるが、実務で活用するときには、一工夫が必要である。
一時期AI活用技術としてプロンプトエンジニアリングが話題になったが、今のChatGPT(注3)では、ハルシネーションの起きる頻度は下がり、先に述べたテクニック以外に以下に記載した程度のコツを身につけるだけでよい。
- 見出しは「#」を用いたマークダウン形式で質問を記載する。
- タスクは具体的に、手順ごとに明示する。
- 略語や専門用語は具体的に明記する。
- 回答の形式を指定する。
- 必要なら参照先を記載するように命じ、検証できるようにする。
こうしたコツが有効なのは、AIがプログラムされたアルゴリズムで動作しているからである。
生成系AIで上手に回答を得たいのであれば、そのアルゴリズムに適合させるように質問をデータとして入力する必要がある。
情報工学では、プログラムはアルゴリズムとデータからなる、と説明されるが、AIへの質問は、アルゴリズムで動作しているAIにとってデータなのだ。生成系AIは、質問者のデータで駆動されて回答を出すプログラムである。
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推論については、第一次AIブームで大きな進歩があり、逆向きの推論により特定の問題にコンピューターを使って解を提示できることが示された。
例えば、E.J.Coreyは、1970年ごろ逆合成のアルゴリズムを提唱し、第二次AIブームの時に有機化合物をデザインするためのエキスパートシステムを発表している。
筆者は、この時初めてAIの研究に接し、彼の論文に従い逆合成を行って、シントンとなるジケテンからシクラメンの香りの成分であるゲラニオールの全合成に成功している。
ここで、シクラメンの香りを選んだのは、布施明の「シクラメンの香り」がヒットしていたからにすぎず、合成ターゲットは何でもよかった。
第一次AIブームで成果が出た「推論と探索の方法」について、実際に活用したかっただけである。専門外の難解なAI技術であるが、その成果をブラックボックスとして活用するだけであれば、難しくない。「使い方の手順」を理解するだけで良いのだ。
ちなみに、推論には、科学で使われる前向きの推論と第一次AIブームで検討された逆向きの推論があり、逆向きの推論では、ゴールとなる結論を満たすケースだけ考えればよい。
この逆向きの推論によるアルゴリズムの効率の良さは、1960年代の受験参考書にも「結論からお迎え」と標語化されており、実務から大学入試まで使える範囲は広い。難解なAIであるが、成果を使うだけであれば、その敷居は低い。まず、使ってみることが重要となってくる。
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