データを単なる数値としてしか認識できない人は、とんでもない間違いを犯すことがある。例えば界面活性剤の特性値にHLBというデータについての実話。
これは界面活性剤の親水基と疎水基のバランス、比率を表しているデータだが、これを分子構造の定まった界面活性剤でその値が決まっている、という認識でデータを見ていると、界面の関わる問題を界面活性剤で解けない場合がある。
電気粘性流体の耐久性問題では、分子構造を同定可能な界面活性剤だけで検討する、という大きなミスを担当者は犯した。その後、その問題をデータサイエンスにより一晩でミスを回復する人物が現れたところ、ミスを犯した担当者がとんでもない事件をひき起こした。
それを研究所は隠蔽化するというので憤りを感じた3人の研究員が退職するという騒動が起きている。詳細は機会があれば書きたいが、それぞれ異なった職場へ転職したにもかかわらず、仕事の偶然ですぐ再会するというドラマが生まれている。
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当方は、彼のおかげで福井大学客員教授をコニカへ転職後拝命している。不幸な事件から2年も経過していない時期であり、お互い転職先も知らせずの関係だったので感動的な出来事となった。
ただし、ここではHLBというオブジェクトの認識違いにより、犯罪に巻き込まれた被害者が転職しなければいけない事態となったことに注目していただきたい。認識違いが、それほどの大きな事件をおこすような間違いとなることを肝に銘じていただきたい。
ドラッカーは、「認識の違いは答えの違いを生み出す」と指摘していたが、その気づきでとんでもない事件を引き起こす人も出てくる。企業内で隠蔽化されるのは、データの捏造だけではない。
技術者あるいは研究者が、データサイエンスを身につけなければいけない理由の一つがここにある。皆がデータというオブジェクトを正しく認識できるようデータサイエンスを学んでいただきたい。
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データサイエンスという手法は魔法ではなく、それが現代は常識となった。認識の違いが、大きくならなければ、このような事件は起きないだろう。
弊社では、データサイエンスが科学だけでは実現できないイノベーションを引き起こす視点でセミナー内容を構成しています。今月と来月は、生成系AIに焦点を絞り、その中で機械学習等解説いたします。
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ある現象から取り出されたデータは、たった1個であってもオブジェクトとしてのふるまいをする。このような感覚が備わっておれば、データ捏造などといういかがわしいことを誠実な人物であれば絶対に行わない。
データの捏造により、現象の情報が失われるだけでなく、時には現象をゆがめてしまう場合がある。ゆえに誠実な技術者であれば、捏造を発見したとたんに怒るだろう。
かつて、プログラミングの世界では、データとアルゴリズムは別々に扱われた。それがオブジェクト指向というパラダイムの登場により、データとアルゴリズムがオブジェクトとしてまとめて論じられるようになった。
当方はC++やC#を用いても、データを独立したオブジェクトとして扱う傾向があった。データとそれを処理するアルゴリズムを一つにまとめたクラスを設計する場合に、データのふるまいだけのクラスを必ず一つ作成した。それが当方のプログラミングスタイルである。
今はPythonを使う機会が多く、データはリストの配列で実装する。こうするとリストのメソッドも使えるし、Pandasを使う時にも便利である。
最近データ指向という言葉をよく見かけるようになったが、当方のプログラミングスタイルは、データ指向と言える。しかし、パラダイムの表現としてデータ指向という呼び名を用いなくても、オブジェクト指向で十分である。
すなわち、データもオブジェクトとして捉える認識だけで十分で、わざわざデータ指向というのも違和感がある。オブジェクト指向において、クラスをどのように設計するのか、というオブジェクト指向の手法の一つである。
当方は、アルゴリズムを考えるのと同様に、データについても昔からデザインを心掛けてきた。どのようなデータを収集するのかは、実験前によく考えるべきことで、単に仮説がこうだからこのデータを取る、という安直な姿勢は好ましくない。
