昨日夜9時からNHKで放送された番組では、なぜPCR検査を抑制しているのか、なぜ3条件の重なりを避けなければならないのか等の解説が現場のリーダー押谷仁氏から丁寧になされた。
日本では社会活動の制限を最小限にして何とか持ちこたえている状況という。これは欧米の状態を見ると信じるにたる説明だろう。と同時にこれほど科学的に不明点の多い問題とは知らなかった。
特にエアロゾルの生成機構などコロイド化学ですでに解明されている分野であるが、この化学の内容がこのウィルス分野の専門家に共有されていないらしい。専門家の不勉強である。
昼のワイドショーなどで日本のウィルス対策についていくつか批判的なことが言われてきたが、昨晩の説明では批判の対象となっていることについては医療崩壊を防ぎウィルスとの戦いにおける日本独自の戦略ゆえとのこと。
当方は専門家ではないのでわからない説明もあったが、昨晩の放送を見た限りにおいては、とにかく政府を信用して行動したほうがよさそうだ。
今ウィルスとの戦いは、技術と科学の両者を駆使する必要があり、科学的に100%正しいと結論を出せない対策も含まれてくる。
そのような対策にはそれぞれの専門家から批判は出るだろうが、見えない敵と戦うためにはとりあえず政府のリーダーシップを信じなければいけないだろう。
ところで、今回のウィルス騒動で学ぶべきことがたくさんある。例えば、なぜ研究開発を始める前に細かい計画(注)まで作る必要があるのかと言うことである。
企画を立てる立場では、情報が少ない中でそれは大変な作業で可能ならば避けたい。しかし今回のウィルス騒動で分かったように、施策についてその目的や予想効果が共有化されていないと批判の嵐が巻き起こる。
例えばPCR検査数の少なさやクルーズ船における防疫行動ではワイドショーはじめニュース番組では批判ばかり報じられていた。(しかし、今の時点で批判は的外れであり、押谷氏のリーダーシップは大衆とのコミュニケーション能力を除き100点である。)
もし、その目的と効果が十分に説明されて国民に共有化されておれば批判は起きなかったろう。わかりやすい情報の共有がどのような場面でも重要である。
研究開発企画において、ゴールと計画は共有化すべきかつ共有化しやすい情報の一つである。仮に完璧な計画を作成できない状況でも、仮の計画を作ることで実施者が何をどのように考えそれがどのように展開されてゆくのかを時系列で共有化することが可能となる。
不完全な計画でもよいのだ。お互いの考え方を共有化するときに「計画」という形式は、ゴールの共有化のために有効で、とりあえず安心できる。昨晩工程表が発表されなかったのは残念である。
外れても良いから、収束までの計画を教えてほしかった。公開しても敵(ウィルス)には理解できないはずである。それができなかったのは、計画(注)すら立てられない科学の状況と判断している。
おそらく押谷氏は今回のウィルス感染を実験場とみなしているのかもしれない。彼のウィルス対策技術者としてのスキルが高いことを祈る。まだ死にたくはないし、家族は老人なので感染もできない。今優秀な科学者よりも腕の良いウィルスバスターを信じたい。
(注)科学的に未解明の現象が多い研究分野の状況を理解しすぎていると計画を立てにくいものである。このような場合に、例えばアローダイアグラムなどは作れない。それでは、仮の計画なり工程表をどのように作成したらよいのかは、コツがある。知りたい方は弊社へご相談ください。
部下に計画を作れ、と言っても開発経験が少なかったり、研究歴が長かったりすると立てられないものである。
一方で計画を立てることが好きな部下に退職前出会ったおかげで、計画を立てられない人には共通の問題があることに気がついた。すなわち、その問題を取り除いてやれば、誰でも計画を立てられる、ということを発見した。計画立案は、難しい人には大変困難な作業であることを知ることは、マネージャーとして必要である。
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この数日間のニュースで組織の問題に関する記事に心を痛めた。一つは森友問題で自殺された財務局職員のご家族が佐川理財局長と国を相手に裁判を起こしたニュースであり、一つはヤマハのパワハラで自殺した新任課長のニュースである。
