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2020.05/25 黒川検事長のなぜ?

黒川検事長の賭けマージャン及びその後の処分に至って、なぜ?という疑問が多い。特に政権中枢部に絶大なる信頼を受け、定年延長まで厚遇されながら、その立場から絶対してはいけない賭博や、3密の禁を破る行為をしたのかは、不思議である。

 

自分は何をやっても許されるという、本人のうぬぼれ説がもっともらしいが、あまりにも軽薄で、このような人物が検事長まで昇進できたことに疑問が出てくる。

 

例え、組織とはゴマすり勝負だ、と理由付けしてみても、検察庁という組織でそのような運営がなされているとは信じがたい。

 

麻雀中毒で正常な判断ができなかった、という理由でも、そんな人物が検事長までなっている日本の現状が恐ろしくなる。

 

今回の事件は、軽い処分で幕引きをすることなく、その真相をぜひ明らかにしてもらいたい。これは、財務省の忖度から引き起こされた文章改ざん問題とは異なる。

 

黒川検事長という人物特有の問題とこんな人物を検事長まで昇進させる組織の問題の両者があり、国民は真剣に悩まなければいけない。

 

すなわち、本来検事長になってはいけない人が検事長になっていた国家組織の問題は、最終的に主権者である国民に責任が回ってくるからである。

 

今回の事件で、内閣支持率が大きくダウンしたという。意外と国民はこのあたりに気がつき始めたのかもしれない。検察は正義の砦とならなければいけない。

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2020.05/24 ギター(4)

ギターの品質では当方も面白い体験がある。53歳になり、倉庫に使っていた部屋をパーティションで区切っただけの一室が事務所となった時に、お茶の水で電車を降りて、19万円で売られていた新品のギブソンES335を見つけた。

 

輸入代理店である山野楽器の品質保証書もついており、値段はともかく本物である。躊躇せず購入し、2005年に単身赴任し、カオス混合の開発を始めるまでは、ES335が生活の中心になった。

 

しかし、豊川へ単身赴任し、中間転写ベルト用コンパウンドライン建設で寝る暇もなくなったら、当然ギターを弾く時間もなくなった。左遷されてへこんでいたことなどすでに忘れ、混練技術開発に邁進した。

 

その後早期退職し現在の会社を起業して、忙しい日々を過ごしていたらES335のことを忘れていた。ある日、皮革の難燃化を指導した会社の方と飲む機会があり、ギブソンの話が出たので突然思い出したが、その方に19万円で購入したとはいいにくい雰囲気だった。

 

ES335は高値で売れるという話が出たので、実際に持っていたES335を下取りに出してみたら16万円でひきとってくれた。

 

実は、ここで下取りに出す気になったのは、当方の所有していたES335は、メイプルの模様は芸術的で高級材を使っているらしいことは理解できたが、fホールの木口の処理や、そこから覗いたときの接着剤の汚れなど購入当時はうれしくて気がつかなかった品質の問題がいくつか見つかったからだ。

 

最も演奏者の力量では音に品質の差が分かるほどではないので、機能上の問題は無かったが、落ち着いて品質を確認したら、高いうちに売り飛ばしたくなるような品質だった。

 

実はギブソン社のギターの品質ばらつきは有名な話で、ナッシュビル工場とメンフィス工場とでは歴然とした差があるらしい。数年前ギブソン社は倒産しかかり、その後建て直したが、日本におけるブランド再構築のため、現在の輸入総代理店はギブソン社直営の会社である。

 

ちなみにギブソン社の新品ES335は、売価24万円前後から120万円まで価格の開きがある。品質が良い個体は売価が高いのだ。

 

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2020.05/23 シティーポップの大流行

竹内まりやのプラスティック・ラブが世界中で大流行だという。山下達郎や荒井由実も再流行しているという。

 

シティーポップとして昔日本でヒットしていた曲の多くが今世界で流行している理由を何となく理解できる。

 

シティーポップが流行していた時の日本は、JAPAN AS No.1ともてはやされ、セラミックスフィーバーが最盛期となり、その数年後にはクリントン政権によるナノテク戦略を実行させるほどの輝きや力が溢れていた。

 