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今回の都知事選には、50名以上が立候補しているらしい。へずまりゅうとか称する迷惑系の立候補者が告知前に取りやめたことがニュースになったりしている。
また、立花氏は、ポスターの掲示板を切り売りするようなビジネスを始めたとかが話題になり、民主主義の冒涜などとネットニュースになっている。
多数立候補していても小池氏と蓮舫氏の一騎打ちと言われているが。「緑のタヌキ」と「赤いキツネ」の戦い、というタイトルまで飛び出し、これは誰を表現しているのか。
「小池都政をリセットする」とか息巻いていたのに、「リセットしたら困るのは都民」と小池氏から切り返されて、「一部継続」などと答えている蓮舫氏は押され気味である。
プロジェクトXもタイミングよく取り上げていたが、かつて、コンピュータ開発プロジェクトに対して「二番ではだめですか」という日本中の技術開発者の感情を逆なでする暴言も吐いている。政治は言葉が命、とは某政治家の名言だが、NHKも選挙戦に番組をぶつけてくるところがすごい。
かたや、「3密」や「東京アラート」などコロナ禍では、十分に言葉の威力を使って対策を進めた政治家である。テレビの候補者紹介では、当初二人だけの扱いだった。
それが、どこかの首長をやめて立候補した人物と3人紹介を始めたと思ったら、そこへ田母神氏をいれて4人、そして木曜日のNHK朝のニュースでは、元あのねのねの候補者が加えられて5人の顔写真と名前が紹介された。
ニュースで50人以上全員紹介していたら時間が無い事情もあろうが、これでは他の候補者が泡沫候補の扱いでかわいそうである。その他大勢の中には、ドクター中松や35歳の若手候補者は極めて真面目に立候補しており、ネットでの評価が高い。
このような選挙では、事前の下馬評をひっくり返すような面白い結果になると、日本中衝撃が広がるだろう。そのためには若い人の投票が不可欠である。もし投票率が8割を超えるようなことになれば、TVの予想をひっくり返す可能性が高い。
東京から日本を変えるため是非若い有権者は頑張ってほしい。太陽光パネルを義務付けるならば、100%都が負担すべきである。コロナ禍の頑張りは理解できたが、太陽光パネルや豊洲問題はじめ幾つか疑問符がつく施策が多かった。
何かおかしい都知事選が始まった。この奇妙な事態に清き1票を投じ正常化しなければいけない。若い人は頑張って投票に行っていただきたい。
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「愛のある生活」もよいが、「AIのある生活」は、何か問題の解決策を考えているときに助かる。第二次AIブームまでのAIでは、特定の問題しか解決できなかったが、第三次AIブームで登場したAIは、様々な問題について、答えの候補を提示してくれる。
それだけではない。必要に応じてまとめをしてくれたり、会議の資料まで作ってくれる。プログラミングをしているときには、質問すれば、アルゴリズムの提示もしてくれる。
たまにとんでもない答えをすることがあったが、口の利き方さえコツを覚えれば、防ぐことができる。なんとなく人間らしさも見せたりする生成系AIである。
ただし、学習した以外のアイデアを提示できないので、つまらなくもある。科学の形式知に対応する答えだけ、という世界が如何につまらないのか思い知らされる。
当方の発明した技術についていろいろ質問してみても、当方の出したアイデアを答えることができないので、優越感を感じたりする。まだAIは人間を超越していない。
頭の回転速度やメモリー容量では負けてしまうが、アイデアの豊富さでは、まだAIに負けない自信がある。この自信は、科学にとらわれないアイデア創出法を身に着けているからである。
弊社で開催するAIセミナーでは、AIの活用法だけでなく、テーマに応じたアイデア創出法を公開し、AIとのシナジーを出せるように工夫している。
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文献や特許検索であれば、データベースの検索で十分、と考えておられる方は多い。確かに、ただ調査するだけであれば、AIを持ち出すまでもない。
しかし、検索結果から、パワーポイントを作らせたり、レポートを作らせたりすることは検索エンジンにはできない。そこまでやらせようとすると、AIとなる。
