しかし、問題が無いわけではない。賀氏の講演で、2019年に一連の新しい法律や規制が施行されたことにより、適格企業の急速な増加と、それに伴いスクラップ量の急速な増加が起きていることが紹介された。
その結果、自動車リサイクル業界の規模が急速に拡大し収益も増大しているのだが、廃車業界には、高いリサイクルコスト、高い解体コスト、低い販売利益などの問題が内在している。
リサイクル・解体事業者間の熾烈な競争と技術革新が不十分なため、適格企業の存続が厳しくなっている。輸出禁止政策をとりはじめた国際情勢も業界に変化をもたらしており、それに対応する国内政策で今後廃車業界が発展し、健全な廃車産業チェーンが構築されるだろうと説明があった。
但し、他の講演者から、EV車の解体・資源処分産業はまだ大規模な市場を形成しておらず、リサイクルや解体の技能が不十分で開発の余地があることが指摘された。
そして、帯電酸素制御粉砕技術、電磁誘導酸素制御温度制御熱分解技術、効率的な乾燥粉末ストリッピングおよび選別技術によるリチウム電池のリサイクルおよび選別プロセスが紹介され、サプライチェーンの構築とともに今後の課題が提示された。
再生材として、プラスチックに限れば、現在主流の物理的リサイクルは低コストで推進しやすいが、リサイクル後の価値が低いので、プラスチックリサイクル技術の展開方向として高付加価値化が必要という見解を多くの講演者が指摘していた。
これに応えるように仇(Qiu)氏の講演では、再生プラスチックの特徴をデザインとして活かしてゆく提案がなされていた。そして、再生プラスチックを積極的に取り組みブランド戦略として推進している例を紹介していた。
また、フォーラムの最後にロジテック社の技術責任者が登壇し、環境問題に対する企業の姿勢と将来への展望が語られたが、製品の大半に再生材が使用されているとの説明には驚いた。まだ、ここまで再生材を製品に導入できている企業は日本に少ないのではないか。
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本フォーラムは、中国物資再生協会電子産品回収利用分会事務総長張賀然氏の「家電リサイクル・解体業界の現状と今後の動向」で始まり、2日間で12の講演が行われた。
26日のパーティー前にはその日の登壇者と中国合成樹脂改性プラスチック分会長辛氏らによるパネルディスカッションが行われている。
張氏によれば、2023年末までの実績として廃家電の解体・処理により2,000万トン以上の解体製品と、750万トン以上のリサイクル金属(銅、アルミニウム、鉄)、リサイクルプラスチック、その他の再生可能エネルギーが中国で生産されたという。
日本では2001年4月に家電リサイクル法が施行されており、環境省データによると、平成13年(2001年)から平成27年度(2015年)まで、回収量は約80万t程度であり、この数値を基に公開された回収率を参考に2023年度まで見積もった140万tよりもはるかに多い。
これは、2004年7月25日に放送されたNHKスペシャル「にっぽんのゴミ、大陸へ渡る~中国式リサイクル錬金術~」でも報じられたように、世界に先駆け中国では、再生材市場が山東省や江蘇省、浙江省、広東省の4地区を中心に始まっていた。
2017年に中国では廃材の輸入禁止措置がとられるのだが、それまで、世界の廃材の6割が中国へ流れ込んでいた。本フォーラムで他の講演者から自動車や事務機について再生材(貴金属からプラスチックまで含む)の量が語られるのだが、いずれも日本の約15倍以上の数値が出てきた。
すなわち、中国の再生材市場は、すべての分野において人口の差異を考慮してもなお日本よりも大規模で発展を続けている。
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昨日のドジャースとパドレス戦は、緊迫した投手戦だった。結局ホームラン2発を被弾したダルビッシュのパドレスがまけたのだが、あっぱれの投球だった。
ダルビッシュ投手については、日本での週刊誌報道からメジャーで大成功するとは思っていなかった。しかし、今や大谷選手同様にメジャーを代表する投手である。
昨日は山本投手も圧巻の投球だったが、負けたとはいえダルビッシュの投球が勝っていたように思う。大谷選手を今回もねじ伏せたのである。
ゆえに敗戦投手とはいえ、インタビューも力が入っていた。その様子が日本にもニュースとして入ってきて、ダルビッシュ投手の社会人として完成した姿に感動した。
日本選手でメジャーでプレーする選手が増えてきた。しかし、その中で彼のように成功するのはわずかである。問題は、うまくゆかず、人生までもダメにしてしまう選手がいることだ。
今ならば藤浪投手が危ない状況である。日本で活躍しておればそれなりに40歳までもプレーできたのに、メジャー挑戦に失敗して、野球選手として短命に終わるのはもったいないことである。
ダルビッシュ投手のインタビューの言葉で感動したのは、「もう、野球選手としては死にそうな年齢だが、年齢にも負けて消えていくというのがやっぱり。なるべくもがきたい」という言葉である。
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2024年9月26日、27日の2日間にわたり、中国広東省仏山市にある広東仏山ヒルトンホテルにおいて「第19回中国国際プラスチックリサイクル会議および展示会ならびに家電・自動車プラスチックリサイクルサミットフォーラム」(以下「本フォーラム」)と称する国際会議が行われた。