すなわち、バブルがはじける前の日本の輝きが、今の世界に求められているのだろう。これはコロナ禍ゆえのことではなく、数年前から世界で起き始めた潮流である。それがコロナで暗い世相となり、さらにこの潮流が速くなった。

 

あまり指摘される人はいないが、植木等のスーダラ節からシティーポップへの大衆音楽の潮流は、日本独特の文化あるいは社会風土ゆえであり、中国や韓国、あるいは欧米では見られない。

 

日本人はバブル崩壊で自信を喪失し失われた10年と言われた時代をそのまま引きずり、今や失われた30年とまで揶揄する人がいる。

 

実際に、世界のGDPは増加しているにもかかわらず、日本は停滞したままでコロナ禍に突入している。これは、ひとえに政治家や実業界における日本のリーダー層の責任である。

 

企業においては、東芝や日産自動車、東電など日本を代表する企業のトップのだらしなさが、ニュースで報じられた。

 

政治の世界では、民主党政権による訳の分からない時代で東日本大震災の混乱につながった。そして、緊急事態宣言下に、余人に代えがたい黒川氏による賭け麻雀である。

 

検察庁は面白い組織で、これだけの不祥事でも直属の上司が謝罪しないだけでなく、公務員としての報酬は減額なしである。退職金は約7000万円支払われるという。

 

日本の有権者や株主は、今一度リーダーがこのままでよいのかよく調べなければいけない。シティーポップが流行していた時の日本のリーダーは、皆夢を持っていた。

 

ゴム会社の故服部社長は熱い夢を酒を飲みながら語ってくれた。トップリーダーの賭け麻雀に対してお咎めなしの検察により告発されて犯罪者にはなったが、田中角栄は列島改造論で地方創生の夢を語っていた。

 

結果として悪人とされても、国家のためにリーダーシップが発揮されていた時代である。

 

私腹を肥やしたゴーンだけならばよいが、悪人が本当の悪人ではますます日本は悪くなる。7000万円の退職金を悪びれることなく受け取るのは、本質的にゴーンと変わらない。

 

このようなリーダーが何ら反省することも無く、またそれを促すような処罰も無い状態を寛容な社会と大衆は捉えず憤りや怒りを持つようになってゆく。シティーポップとは、お互いを信頼している大衆が安心して輝けた時代に生まれた音楽である。

 

植木等のスーダラ節に代表される無責任男から、井上陽水の今降っている雨を前に傘が無いことが社会問題よりも大きな問題という世界観、そして都会暮らしの若い女性による自由恋愛、いずれも現代や未来に何の心配もないから生まれた歌である。

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2020.05/22 誠実に生きることの重要性

「誠実真摯に生きる」とは、ドラッカーの思想の根底にある重要な考え方である。彼はこの前提で資本主義社会の終焉と知識社会の到来を述べている。

 

また、高度の知識を持った労働者は、誠実真摯に働くことが求められ、一方で知識は可搬性があるので不誠実な組織から誠実な組織へ知識労働者は流れてゆくと述べている。

 

ゆえに経営者は誠実真摯でなければ企業経営ができなくなるので、リーダーは後継者選びに当たり、誠実真摯な人材を選ぶことがコツだと述べている。

 

誠実と真摯という言葉は抽象的であるが、当方のこれまでの人生で、ドラッカーがのべているような本当に誠実真摯で聖人とも呼びたくなる人は1名しかいない。

 

もっともドラッカーがどこまで完璧さを求めていたかは知らないが、人間は知らず知らずのうちに不誠実な行動をとっていたりする。それが極端になれば、社会にとって悪人となる。法に触れれば犯罪者となる。

 

今回のコロナウィルス禍では、使い捨てマスクが1つ1000円以上まで高値がついて売られた瞬間があった。定価販売された町の薬局では売り切れ状態が続き、インターネットオークションの転売が横行した。

 

しかし、多くの人はこれをやっている人を悪人とみなした。そこで政府は取り締まりの法律を作った。それでも法の抜け道を探り、マスクで儲けようとする人が現れる。誠実に生きることが社会で求められているのに、である。

 