それでは、AIは、100%信頼できるのか、というと、ハルシネーションというAIの幻覚が10数%発生するので注意が必要だ。ただし、これも回避方法があり、ユーザー側の対応で防ぐことができる。
検索エンジンで検索しても大量の不要な情報から目的とする文献を導き出すのは大変な作業である。それがAIであれば、データを読み込ませてアイデアを練ることまでできる。
プログラミングでは、AIを欠かせない。昨年までPythonのプログラミングをするときに、マニュアル本を手放せなかった。それが今ではAIのおかげでコードの用例などを出力してもらえるので、マニュアル本は不要になった。
おかしなコードかどうかは、プログラムを実行させれば判定できるので、ハルシネーション対策はデバッグで可能だ。このように検索エンジンをはるかにしのぐ有用性が現在のAIにはある。
これまでに3度のAIブームがあった。第一次AIブームでは推論の向きを逆向きにしたAIが提案され、有機合成分野では、コーリーによる逆合成という手法でコンピューターによる合成ルートの解析に成功している。
第三次AIブームではデータ駆動であらかじめ機械学習したAIが、前向きの推論で言葉を選びながら人間と対話する仕掛けである。
登場当時、披露宴の祝辞などの作成が話題になったが、アイデアを練る時の相棒として自由に対話できるところが過去のAIと異なる点である。過去のAIでは定まった問題しか対応できなかった。第二次AIブームが早々と終息した背景でもある。
弊社では、3通りのセミナーを企画しましたので、ご希望のセミナーを受講いただければAIをぐいぐい使えるようになります。お問い合わせください。
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ポスターにAI画像が使われた、という理由で、池袋アニメーションフィルハーモニーの出演を高橋洋子氏が辞退している。その結果主催者側が謝罪する事態にまで発展した。
AI画像については、学習データとしてアニメーターの作品が使われている疑いがあり、その著作権について、結論が出されていない。ゆえに、高橋洋子氏のアーティストとしての判断は、あっぱれだ。
しかし、一方で昔ボーカロイドが流行した時に世間は大歓迎した。このあたりの微妙な感覚の違いを説明できる人は、今のAIについて理解している人である。
AI画像の出力を得るためには、AIの学習が必要になる。そこで用いるデータについて、著作権の問題を回避するためには、著作権の切れた画像を使う方法と、弊社出願権利化した画像処理方法を適用し使用する方法とがある。
弊社の特許番号は「特許第6371521号」であり、オブジェクトとなる画像のオブジェクトを感じさせないデータ取得方法、という概念特許でありながら、具体的な実施例もあり、権利化できてます。
弊社の特許手法であれば、著作権に触れない画像要素のデータを得ることができるので、ご興味のある方は問い合わせていただきたい。また、条件により特許権を低価格で譲渡することも可能です。
弊社は材料分野以外に、今後社会実装が進むAI分野でも10年前特許権を得る実力を有しています。弊社のセミナーにご参加ください。
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7月に下記WEBセミナーを開催します。開催時間は10時から16時で12時から13時はお昼休みとなります。なおテキストは電子ブック形式で配布いたします。
1.研究開発における「生成系AI」活用のヒントと落とし穴
開催日:
7月1日月曜日(申込締切6月27日)
7月5日金曜日(申込締切7月3日)
7月8日月曜日(申込締切7月4日)
費用:
テキスト代込参加費用:3万円(税込)
ChatGPTの登場で生成系AIに注目が集まっている。これまでのニュースでAIの文書作成能力が報じられてきたが、研究開発では、文書要約機能による科学論文の調査の効率向上が短期的成果として期待されている。その他、汎用大規模言語モデル(LLM)の活用による論文生成能力や大量文書読み込み要約能力など既存の生成系AI機能について活用方法が出そろった。
さて、生成系AIがもたらす変化として、科学知識について獲得スピードが上がることや、R&Dの戦略・意思決定において調査を迅速化し効率向上などが指摘されても、生成系AIの登場で知識労働者の業務遂行における変革で生じた、「知」における人間の役割変化があまり論じられていない。例えば、形式知や優れた経験知は、今後AIの方が人間よりも迅速にかつ幅広い分野で活用され、専門家が不要になる可能性すらある。
