この3年間、弊社が中国で活動してきました成果を踏まえ、5月までに3件ほど混練技術に関する講演会を開催致しました。
いずれも異なるセミナー会社の主催で行われましたが、リクエストがございましたので下記予定で7月と8月も開催します。一部内容は重複致しますが、過去の講演と同様に新規内容を盛り込み企画しています。また、弊社で現在展開しております二軸混練装置の販売につきましても状況をご報告させていただきます。
7月の講演会では、樹脂用の新添加剤のご紹介をさせていただきます。また、カオス混合技術につきましても過去の講演会同様に解説致します。
8月の講演会におきましては、シランカップリング剤の添加では問題解決できなかった熱電導樹脂を事例に、フィラーの分散制御技術の盲点を独自の視点で解説致します。
お申し込みは、弊社インフォメーションルームへお問い合わせください。詳細のご案内を電子メールにてさせていただきます。弊社で申し込まれましたお客様につきましては特典がございますので是非お問い合わせください。
1.樹脂・ゴムの配合・混練技術の基礎とそのノウハウおよびトラブル対策
(1)日時 7月7日 10時30分-17時30分まで
(2)場所:【東京】日本テクノセンター研修室
(3)参加費:48,600円
2.機能性高分子におけるフィラーの分散制御技術と処方設計
(1)日時 8月25日 13時-16時30分まで
(2)場所:高橋ビルヂング(東宝土地(株)) 会議室 (東京都千代田区神田神保町3-2)
(3)参加費:43,200円
以上
カテゴリー : 宣伝
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TGAの測定結果を見ると、測定雰囲気の違い(空気中と窒素中)で熱分解の様子が異なり、600℃における残渣が空気中で測定したときに窒素中よりも増えているというデータが得られている。
窒素中の測定では、単なる熱分解過程の情報となるが、空気中で測定した場合には酸化分解の情報も含まれてくる。実際の火災では、空気中における熱分解となるので空気中におけるTGA測定が行われるが、酸欠状態でも燃焼が進行するので、空気中だけでなく窒素中のデータと比較して考察する必要がある。
このTGAのデータでは300℃あたりから600℃までの領域で難燃剤の働きにより、チャーを生成しながら熱分解していることを読み取ることができる。また、有機物の分解が終了した600℃の残渣量を比較することにより、難燃剤の働きによるチャー生成の効果を評価できる。この考察のためにLOIと600℃における残渣量との関係をグラフでまとめている。
空気中で計測されたこの結果について考察すると、TCPPではLOIが増加していてもチャーの生成量が変化していない。また、DAPPはFyrol-6と同様にチャー生成量がLOIと相関しているが、Fyrol-6よりもLOIとの相関が高い。この考察から、炭化促進型難燃剤でも2タイプ存在することが示唆される。
さらに600℃におけるそれぞれの残渣について化学分析してみると、DAPPでは、配合した量に相当するリンの90%近くが残っている。しかし、Fyrol-6やTCPPでは、同様の分析で大半のリンが揮発していたことが示された。
詳細を省略するが、この難燃剤の揮発と以前説明した煤発生量とは関係があり、煤がポリウレタンから生成された炭化物である点に着目すると、ホスファゼンは燃焼時に煤を発生せず効果的にチャーを形成する機構で炭化促進している。これは高分子の難燃化技術を開発するときに重要なヒントとなる。
以上の評価技術を駆使した考察から、炭化促進型難燃化システムでは、燃焼時にリンが揮発しないように燃焼時の系内に固定するシステムが理想的な難燃剤ではなかろうか、という経験仮説が思い浮かぶ。また、オルソリン酸の沸点が240℃前後にあることや、TGAにおける重量減少速度がこの温度領域で早くなることから、燃焼時にリンを固定化するアイデアは有効と思われる。また、この経験仮説をホスファゼン以外の難燃剤で確認できれば、新たな難燃化システムの開発につながる。
カテゴリー : 高分子
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DAPPについては、トリレンジイソシアネート(TDI)と反応させてプレポリマーを合成し、マトリックスの主鎖に難燃剤成分を組み込んだ(反応型)システムと粉末の形態で難燃剤をマトリックスに分散した(添加型)システムの両者について検討している。