また、不要不急の外出自粛が求められている中、東京高検の黒川弘務検事長が賭けマージャンをしていたという。3密の禁をマージャンごときで破ったことに驚くが、さらにこれは賭博である。

 

次期検事総長として余人に代えがたい人材と言われ、定年延長が議論されていた人である。池袋で母子をはねても、すぐに謝罪もせず逮捕されなかった元リーダーの老人が批判の対象になったりした。その姿には誠実さのかけらもなかった。

 

ドラッカーが誠実さでリーダーを選べ、と言い続けた理由は、ともすれば誠実さなど関係なく要領よく出世する人材がリーダーとなる現実を見てきたためでないか。

 

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2020.05/21 ギター(3)

ギターの面白い点その2として、20世紀末に半導体製品についてファブレス企業がもてはやされたが、ギターの世界では、メーカーと商社が分かれていたので、楽器商は同様にファブレス企業とみなすことが可能だ。

 

楽器商には、単なる流通に関与しているだけの楽器商と、例えば荒井貿易の様な楽器の企画までしている楽器商がいる。

 

その商社もギターブームが去ったら淘汰されて、ギターの企画や設計部隊を抱えているところだけが生き残っている。

 

荒井貿易は、アリアブランドやアリアプロⅡというブランドで新製品を提案している。ドラムTAMAで有名な星野楽器は、アイバニーズという世界に通用するエレキギターのブランドを持っているが、荒井貿易も星野楽器も直営のギター工場をもっていない。

 

20万円以上する日本製のアイバニーズはフジゲンやタカミネで製作されている。20万円以下のアイバニーズブランドのギターは、韓国や中国、インドネシアの工場で製造されている。

 

面白い点その3として、この海外工場の品質の差である。WEB情報だが日本以外ではインドネシア産が最もよいと言われている。ところが星野楽器のホームページを見ると海外生産品については日本で品質検査をしている、と書いてある。

 

日本で品質検査をしているのなら、本来は品質が同じにならないといけない。しかし、辛口の評価によると産地により品質が明らかに異なるという。ギターを購入するときには、自分の目や腕で確かめて購入しなくてはいけない。

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2020.05/20 ゾルをミセルに用いる

界面活性剤は、親水基の構造部分と疎水基の構造部分でできており、水の中では、親水基で水との界面を形成し、疎水基部分を内側にした球体で分散している。

 

水に界面活性剤が分散し、形成されたこのような構造をミセルと呼ぶが、疎水基の凝集している内面には、水に溶けない油を溶かし込むことができる。

 

すなわち、洗剤で衣類の汚れを取ることができるのは、洗剤が界面活性剤でできており、水に分散してミセルを形成するからである。

 

これは、界面活性剤の教科書に書かれた説明である。さらに教科書には親水基と疎水基の比率、これをHLB値と呼び、界面活性剤の特性を表す指標である、と図とともに丁寧な説明が書かれている。

 

研究をする場合にはこれでよいかもしれないが、技術開発で二律背反問題を解いたりするときには、この説明が新しいアイデアを阻害したりする。

 

そもそも界面科学の形式知では、まだその十分な体系が出来上がっていないことを知るべきである。

 

この件について語りだすと、この欄では不足するので、この程度にしておくが、界面科学の進歩は著しいが、その体系に技術者は疑問を持ったほうが良いことを指摘しておく。

 

さて、界面科学で説明しにくいものに洗剤がある。洗剤には界面活性剤が含まれているが、界面活性剤以外の物質も含まれている。

 

形式知の体系からはこのような書き出しとなってしまうが、洗剤について書かれた古い教科書には、これも界面活性剤であるような書き方がされている。

 

ただし、このような教科書は、もはや黄ばんで古紙独特の香りがするが、同時に新しいアイデアを刺激する。

 

古紙の匂いを我慢して読み進めると、ゾルでミセルを安定に形成する方法のアイデアが生まれる。

 

これは21世紀の新しいアイデア、とある科学雑誌(Langmuir)に論文が載っていた。当方らのグループではこの論文よりも早く技術開発し、高分子学会技術賞に推薦されたが、某大学教授に、そんなことは新しくない、と言われ落選している。

 