本セミナーでは、業務遂行に必要な知のパラダイムシフトに関し、生成系AIが実現する未来を想定し、「AIを活用した問題解決法」として解説する。
解説を具体的に展開するために、生成系AIが誰でもわかるように解説した「電気粘性流体の耐久性問題」を事例に、1.この問題を科学的に解決した結果、2.データサイエンスを活用した問題解決結果、3.生成系AIによる問題解決結果を体験談とともに考察しながらセミナーを進行する。その他ノーベル賞の事例も含め、AIが如何に進歩しても、人間の知の役割が残り、AIと「友物」関係を形成して問題解決にあたる新パラダイムを提案する。
1.緒言
1.1.コンピューターの登場と知識労働者
1.2.AIの歴史と生成系AI
1.3.トランスサイエンス
1.4.コンピューターによる問題解決法とは
2.機械学習及び生成系AIの研究開発における活用例
2.1.データ駆動と生成系AI
2.2.機械学習活用事例
2.3.生成系AI活用事例
2.3.1.各種情報調査
2.3.2.文書作成代行
2.3.3.各種文書の不備
2.3.4.特許明細書案作成アシスト
2.3.5.Pythonプログラミングアシスト
3.AIを活用した業務遂行に潜む問題
3.1.生成系AIが解説する電気粘性流体
3.2.否定証明
3.3.科学と技術
3.4.データサイエンスの問題解決力
3.5. データサイエンスと科学
4.アイデア創出法と生成系AI
4.1.コンピューター言語とオブジェクト指向
4.2.オブジェクト指向とアイデア創出
4.3.データとヒューリスティック
5.生成系AIを活用した問題解決法
5.1.日々の業務に問題解決力は必須
5.2.非科学的なノーベル賞の受賞事例
5.3.問題解決法で期待されるAIの役割
6.まとめ:知のマネジメント
2.生成系AI(ChatGPTなど)を業務に活かすコツと、初めてのPythonプログラミング
開催日:
7月12日金曜日(申込締切7月10日)
7月19日金曜日(申込締切7月17日)
7月22日月曜日(申込締切7月18日)
費用:
テキスト代込参加費用:3万円(税込)
ChatGPTの登場で生成系AIに注目が集まっている。知識労働者の実務がAIに奪われそうな勢いを伝えるニュースの中で、事務文書だけでなく結婚披露宴の祝辞までAIに作らせた話題を語られても、何故か笑えない若いサラリーマンは多いのではないか。
イノベーションのスピードが加速している。100年後は不明だが、AIが人間の作製したデータとアルゴリズムで動作している限り、現在のAIに難しい業務が存在する。それは、「何も課題の設定されていない状態で始めるデータの処理」である。この意味の詳細はセミナーで説明するが、日々の実務では、そこで見出された問題から課題を設定して仕事を始めていることに着目していただきたい。「正しい問題を見出す作業」と「課題設定作業」は、現在のAIでは難しい。ドラッカーでさえ、「正しい問題を見出す作業は難しく、それができれば、問題解決の80%はできたことになる。」と述べている。
すなわち、「課題設定作業」や、科学で求められる「仮説設定作業」は、人間がしなければいけない仕事として残り、仕事の成果は、AI登場以前同様これらの作業の品質に左右される。
本セミナーでは、社会基盤にAIの実装が始まった実務のあり方を想像し、問題を解決するためにデータ処理で常識となりつつあるPythonプログラミングを事例に、AI活用方法を解説するとともに、課題設定の方法やその基になるアイデア創出法を講義する。
情報が溢れるインターネットの時代に、ビッグデータを処理するデータサイエンスも身近になっただけでなく、自由自在にデータ処理を可能とする無料のPythonプログラミング環境も充実してきた。そこに生成系AIが登場し、これら新技術により知の獲得について変革が起き始めた。先端のITスキルを身につけることで実務経験の浅い若い人が活躍できる社会になった、と前向きにとらえ、入社3年目レベルまでの若い社会人を対象に内容を構成している。実務経験が豊富な人が受講されれば、今後の実務のイノベーションの方向を知るセミナーとなる。
1.緒言
1.1.AIブームの歴史
1.2.生成系AIの歴史
1.3.生成系AIの動作
1.4.データサイエンス経験
2.AIブームと社会の変化
2.1. コンピューターの登場と知識労働者
2.2 科学と非科学の歴史
2.3. 科学と技術