参加者は中国国内で事業を行っている、解体事業者、再生プラスチック事業者、改質プラスチック事業者、エンドユーザー企業である。
本会議は「中国合成樹脂改性プラスチック分会」と「中国物資再生協会再生プラスチック分会」との共同開催であり、特に後者の設立10周年にあたり、26日夜は参加者約400名による盛大なパーティーも行われている。
パーティーでは日本の獅子舞の原形と思われるパフォーマンスもあり、大いに盛り上がっていた。また、会場と同一のフロアーで再生樹脂メーカーとリサイクルプロセスの機器メーカーによる展示会が開催されており、この会議に出席すれば、中国におけるリサイクル樹脂市場と技術の現状を理解できるイベントとなっていた。この会議に招待講演者として呼ばれ講演した。
<本日から招待講演者として参加した国際会議の報告書を公開します>
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「俺も菅(義偉元首相)も長くなかった。石破も(首相在任は)長くないだろう。勉強はしなくていいから仲間を作れ。勉強をしたければ英会話でもやっていろ」と、自民党の最高顧問が語ったそうである。
漫画を読んでろ、と言わず、英会話だったところは救いだが、国会議員も勉強しないで仲間づくりをすることが仕事のようだ。
10月8日配信された産経新聞電子版の記事だが、日本社会は仲間づくりが大切な社会であり、主流派の仲間から外れると、何もできなくなる組織が多い。
その結果、企業でも硬直化した派閥争いで運営が進んでいるようにも見える。バブル崩壊後の日本で新しい芽がなかなか育たず、失われた10年が20年となり現在に至る。
当方がゴム会社を転職した時も同様であり、FDを壊されたり、とんでもない事件が起きていても隠蔽化され、結局3人が転職するような事態になった。
本部長が交代して、主流派が変わったとたんに起きた事件である。組織の中でこのような消耗戦をやっていては、独創の技術を育てるどころか、新しい芽迄もつぶれてしまう。
新内閣が発足して間もないが、閣僚の写真もどこか締まりがない。石破首相は昔からのままで仕方がないのだが、今回この方が選ばれた可能性に国民は賭けてみるべきではないか。少し頼りない内閣であるが、これまでと異なる雰囲気は感じられる。
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一方最近やたらと田中真紀子さんがマスコミに登場する。そして正論をハラスメント気味に発言し、それが受けている。政治の世界が少し変わり始めたのだろうか。政権交代が良いのか、一度石破氏を信じてみるのが良いか、今月末の投票は迷う。
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秋元康氏が17人で構成された新しいガールズグループをデビューさせるという。そしてそのグループをサポート育成するスタッフにAKBなどのガールズグループを成功させたスタッフが参加するという。
AKB48は有名になるのに3年ほどかかっている。秋葉原ではその活動が知られていても全国区で有名になるのに3年である。その間に、あきらめたスポンサーの話題がニュースになっていた。
デビューから3年間の売れない間にスポンサーとして支えてきたが、スポンサーを外れたとたんに売れ出して損をした、というのである。アイドルの世界とはそういうものだが、AKB48は成功するだろうと予想していた。
秋葉原の風土がAKB48を育てたのだろう。秋葉原には全国からオタクが集まっていた。さて、今回の新しいグループはヒットするのか。おそらくマスコミの取り上げ方はAKB48の時と異なるので、最初の立ち上がりは良いかもしれない。
しかし、AKB48などがそうであったように、寿命は短いのかもしれない。当方はこのようなガールズグループを見ると昔から高分子に見えてくるので困った。
すなわち、多成分系であり、個々の力量は多分散系、それでいてどの顔も覚えられず皆一緒に見えたりする。これが一人一人異なって見えて推し活を行える若い人は凄いと思う。
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高分子材料の劣化は、紫外線や酸素による低分子量化である、と科学的に説明されたりする。また、今でも時々あるのだが、高分子の酸化分解速度を調べた研究報告である。
この研究報告の大義として、高分子の劣化耐久に関する研究、と謳っている場合がある。30年以上前ならばそれも許されるが、今となっては大義とならない。
屋外暴露など耐久劣化試験を行ったサンプルのGPCを測定してみても懸念していたほど低分子量化していない。
また、今再生樹脂のブームとなっているが、再生樹脂100%のコンパウンドで成形体を作成しても、バージン材と遜色のない強度が出たりする。
ただし、このような実験結果を出すには、カオス混合が必須となるが、それでも5年以上市場に放置されていた樹脂が、混練だけで力学物性が回復するのは驚きのことである。
先月末、中国で開催された再生材に関する国際会議に招待講演者として呼ばれて講演を行ってきたのだが、再生材の品質問題についての考え方が日本よりも進んでいたのでびっくりした。