その教授の名誉のために名前を伏せるが、例えばシリカゾルでミセルを形成し、ラテックスを重合するという技術は、1990年代では世界初の技術だった。

 

大学の先生は、本来知の歴史に精通していなければいけないはずだが、このような先生もおられるので注意を要する。

 

新型コロナウィルスのコメントではワイドショーに怪しい先生が出てきたりしているが、肩書に騙されてはいけない。

 

世の中には、当方のゴム会社の指導社員のように肩書では評価できない凄腕の技術者がいることを忘れてはいけない。ちなみに、彼はレオロジストでありながら1970年末にダッシュポットとバネのモデルの終焉とそれに代わる概念を指導してくださった。

 

当方は、その概念で最近混練に関する実務書を執筆(ゴムタイムズ社刊)している。今月中に限り、申し込まれた方には、送料と消費税をサービスした価格にて提供します。

 

コロナ禍でセミナーがすべて無くなり売り上げが激減したのでその対策としてのサービス販売です。消費税10%と送料が安くなるので昼食一食分お得なお値段です。個人購入の場合にはかなりお買い得感があるかと思います。この機会にぜひ1冊ご購入ください。

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2020.05/19 高分子のサイズ

新型コロナウィルスが話題になっているが、ウィルスの大きさは、概略数10nmで赤血球は概略7μm前後(6から8μmと書いてある書物もある)である。細胞の大きさの1/10が細菌の大きさであり、ウィルスは細菌の1/10の大きさと捉えられる。

 

高分子が水中にコロイドとして分散しているラテックスの粒子径は、一般に0.1から大きくても0.5μmである。SBRラテックスの電子顕微鏡写真から求めた粒径は、平均粒径が120nm程度(0.12μm)の場合に60nm(0.06μm)から150nm(0.15μm)程度である。

 

すなわち、小さいラテックス粒子にはウィルス程度の大きさの場合もあるが、大抵はウィルスの2-3倍程度の平均粒径となっている。

 

すなわちラテックス粒子は、ウィルスより少し大きい。このラテックス粒子を合成する時、水に界面活性剤を分散し、ミセルを形成させてからそのミセル内で重合する。それではこのミセルの大きさは、というとラテックス程度から数十ミクロン程度まで、安定であればどんどん大きくなる。

 

それでは、ラテックスもそれだけ大きな粒子が作れるのかというと、ミセルが大きくなると、ミセルそのものが不安定になってくるので技術の難易度が増す。大きなラテックスは、せいぜい0.5-0.8μ程度までの大きさしか安定に合成できない(当方の経験知)。

 

レーザープリンターに用いられるトナーは数μmの大きさであり、重合トナーと呼ばれている高品質トナーはラテックス合成後、粒径分布を制御しながらラテックスを凝集させて製造する。だから高度な技術が必要で、粉砕トナー(樹脂をジェットミルなどで粉砕した平均粒子径数十ミクロンの画像品質の悪いトナー。コニカミノルタのトナーはすべて高品質の重合トナーである)よりも高い。

 

ラテックスを塗布して薄膜を製造すると、薄膜の構造にはラテックス粒子の粒の形が残っていたりする。焼き付け温度を高くすると、この形状が見えにくくなるが、PETの表面処理では熱処理温度を高くできないので、うまく染色すると形状をくっきりとみることが可能だ。

 

シリカゾルや酸化スズゾル粒子の大きさは数nmであり、ウィルスやラテックスのサイズの1/10である。

 

20年以上前に、このゾルをミセルとして用いてラテックスを合成する技術を開発した経験があるが、それでもラテックス粒子の大きさは、有機物の界面活性剤を用いたときと変わらなかった。

 

ところが、二成分の非相溶系の高分子を混練で分散すると、コンパチビライザーを用いなければ、混合比率により、少ない方の高分子が数μmから数mmまで変化する。組み合わせにより0.1mm程度までの場合もあるが、とにかく半々程度では、巨大な構造になる。

 

非相溶系高分子ブレンドが白濁するのは、構造が光の波長よりも大きくなるためだが、ラテックスの場合には、可視光の波長よりも小さくできるので透明フィルムの表面処理にポリマーブレンド技術を用いることが可能だ。