2.4.データサイエンスと科学
2.5.コンピューターによる問題解決とは
2.6.第三次AIブームから社会実装へ
3.オブジェクト指向と問題解決法
3.1.日々の業務は問題解決である
3.2.コンピューター言語とオブジェクト指向
3.3.オブジェクト指向とPython
3.4.オブジェクト指向とアイデア創出
3.5.アイデア創出法とデータ収集
3.6.データと数理モデル、グラフ
3.7.データとヒューリスティック
4.Python入門
4.1.Pythonの概略とAI活用の仕方
4.2.Pythonの文法
4.3.簡単なプログラム事例
4.4.Pythonプログラミングのヒント
5.まとめ:情報の時代
3.生成系AIを活用した実務における問題解決法
開催日:
7月26日金曜日(申込締切7月24日)
7月29日月曜日(申込締切7月25日)
費用:
テキスト代込参加費用:3万円(税込)
ChatGPTの登場で生成系AIに注目が集まっている。これまでのニュースでAIの文書作成能力が報じられてきたが、研究開発では、文書要約機能による科学論文の調査の効率向上が短期的成果として期待されている。その他、汎用大規模言語モデル(LLM)の活用による論文生成能力や大量文書読み込み要約能力など既存の生成系AI機能について活用方法が出そろった。
さて、生成系AIがもたらす変化として、科学知識について獲得スピードが上がることや、R&Dの戦略・意思決定において調査を迅速化し効率向上などが指摘されても、生成系AIの登場で知識労働者の業務遂行における変革で生じた、「知」における人間の役割変化があまり論じられていない。例えば、形式知や優れた経験知は、今後AIの方が人間よりも迅速にかつ幅広い分野で活用され、専門家が不要になる可能性がある。
本セミナーでは、業務遂行に必要な知のパラダイムシフトに関し、生成系AIが実現する未来を想定し、「AIを活用した問題解決法」として解説する。
解説を具体的に展開するために、生成系AIが誰でもわかるように解説した「電気粘性流体の耐久性問題」を事例に、1.この問題を科学的に解決した結果、2.データサイエンスを活用した問題解決結果、3.生成系AIによる問題解決結果を体験談とともに考察しながらセミナーを進行する。その他ノーベル賞の事例も含め、AIが如何に進歩しても、人間の知の役割が残り、AIと「友物」関係を形成して問題解決にあたる新パラダイムを提案する。なお、サービスとして、グラフ及びタグチメソッドSN比に関するPythonプログラム例を配布する。
1.緒言
1.1.コンピューターの登場と知識労働者
1.2.AIの歴史と生成系AI
1.3.トランスサイエンス
1.4.コンピューターによる問題解決法とは
2.AIを活用した業務遂行に潜む問題
2.1.生成系AIが解説する電気粘性流体
2.2否定証明
2.3.科学と技術
2.4.データサイエンスの問題解決力
2.5.データサイエンスと科学
3.オブジェクトとしてのデータ
3.1.データ駆動と生成系AI
3.2.コンピューター言語とオブジェクト指向
3.3.オブジェクト指向とPython
3.4.オブジェクト指向とアイデア創出
3.5.深層学習が最良とは限らない
4.生成系AIを活用した問題解決法
4.1.日々の業務に問題解決力は必須
4.2.アイデア創出法と生成系AI
4.3.データとヒューリスティック
4.4.非科学的なノーベル賞の受賞事例
4.5.問題解決法で期待されるAIの役割
5. 生成系AIを活用するヒント
5.1.知識労働者とPython、そして生成系AI
5.2.AIはプログラマーの「友物」
5.3.生成系AI活用のヒント
6.まとめ:情報の時代
受講を希望される方は、ご希望のセミナータイトル及び日時を下記フォーラムからお知らせください。
送信時に不具合等が起きる場合はinfo@kensyu323.comまでご連絡ください。
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生成系AIを相手に話していると、これからの研究開発が大きく変貌するであろう予感がする。まず、AIを使うことができない研究者は、問題解決力について自由に使いこなす研究者との差が開いてゆくだろう。
40年近く前だが、当方はデータサイエンスを研究開発に取り入れていた。ゴム会社の研究所では非科学的と馬鹿にされたので、こっそりと使っていた。そして、社内の発表では、すべて科学の色をつけて報告していた。