まず結論から言うが、会社あるいは組織で働くときに、よほど特殊な組織ではない限り、貢献と自己実現をその意味として誠実真摯に行動をしておればパワハラなど怖くはなく、自殺という選択肢など選ばないのである。
ヤマハは普通の企業であるし、財務局も普通の組織だろう。特に後者は国民から見て普通の組織であってほしいと思う。
普通の組織であってもそこで働く人の中には悪人もいる。例えば出世欲とか公金横領をたくらむ人物である。後者は、組織から訴えられる場合もあるが、前者はよほどの事件とならない限り、訴えられない。当方のFD事件では隠蔽化された。
佐川氏は公になった情報を見る限り、組織に働くメンバーを不幸にしている。これは国会答弁を見ていた多くの人が感じたことかもしれない。
しかし、そこで働く人が仮に不幸となっても、自殺を選んではいけない。死ぬぐらいなら組織を抜けることを選んでいただきたい。組織の問題は解決しないかもしれないが、最大の不幸を避けることができる。
怨念で仕返し、というオカルトまがいの考え方もあるかもしれないが、これまでの人生で怨念の効果は疑わしいと思っている。森友問題では残されたものに苦労をかけることになった。裁判で勝訴とならなかったらどうなるか。
世の中には他人の不幸や迷惑など気にかけず、自己の出世欲を中心に行動する人物がいる。そしてそのような人物が出世するケースが多いのも確かだ。一方で貢献と自己実現をこころがけ誠実真摯に組織で働いている人も少なからずいるのだ。
組織人として過ごした人生で楽しく思い出されるのは、そのような人たちと事を成し遂げた思い出である。当方にとり、FD事件はトラウマとしていつまでも残っているが、それ以上に組織メンバーと成果を出した楽しい思い出が多いのでこうして新たに事業を成功させようと頑張る気力が残っている。
例えば、カオス混合ラインを立ち上げたとき、サングラスをかけひげを生やした強面の職人と何日も一緒に夜勤をした思い出がある。
この人物、見かけだけでなく仕事ぶりの評判がすこぶる悪く、そのため混練プロセス立ち上げで社内の人材募集を始めたときに、労せず獲得できた。
そのような少し訳ありの人物で、悪い評判となる理由を言動からすぐに理解できたが、その部分に目をつむりマネジメントすれば、よく働き高いスキルを持った人材で、決して悪人ではなかった。これまでの彼に対するマネジメントが悪かった、という表現もできるのかもしれない。
この人物とは初対面だったが、現場の仕事に関しては一流で、退職前なのに向上心があった。当方との仕事を最後に退職されたが、初めての仕事に対して躊躇せず大胆な手さばきに感動した。
ただ、時折当方の心臓が止まるほどの行動もあった。そのような行動をとられても、その行動の結果に問題が起きないようにマネジメントすれば、それが問題行為であると彼に伝わり、次第に恐怖の行動は少なくなっていった。
一方で、世の中には法的に問題とならない範囲なら何をやっても良い、と考え意識的に問題行動をとるFD事件の犯人の様な不心得の人物がいる。
組織の問題に遭遇した時に究極の選択は死ではない。死に対して何をもっても報いることはできないからだ。生きておれば、長い年月がかかるかもしれないが、組織はいつか報いてくれる。
死ぬのではなく組織から離れることを選択してほしい。人生を悪人のためにダメにしてはいけない。生きておれば楽しいことは多い。
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エジソンは、弟子のアチソンにグラファイトを高温で熱処理してダイヤモンドを製造するプロセスの開発を命じた。
この時代にダイヤモンドはグラファイトが高温度で熱変性されてできたことが科学的に証明されていた真理だった。
それをエジソンは知っていて、アチソンにグラファイトを高温で熱処理するように命じたのだ。
指示を受けたアチソンは、グラファイトを高温度で熱処理できる石英るつぼを作り、実験を行った。当時高純度環境で高温度の熱処理を可能とできる材料は高純度石英しかなかった。
アチソンは、根気よく前向きの推論で実験を続け、ダイヤモンドのように硬くて高純度の結晶を発明することに成功し、カーボランダムと名付けた。