 

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2020.05/18 CASE

このコロナ禍で自動車各社が大変である。ゴーン氏が「日産はあと2年で倒産する」と言い出しているが、無責任な発言である。

 

日産自動車と言えば、昨年までの数年間日本市場に新車の発売は少なく、カーディーラーも大変だったようだ。また、国内の新車販売は、3位に転落している。

 

この6月にはジュークの後継としてキックスと呼ばれる新車が発売されるが、この車はすでに海外で販売されてきた車なので、まったくの新車ではない。

 

夏過ぎにはワールドプレミアムとしてアリアと呼ばれる車が、世界に先駆け日本で発売予定と噂されているが、日本におけるキックスは、この導入の役割を担うのだろうか。

 

そのため、eーPOWERと呼ばれる、電気自動車の雰囲気を味わえる、いわゆるハイブリッドエンジンとは異なる動力(エンジンで発電しながらモーターを回すので電気自動車)を搭載予定と言われている。

 

また、標準でディスプレーが装着され、携帯電話との連携はじめ、コミュニケーションツールとして工夫されているらしい。

 

すなわちアリアはCASEを具現化した新世代4駆として位置づけられており、その良さをキックスで先駆けてユーザーに見てもらおうというわけだ。

 

自動車各社は、今CASEのコンセプトで開発を進めているが、国内においては、スカイラインで自動運転レベル2を日産は実現(注)し、アリアでも同等以上の自動運転機能となる、とモーターショーで発表された。

 

国内でCASEのコンセプトをいち早く実現している日産だが、ゴーン問題とこのコロナ禍で倒産が噂されるような経営状態となった。ルノーとの関係など考慮すると悲惨なケースとならないよう、経営者は頑張ってほしい。

 

(注)高速道路で手放し、居眠り運転はできない。この意味で完全な自動運転ではない。この車でよそ見をしたり、目をつぶっていたりしていると、車に叱られる。プロパイロットは、スカイラインハイブリッドのみの設定であり、一番ホットな400Rには搭載されていない。またオプション設定もされていない。プロパイロット2.0が交通標識も認識し、制限速度を遵守して動作するので、400Rに搭載しないのは納得できる。自動運転を体験するならハイブリッドスカイラインだが、400Rは、GT-Rより安いハイパフォーマンスカーであり、試乗するとアクセルを踏み込んだ時のわくわく感はこちらの方が自動運転よりも高い。

 

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2020.05/17 ギター(2)

ギターは大別すると、ピックアップで弦の振動を拾い振動を増幅するエレキギターと空洞のボディーで弦の振動を増幅するアコースティックギターがあり、後者は、クラシックギターとフォークギターに分かれる。

 

フォークギターはウェスタンギターとも呼ばれていたが、今はアコースティックギターと呼ぶようになったらしい。すなわち、昔はアコースティックギターにクラシックギターとフォークギターの分類があったが、今は従来から形状変化のない、ナイロン弦のクラシックギターとアコースティックギターと分けているようだ。

 

そしてアコースティックギターは、1970年代と異なり、オリジナリティー溢れるボディータイプのギターが存在する。昔は、アメリカのマーチン社のドレッドノートと呼ばれるタイプのコピーばかりだったが、モーリスやK.ヤイリ、アリア、ヤマハ、タカミネなど古くから活躍しているメーカーは独自のモデルで差別化を図っている。

 

面白い点その1として、1970年代のギターブームで雨後の筍の子のごとくギターメーカーや工房が多数日本に生まれたが、ブームが過ぎ去り淘汰されて独自モデルが消費者に支持されたメーカーが生き残った点である。

 

例えばアリアの高級アコースティックギターを製作していたのは、クラシックギターで有名な松岡良治工房であり、ここは松岡良治氏がお亡くなりになった2年後2014年に倒産している。

 

すなわち、技術があっても生き残れない世界である。日本のギターメーカーの多くは家具屋が不況となり、木工技術を生かして楽器メーカーに変わったパターンが多い。昔家具職人、今ギターマイスターと自称する職人もいる。

 