住友金属工業との半導体用高純度SiC事業が立ち上がった時に、本部長が交代し、電気粘性流体の耐久性問題を解決するために加硫剤も添加剤も何も入っていないゴムを開発するように命じられた。
ヒューリスティックに、ゴム会社の研究所として、本部長の判断とテーマの間違いに気がつき、1週間だけ猶予を頂き、データサイエンスを用いて、たった一晩で電気粘性流体の耐久性問題を解決した。
ここまでは良かったが、電気粘性流体のプロジェクトリーダーから解法を聞かれたので正直に答えたところ、机をバンバン叩きながらヒステリックに非難された。そのあとは、当方含め3人が退職するような事態となる。
博士が2名に修士が1名、その他のメンバーで1年かけて集中的に問題解決を試みてまとめられた否定証明の結果をひっくり返したような成果を当方が出したことが原因である。
今ならば、データサイエンスを研究開発へ導入している研究所は多いと思われるが、当時はまだ少なかった。40年近く経った今、AIという新たなツールが登場し、これを研究開発でバリバリ使ったらどうなるだろう。あえて結論を書くまでもないと思う。
弊社はそのお手伝いに力を入れてます。生成系AIに関するセミナーを順次展開しますのでお問い合わせください。
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MIではデータ駆動による機械学習をその特徴としてアピールしているが、MIがデータ駆動のさきがけではなく、またデータ駆動という考え方が古くからあったことを知らない学者が多い。
例えば、タグチメソッドも立派なデータ駆動の手法であり、1953年に伊奈製陶で初めてその威力を披露している。もっともその時は今のような直交表の使い方ではない。
実験計画法と同様であり、ただ、列における因子の配列が単なる実験計画法ではなく、誤差因子と制御因子の交絡を考えた配列で実験が行われている。SN比の求め方が現在と異なるが、ロバストを追及している点では変わらない。
その後改良を重ね、現在のように外側へ信号因子と誤差因子を割り付ける方法となり、アメリカで普及した話は有名で、1990年ごろ日本へ逆輸入されている。
当方は、故田口先生がアメリカでタグチメソッドを普及されているときに、外側に相関係数を配置した実験計画法を発明している。この方法でフェノール樹脂の難燃性向上や、高純度SiCヒーターの発明を行っている。
コンピューターを使わなくてもデータ駆動の方法は有効で、2010年タグチメソッドとは異なる新たなデータ駆動の方法を開発し、PETボトルのリサイクル樹脂を開発している。
生成系AIでデータ駆動という言葉が一般にも広がったが、何も新しいコンセプトではない。当方が生まれたころから存在し、それがコンピューターの世界で用いられるようになっただけである。
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2008年あたりからPythonのブームがあり、2010年から第三次AIブームとなった。これが日本で大ブームとなるのは、マテリアルズインフォマティクス(MI)が話題になり始めた2013年頃からである。
Pythonは、2008年にver.3となるが、この頃からデータ駆動(data driven)という言葉を聞くようになった。データ駆動とは、機械学習のように、データがプログラムを左右するのである。
すなわち、データが次の計算なりアクションを要求し、進めてゆく、前向きの推論に近いが、逆向きの推論でも同じことが可能である。但し、後出しじゃんけんのような感じになるが。
大切なことは、データがアルゴリズム同様にオブジェクトとして機能し、プロパティーを持っているという認識である。生成系AIの学習では、言葉がベクトルデータと同様に認識され、アルゴリズムの推論によりプロパティが決められ、蓄積されてゆく。
生成系AIに質問したり命令したりしたときに、AIは、学習していたこれらの言葉データをそのオブジェクトのプロパティーにより再構成して出力しているだけであり、人間のように、言葉周辺に存在する暗黙知を知っているわけではない。
このあたりを弊社はセミナーの中で少し説明し、AIのこの特徴を利用して、非科学的方法により、新しいアイデアを導き出す手法を提案したりしている。詳細は弊社へお問い合わせください。
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