これは、SiC単結晶であり、石英砂とカーボンからSiCを製造するプロセスは、アチソン法と今でも呼ばれている大発明だ。
彼は、グラファイトが石英るつぼと反応することなど意図していなかった。しかし、ダイヤモンドを作ってほしかったエジソンからは褒められたのだ。
当方が女性の指導社員から命じられたのは、ホスファゼン変性ポリウレタン発泡体の極限酸素指数(難燃性)を確認することだった。
しかし、発泡体を製造するプロセスは難しいと判断し、まず発泡していないポリウレタンについて、ホスファゼンの機能を示すデータを求めることにした。
すなわち開発すべきオブジェクトを「機能」にして実験を行ったのだ。こうすることで、モノを創るという行為が分析や解析と同じく科学的に前向きの推論で進めても効率的に結論を出すことができる。
研究部門では科学的に業務を進めることが求められた。そこでは、科学的ゆえにモノを創るという行為は非効率的となるのだが、オブジェクトを機能にすれば科学的な業務の進め方でもモノ創りではなく解析業務なので効率的な仕事が可能となる。
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ホスファゼンは当時先端素材であり、ホスファゼンのジアミノ体とイソシアネートとの反応物は、正真正銘の新規化合物だった。
1990年に当時の研究結果をアメリカの学会誌へ投稿しているが、フルペーパーで簡単に掲載されている。分析データもゴム会社の分析チームが行っており完璧で研究内容も新鮮さを失っていなかった。
またこのころ、臭素系の難燃剤の開発競争が激しくなってきた時代であり、環境にやさしいホスファゼン変性ポリウレタンは、世界初であると同時にそれなりの価値を持っていた研究だった。
だから1980年では発泡反応と重合反応とのバランスをどのようにとるのかといった研究データなど無かった。ホスファゼンの反応に関する研究でさえこの研究の3年後に発表されている。
ゆえに、すぐに発泡反応とのバランスをとることをやめて、重合反応だけ完璧に進行する条件を見出し、変性量と極限酸素指数との関係を求める研究に切り替え、指導社員から指定された日に目標を達成したグラフを提出している。
すなわち、機能がうまく働いているのかという点だけに着眼し、開発を進めたのだ。この時の体験で、科学で開発を進める手順以外に、機能の最適化を進める手順があることを開眼している。
科学では、真理が一つであることが重要で論理学を完璧に用いてそれを示すことが求められる。その時の推論の進め方は前向きとなる。
分析や解析業務では、これは合理的なプロセスを約束する。すなわち、分析結果が真理であることと同一となるからだ。
しかし、モノを創るときには、科学的に真理であることと求めるモノとが一致するとは限らない。これは明日エジソンの弟子の失敗による大成功を事例に説明する。
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ホスファゼンで変性した発泡ポリウレタンの工場試作に成功したのは1980年6月である。企画と同時に研究開発を1980年1月にスタートしている。
研究開発管理では、現在普及しているSTAGE-GATE法など採用されていなかったので、加速度的に工場試作まで進んだ。
1979年12月末までの3ケ月間防振ゴム用樹脂補強ゴムの開発を担当していたが、1年間の新入社員テーマを3ケ月で仕上げたので、樹脂研究グループから高分子合成研究グループへ異動となった。
指導社員も男性から女性に代わった。30手前の既婚女性で美人かつ優しかった。単純な当方は、おそらくサラリーマン生活で最もモラルが上がっていたと思う。高純度SiC合成の企画もこの時生まれている。
混練の神様のような男性指導社員の優れたマネジメントでは、1年の予定のテーマを3ケ月で完成する能力と高分子に関する専門性を向上できたが、自己の能力というよりも指導社員の能力の賜物である。
自分で考え行動したというよりも指導に対して真摯に応えた結果だった。だから防振ゴムの配合を短期に見いだせても満たされていないものを感じていた。