当方の発明したカオス混合は、日本ではあまり知られていないが、中国では高い評価がなされていた。日本では、当方の装置を真似たダイを二軸混練機に着けて研究発表しているアカデミアの研究者が有名であるが、中国では創始者を評価してくれたのである。
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ゴム会社に入社し、研究所へ配属されて初めての指導社員は大変優秀なレオロジストでした。その方から材料設計の基本を学んだのだが、その後、研究所のメンバーの手法を見ていると、設計ではなく研究をしている人が大半だった。
おおよその目標を立ててるのだが、とりあえず配合研究を行い、研究データを見ながら目標スペックを作成している人もいた。ところが目標スペックを作成している人は良い方で、何も目標を立てずかき混ぜているだけの人もいた。
電気粘性流体の耐久性問題を担当していた人は、どのような実験を行っていたかは知らないが、あとで報告書を見せていただいた時に、およそ材料設計ではなく、分析を行っていたことを知り、愕然とした。
界面活性剤を用いて耐久性問題を解決しようとしていたらしいが、界面活性剤を細かく分析し、単一成分で構造の明確な界面活性剤を選び出し、それで実験を行い、問題解決できる界面活性剤は存在しない、という結論を出している。
この手順のどこがいけないのかというと、界面活性剤を用いた材料設計を行いたいならば、まずそのシステムを組み立ててみて、システムの機能の不具合を実験で確認する作業が最初に行われるべきであるが、それがなされていないのだ。
材料設計の場合、いわゆるアジャイル開発を行い、概略システムを組み立てることが最初のステップとなる。この最初のステップをどう行うのかも問題であるが。
指導社員は、それゆえ何らかのシミュレーションが必要になる、と言っていた。そして、シミュレーションは数理モデルだけではないことも教えてくださった。詳細はお問い合わせください。
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グラスファイバーや炭素繊維を樹脂に混ぜて成形すると、樹脂単体よりも弾性率が向上する。これは、金属やセラミックスでも同様であるが、セラミックスでは靭性が向上する程度で、弾性率の改善まで観察されないことがある。
いずれもトラブルなく成形体が製造された時の物性であるが、このような繊維補強材料は成形が難しい。なぜなら、いずれの場合も流動性が悪いためである。
セラミックスではあまり繊維補強のニーズはないが、研究は20世紀の時によく行われた。樹脂や金属では今でも研究が行われ、弾性率向上が必要なときの材料改質手法として使われる。
樹脂の繊維補強では、繊維と樹脂の界面における濡れ性が分散性と力学物性に影響を与える。これは金属でも同様であるが、金属の場合に製造条件で改善することができる場合もあるが、樹脂では金属と同じ方法を使えない。
すなわち、繊維表面の濡れ性改善かカップリング材の添加が必要になる。これが樹脂の繊維補強の設計を難しくする。大抵は繊維表面が改質されたものが市販されており、さらに連続長繊維となっていてフィードしやすいような製品形態も存在する。
ゆえに、今では繊維補強樹脂は繊維メーカーに相談するとそれなりの繊維補強樹脂を誰でも製造できる時代になった。ナノファイバーの使いこなしノウハウも知られるようになったのだが、リサイクルするときに問題となる。
すなわち、繊維補強樹脂は靭性が高くなっているので細かく粉砕しにくいのだ。繊維補強樹脂のリサイクルは、ケミカルリサイクルが望ましいのだが、粉砕の段階で粉塵問題もあり、技術的な障壁が大きい。
繊維補強以外に、超微粒子で補強する方法も存在する。意外と知られていないのだが、繊維補強と超微粒子補強と比較すると靭性の改善効果は超微粒子補強の方が高い。
また、繊維補強樹脂のようにリサイクルするたびに繊維が短くなり、補強効果が低くなる問題を避けることができる。しかし、繊維補強に比較し研究例が少ないので技術開発が必要になる。
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樹脂の混練には、大抵二軸混練機が使われる。そして混練機から出てきた樹脂を冷却し、細かく裁断してペレットとする。
このペレット一粒一粒のばらつきを調べたところ、あまりにも大きなばらつきがあり、びっくりした。おそらくこのようなことを当業者は知っているのでわざわざ調べないのであろうが、一度データを取っておくことをお勧めする。
ペレット一粒一粒にばらつきがあるので、ペレットを一度タンブラーかV型混合機に集め、十分に混ぜ合わせた状態で袋詰めする。そして、この混合プロセスの規模を1ロットとしている場合が多い。
このようなペレットを射出成形しているのだ。成形ばらつきがあっても当然のこととと考えないのだろうか。ポリマーアロイでテープ剥離のようなトラブルが起きるのは、ペレット一粒が大きく組成変動しているときである。
このようなペレット一粒一粒のばらつきを小さくしたいならば、当方の発明によるカオス混合機を用いると良い。劇的にばらつきが小さくなる。
このあたりにつきましては、問い合わせていただきたい。ノウハウに関わる話なので、公開できない部分がある。また、特許は生きておりますので注意していただきたい。
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