DAPPを添加型とプレポリマーすなわち反応型で添加した処方で両者の違いを観察した。添加型では、反応型と比較してLOIが低くなるという実験結果が出た。
これから、難燃剤の分散状態がLOIに影響することがわかる。また、DAPPをプレポリマーの形態で添加した試料で最も難燃効果が高くなっているが、DAPPは他の難燃剤に比較して単位量あたりのリン含有率が高い。
リンの含有率で難燃性能を比較したところ、DAPPの難燃効果が他の難燃剤の効果よりもわずかに高くなっている。
ただし、LOIが21を越えるあたりから同じ反応型であるFyrol-6との差は無くなっている。ちなみに、Fyrol-6は両末端にTDIと反応する水酸基を持った化合物で反応型難燃剤として機能している。
これをTCPPと比較することにより、添加型難燃剤よりも反応型難燃剤の方が効果的に難燃性の機能を発揮している現象を捉えることができる。
すなわち、難燃剤は、添加型よりも反応型難燃剤のほうが効率よく機能し、リン酸エステル系難燃剤よりもホスファゼン系難燃剤のほうが高い難燃効果を有している。
カテゴリー : 高分子
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「高分子の難燃化技術とは」という問題を科学的に考えると、燃えにくくすることや耐熱性をあげることなどいろいろなことを考えなければ行けないが、「着火しても火が消えやすい材料に変性する技術」は一つの解答であり、これは難燃性材料開発方針になる。
高分子材料に着火した火を消えやすくする手法には、着火した時に溶融し、その吸熱反応で火を消す方法(溶融型難燃化システム)と、燃焼時に炭化を促進して燃焼している面にチャーと呼ばれる断熱層の形成を促進する方法(炭化促進型難燃化システム)が知られている。
溶融型難燃化システムの事例についてはR-PETを活用した難燃性ポリマーアロイを以前紹介したので、これから炭化促進型難燃化システムについて軟質ポリウレタンフォームを開発事例として難燃化とその評価技術について述べる。
難燃剤としてジアミノテトラフェノキシホスファゼン(DAPP)と反応型リン酸エステル系難燃剤(Fyrol-6)、添加型リン酸エステル系難燃剤(TCPP)の3種を用いてその性能を比較した。
カテゴリー : 高分子
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1983年に米国で開発されたコーンカロリメータ(8)は、実火災に近い現象を再現できるように、評価装置へ固定された試験片の表面に疑似火災環境を作り出し、燃焼の挙動をモニターして材料の難燃性を評価しようという狙いである。そのため、この装置を用いると燃焼現象に関する多くの情報を収集することができる。
測定原理は、有機材料の燃焼時における発熱量が酸素消費量1kgあたり13.1MJであるという1917年に発見されたThorton(米国人)の原理を用いている。この原理は実践知であり、厳密な意味で科学的とはいえないが、建築基準法の不燃材料等の評価にこの方法による発熱性試験の項目が含まれている。
コーンカロリメータほど多くの情報が得られない規格でも、燃焼速度や一定の大きさのサンプルの燃焼時間が難燃性の評価基準として採用されているケースは多い。しかし、材料の燃焼速度や火が消えるまでの燃焼時間は、実火災における材料の燃焼において一部の評価尺度にすぎないことはLOIと同様である。
燃焼時の材料挙動に関し多数の情報が得られる評価装置だけでなく、煙量だけを簡便に計測できるようにした装置もある。例えば、難燃性ポリウレタンホスファゼンコポリマー発泡体と一般のリン酸エステル系難燃剤を添加したポリウレタン発泡体について燃焼時に発生する煙量を濾紙に付着した煤で比較する装置である。
この比較で、ホスファゼン系難燃システムでは大幅に発煙が抑えられていることがわかった。このような燃焼過程の一部分だけを取り出した評価技術は、高分子の難燃化機構を絞りこんで考察する時に便利である。
ちなみに、ホスファゼン系難燃剤で煤の発生が少なくなるのは、燃焼時に揮発しないためである。リン酸エステル系難燃剤では、燃焼時の熱で難燃剤が分解し、沸点が240℃のオルソリン酸となり、揮発するため、煤が多くなる。ハロゲンを含めばなお一層煤は多くなる傾向がある。
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この3年間、弊社が中国で活動してきました成果を踏まえ、5月までに3件ほど混練技術に関する講演会を開催致しました。