女性指導社員は当方に優しく何でも相談してくださった。これも指導社員としての一つのスタイルだろう。美人から優しく相談されて活性化しない若い独身男性は少ないだろう。
これが男性の上司なら、それを考えるのはあんたの仕事だろう、という気持ちが芽生えてしまう。
それが積み重なれば上司不信となるので、部下育成をもくろみ相談形式でマネジメントを行う方法は、管理職研修で奨励されても同性同士ではうまくいかないケースが多い(これをうまく実践するにはコツがある。弊社にご相談ください。)。
当方の世代は、フーテンの寅さんにあこがれ、男性はたくましくなくても強くありたいという価値観で女性から相談されれば、無理をしてでもそれに本能的に応えようと努力する男が多かった。
その結果頓珍漢な事件が起きるのは寅さんのパターンだが、このホスファゼン変性ポリウレタンの開発の時も始末書を当方が書くことになるおかしなことになっている。ただ、当方は真摯に相談内容に応えていただけだが。
例えば、何か新規に合成して軟質ポリウレタン発泡体を難燃化できないかしら、と相談されてすぐにホスファゼンの新規誘導体で変性する技術を提案している。
さらに、いつごろできるのかしら、と言われて来週月曜日にはできていますと答えて、金曜日にホスファゼンのジアミノ体とイソシアネートの反応したオリゴマーの分析結果を提出していた。
相談内容は次第に難しくなっていった。来週には発泡体の極限酸素指数データぐらい出てるのかしら、と言われて、必死になってポリウレタン発泡体を合成しようとしたが、これが極めて難しく、うまく発泡体ができない。
イソシアネートとポリオールの反応はうまくいっていたが、発泡と重合反応とのバランスを取るのが難しいのだ。
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Y本部長の時代には、研究開発報告書をまとめることが担当者の業務となっていた。また、その中から学会発表や海外の論文発表も促された。
当方は、「防振ゴム用樹脂補強ゴムの研究」、「ホスファゼン変性ポリウレタン発泡体の研究」、「ホウ酸エステル変性ポリウレタン発泡体の研究」、「高防火性フェノール樹脂発泡体の研究」を3年間の研究開発活動でまとめていた。
ホスファゼン変性ポリウレタン発泡体の研究以外は、研究成果が製品に採用されている(注)。また、1年の予定を3ケ月で完成させた防振ゴム用樹脂補強ゴムの研究以外は、上司の指示で学会や論文発表をしている。
その結果、高分子の難燃化技術のセミナー講師として若いころから招聘されていた。初めてセミナー講師を経験したのはY本部長からの依頼である。
ところで入社二年目にまとめたホスファゼン変性ポリウレタン発泡体の研究では、報告書以外に始末書を書いている。この始末書ではホウ酸エステル変性ポリウレタン発泡体の企画提案を行った。
しかし、Y本部長から直接それぞれの研究報告に対する評価や始末書について指示など言われたことは無く、直属の主任研究員から「本部長はこのように言われていた」という表現で「お伺い」していた。
始末書については、市販されていない材料で工場実験まで行った元気さを誉めておられたので当方がそれ書くのがふさわしい、と訳の分からない説明を上司から頂いている(後に研究所の同期と月給が100円差がついていたことから、それなりのマイナス評価があったことを知った)。
入社二年間は試用期間中で残業代はつかない、と人事部から説明を受けてはいたが、わけのわからない責任を負わされた不思議な思い出は、今でも鮮明に記憶している。
工場実験を決定したのも推進したのも当方ではなく、上司やY本部長である。当方は、上司である主任研究員から指示されるまま不眠不休でホスファゼンのジアミノ体を500gを2バッチ、工場試作のために一生懸命合成した。
2lの大きな分液ロートにエーテルと水を入れ、最後の仕上げをしている姿を見て「似合っている」と訳の分からない激励を上司はしていたにもかかわらず、この時の残業代だけでなく深夜勤手当も会社から出ていない。
エーテルの匂いに気がつき安全に気を配ってくれるのではないかと期待していたが、徹夜作業の危険な状態にも上司は無頓着であった。上司の指示で納期を設定されたこの実験は研究所の規程違反の仕事だった。