松岡良治工房は、生粋のクラシックギター職人の工房だった。そこが、ドレッドノートタイプの高級ギターをアリアに提供し、鈴なりの美しい響きをしたアリアドレッドノートの名声を高めることになった。

 

アリアドレッドノートの廉価版はマツモク工業で製造されていたと聞いている。ここはシンガーミシンの木製筐体を製造していた木工会社である。

 

今は倒産して存在しないが、昔はアリアプロⅡなどエレキギターを製造し、エレキギターメーカーとしてフジゲンとともに世界に知られていた。

 

楽器作りには繊細な技術がいる、と言われた時代もあるが、今やコンピュータ制御の木工機械が活躍する時代である。市場調査によりニーズを把握し多数の消費者に支持された会社が生き残るようだ。

 

<参考>

1970年代のアコースティックギターの日本メーカー又はブランド

ヤマハ、Sヤイリ、Kヤイリ、モーリス(←芳野楽器←穂高楽器←長野楽器)、アリア(松岡良治工房)、ジャンボ(田原楽器)、ヤマキ、スズキ、木曽スズキ、カワセ、一柳フェルナンデス、マルハ、ニュアンス、サムグレコ、キャンダ、カワイ、東海楽器(キャッツアイ)等5人からせいぜい20人規模の会社ばかりで東海地方に集まっていた。その他に家具製作の合間にギターを製造していた会社もある。例えば愛知県の牛久保町には家具職人が集まっていたが、今はその面影はない。また、アリアに普及品クラスのギターを供給し、フジゲンとともに並び称された、マツモク工業はミシンのキャビネットを作っていた木工加工会社ですでに倒産している。フジゲンはES335を小ぶりにした独自モデルを発売するなどギターメーカーとして頑張っている。池袋にはアンテナショップがある。

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2020.05/16 NHK「チコ」の異例な放送

昨晩のNHK「チコちゃんに叱られる」では、異例の対応がなされた。当方は詳細を知らなかったので、ネット情報を調べてみたが、大変な世の中になった、というのが正直な感想だ。

すなわち、相手役の岡村氏が他番組で視聴者からの質問に対して冗談でリップサービスした内容が問題となっていた。

 

すでに岡村氏は問題となった発言について、謝罪を何度もしているようで、それぞれの謝罪についてもネットに書かれている。

 

また、発言が問題となったのはラジオ番組であり、その震源地となった番組では、相方がゲスト出演し岡村氏を叱るという演出までやっているという。

 

失言の内容は、その部分だけ取り上げれば、今の時代許されないような発言ではあるが、問題発言のあった放送における前後の流れを読み取ると岡村氏の男性視聴者へのリップサービスだったことを理解できる。

 

ゆえにその番組内の謝罪だけで済むはずだ。例えば部落問題では、その内容に少しでも触れれば今の時代では大問題となる。

 

しかし、風俗は、部落問題とは異なり、それを取り上げても許されるはずで、そうでなければさんまの出演する番組は、その大半がアウトだろう。

 

そのような発言に対して、問題となった放送とは無関係の番組でも謝罪を繰り返さなければいけない社会とはどのような社会なのか。

 

さすがにNHKもそこのところを理解しており、問題となった番組の放送直後ではなく、世論の流れの中で、妥当な謝罪方法をとっている。

 

本来は不要だったとも思われるが、それでも国民放送という立場から昨晩のような対応をNHKはしたのだろう。

 

もし、これが反社会的な法に触れる問題であれば、岡村氏の降板を促す処置をNHKはとったものと思う。

 

しかし、大変な世の中になった、と改めて思うのだ。昔ならば、ビートたけしやタモリ、鶴瓶などの面々はもっと下賤な発言をしていたが、謝罪などしていない。

 

ビートたけしに至っては、フライデー襲撃事件を起こしてもすぐにTVに復帰していた。

 

このような社会の将来は、公共放送において無益な情報さえも流せなくなるのだろう。無益な情報のないお笑い番組がどのような演出をされるのか知りたい。

 

ちなみに「チコちゃん」は、チコちゃんの相方としての岡村氏の活躍もあり、有益な情報のお笑い番組という異例な展開となっている。これは岡村氏というキャラクター抜きには実現できなかった番組である。

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