しかし、工場試作の後は会社規程に沿い、始末書を書かされたので、安全管理は適当だが研究開発の責任を問う研究開発管理が行われていたと想像される。
ただ、この時の工場試作は大成功であり、現場では工場長も主任研究員も喜んでいたのに、一転して始末書を書かされた出来事は、新入社員でなかったなら、その後のやる気も失せていただろうと思う。
(注)樹脂補強ゴムの研究以外は、すべて当方がいなければ絶対に企画されなかった研究テーマである。また、これを証明できる証拠もある。例えばホウ酸エステル変性ポリウレタン発泡体の企画を書いた始末書がそれである。組織メンバーの誰もなしえない研究を行い、それを製品化する成果を出しても4年後の無機材質研究所留学中に受験した昇進試験では、1回目落ちている。さらに、この時の答案が合格基準を満たしていたことは翌年の昇進試験の結果で判明している。また、リップサービスかもしれないが、短期間に組織内の誰もなしえない成果を出しても落ちる人の少ない試験で落ちるのか、と感心(?)されていた人もいた。若い人は会社の評価とはこのようなものであることを理解しておくことだ。成果主義と言っても評価をするのは人間であることを忘れてはいけない。評価に右往左往したり、さらにはそのストレスから自殺を選ぶのは愚である。性善説と性悪説が混然と存在するのが凡人の世界である。誠実に活き活きと貢献と自己実現に努めることこそ大切である。短期的視野では落ち込むような出来事でも、長い人生の中でそれを思い出すと、つまらないことに見えてくる。また、昇進が遅れたとしても日本の会社では平均よりも大きく生涯年収の差がつくわけではない。ちなみに当時昇進に1年遅れた年収の差は、高純度SiCの事業化成功で同期と大きく逆転している。転職時にこの点を多少悩んだが、ドラッカーの考え方を信じ転職を選んでいる。転職後については長くなるので別の機会に書く。とにかく30年以上のサラリーマン生活で学んだのは、誠実真摯に貢献と自己実現に努めればある程度の幸福や満足感が得られるというドラッカーの考え方である。また、人事評価にとらわれず真摯に仕事を遂行した時に、自分の能力から信じられない成果が出ることも体験している。昇進試験に落ちて実施した高純度SiCの開発や、左遷されて担当した中間転写ベルトの仕事(基盤技術0の状態の会社でカオス混合を発明しコンパウンド工場を3ケ月で立ち上げている)は、不遇でなければ成功しなかったかもしれない、とさえ思っている。いずれも悩む方向のベクトルを逆転させようと真摯に努力した結果である。
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2ケ月ほど前からまったく新しいことを学び始めたのだが、さっぱりわからない状態が1ケ月以上続いた。
若いころはこのようなことは無かった。ゴム会社に入社し、混練技術やレオロジーなどどんどん勉強した。あたかも砂漠に水を撒くがごとく浸み込むように知識が頭に入った。
寝ていても講師の話を覚えていたことを指導社員がびっくりしていた。今中途半端な場所で睡眠学習をやったらこの世に戻れない心配がある。
昔は体力も人並み以上あり、多少隙間風の吹いているようなところで居眠りをしても風邪をひかなかった。新型コロナさえ寄せ付けない自信があったが、今は外から帰れば入念に手洗いとうがいをする。
老いる、ということを痛感するのは本を読んでいる時である。興味のない本には、たとえ表紙が目を奪っても手を伸ばさなくなった。2ケ月前これではいけないと思い、一念発起まったく新しい分野の本を無理に読み始めた。
しかし、毎日1ページ我慢して読めればいい方で、ほとんど進まない。日本語で書かれていても初めての外国語の教科書を辞書片手に読むようなものだ。
読書100ぺん意おのずと通ず、という言葉を思い出し、流し読みに切り替えた。わけのわからない本の流し読みは楽である。2ケ月近くたち、少し本に書いてある内容を理解できるようになった。
このような状態でも、頭がいいか悪いかは自分の頭なので悩まない。また、ここで悩んだら学ぶ意欲が無くなることは経験済みである。ただ、いつになったら全体を理解でき、獲得した知識を使えるようになるのかわからないので悩んでいる。
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推論の展開方向は、問題解決の効率を左右する。これに気がつかれている方は、受験参考書「チャート式」を愛用していた人ではないか。
この受験参考書には、「結論からお迎え」という超重要な問題解決の格言が示されている。すなわち、文章題を解くときには、前向きの推論ではなく逆向きの推論で行えというのだ。
実は、小学校から学ぶ推論の展開方法は前向きの推論だ。授業も前向きの推論で展開され、生徒に一緒に考えるように仕向ける。
学校教育において受験参考書は数少ない逆向きの推論を学ぶ機会だ。(数研出版「チャート式数学」は愛読者の多い参考書である。)
学校の図書室に名探偵ホームズの全集を置いていても、刑事コロンボのビデオを置いていないのではないか。
また、刑事コロンボはNHKで放映されていたので、民放しか見ていない人は逆向きの推論に接する機会が無かったかもしれない。古い番組だが、面白いドラマなのでぜひ鑑賞されることをお勧めする。
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新型コロナウィルスに感染した患者に対して処方される薬がニュースで報じられている。この報道を聴き、科学以外の方法論に気がついていただきたい。
医者が患者に薬を投与するときには、その薬の機能を期待して選んでいるはずだ。まさか山中博士がヤマナカファクイターを見つけたようにあみだくじ方式で薬を投与している医者はいないと思う。
山中博士は、シャーレの細胞に対して実験を行っていたのであのようなあみだくじ方式が許されたのだが、生きている人間に対して同様の方法を行う医者がいたら大変だ。
すなわち、今医者がコロナウィルスに感染した患者に薬を投与する場合には、仮説を設定し(ここまでは科学の方法)、その仮説の中で生まれる機能に期待して(ここは科学ではない)薬を投与しているはずだ(と、思いたい)。
今は藁にもすがりつきたいときだから誰も突っ込みを入れないが、いろいろ報道される新型ウィルス用の薬に関する報道では、この点について味わっていただきたい。
ここで味わっていただきたい、と書いているのは、人間が対象の実験結果の報道という微妙な問題を含むからだ。
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先日愛知県知事が県内のコロナ感染者はほとんどが名古屋だ、と気になる発言をしていたので少し調べてみた。
最初の感染者は1月26日に報告されており、中国人(武漢)2人である。その後2月14日に感染源不明の名古屋市在住の男性Aが報告され、翌日にはその妻が感染者として報告されている。
その後Aと接触した人たちが感染源となり広がってゆく様子が愛知県のサイトに県内発生事例として公開されている。
そして専門家の説明によると、愛知県の感染者は二つのクラスター(デイサービスとスポーツジム)が中心になって増加とのこと。
しかし、公開された資料を見てみると、単純にこのクラスターから説明できない事象も見えてくる。
ちなみに今年の2月6日稲沢市では国府宮裸祭りが、このコロナ騒動のさなか例年通り開催されている。
無病息災を願う奇祭だが、この祭りの影響についてふれた見解は無い。愛知県人であれば、この祭りを毎年楽しみにしている人は多く関心は高い。
ただし会場は名古屋ではない稲沢市であり、愛知県知事ならば影響があったかどうかコメントしてほしかった。また、これまで日本の感染者の報告は、都道府県単位で行われている。
ゆえにわざわざ愛知県知事が「名古屋だ」と断言した理由が不明である。また、名古屋も愛知県の一都市であることを考えると、名古屋を特に強調する必要は無いと思う。
このようなことを考えていたら、木曜日から愛知県知事に代わり名古屋市長がコロナ感染者報告をするようになった。
コロナ感染については、若い北海道知事のリーダーシップが世界中で評判になっている。このような騒動の報告で株を上げるリーダーもいるのだ。
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