いずれも異なるセミナー会社の主催で行われましたが、リクエストがございましたので下記予定で7月と8月も開催します。一部内容は重複致しますが、過去の講演と同様に新規内容を盛り込み企画しています。また、弊社で現在展開しております二軸混練装置の販売につきましても状況をご報告させていただきます。
7月の講演会では、樹脂用の新添加剤のご紹介をさせていただきます。また、カオス混合技術につきましても過去の講演会同様に解説致します。
8月の講演会におきましては、シランカップリング剤の添加では問題解決できなかった熱電導樹脂を事例に、フィラーの分散制御技術の盲点を独自の視点で解説致します。
お申し込みは、弊社インフォメーションルームへお問い合わせください。詳細のご案内を電子メールにてさせていただきます。弊社で申し込まれましたお客様につきましては特典がございますので是非お問い合わせください。
1.樹脂・ゴムの配合・混練技術の基礎とそのノウハウおよびトラブル対策
(1)日時 7月7日 10時30分-17時30分まで
(2)場所:【東京】日本テクノセンター研修室
(3)参加費:48,600円
2.機能性高分子におけるフィラーの分散制御技術と処方設計
(1)日時 8月25日 13時-16時30分まで
(2)場所:高橋ビルヂング(東宝土地(株)) 会議室 (東京都千代田区神田神保町3-2)
(3)参加費:43,200円
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高分子材料の難燃化とその評価法について、LOIとUL94-V試験を事例に、難燃性評価試験の概略を説明してきた。ポリマーアロイの用途が決まると、その分野における難燃規格が材料の品質項目の一つとなるので、難燃性ポリマーアロイの技術開発では、用途に応じた材料設計方針が重要となってくる。
これは、「難燃規格を通過するための材料開発」を意味しているが、それでは、科学的な香りがせず、いかがわしささえ感じる読者がいるかもしれない。しかし、難燃規格が材料の用途において実火災を考慮し制定されている点に着目すると、これは賢明な考え方である。
30年以上前にJIS難燃2級という建築材料向けの欠陥評価法があった。そして、この評価法に合格するように膨らみ変形する発泡体が台所の断熱天井材用途に開発された。評価装置に取り付けて試験を開始すると、点火された試験炎から逃げるように高分子発泡体が膨れるため着火することはない。その結果、煙も出なければ燃焼による発熱も無く、あたかもセラミックスボードを評価しているようなデータが得られて試験が終わる。
このような材料が市場に出まわった結果、耐火建築でも実火災で簡単に燃えるという事件が発生し社会問題になった。そこで規格の見直しが行われ、実際の天井材に近い大きさの試験片を用いる簡易耐火試験が、プラスチック天井材の建築基準として採用されるにいたった。
これは、当方が技術者としてスタートした頃の出来事であり、問題を起こしたJIS難燃2級という規格が科学的に研究されて制定された評価法だったので、難燃性高分子を開発するには、評価「技術」が重要であるという認識を持つようになった。
高分子の難燃性を評価する技術は、いろいろ開発されてきた。紙面の都合でそれらをすべて解説できないが、これら評価技術の細かい知識を習得するよりも、開発のターゲットとしている市場で要求される難燃規格についてその知識を深める努力をした方が実務上役に立つ。
火災で高分子が燃える、という現象では、火源により高分子が熱せられて温度が上昇し、添加物や高分子の分解物がガス化、そしてその酸化が激しくなり、燃焼に至る。この時酸素不足となれば、酸化が終結し火が消える。高分子の構造に二重結合を形成しやすい要因や、脱水素を促進する触媒機能を示す添加剤あるいはラジカル補足剤が存在すれば高分子は炭化する。ここで生成する炭化物はチャーと呼ばれ、燃焼している面で発泡したチャーが形成されると、それが耐熱断熱層になり燃焼が停止する。
この燃焼の各段階すべてを同時に評価できる技術の開発は大変難しい。ゆえにすでに提案されている難燃規格は、燃焼の一部のプロセスについて製品の用いられる環境で発生する現象を考察し制定されている。
カテゴリー : 高分子
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UL94-V0以上という高い難燃性の材料を設計したい時に、溶融型の難燃化システムでは材料設計ができない。
このような場合、燃焼時にチャーと呼ばれる炭化層を積極的に生成する炭化促進型難燃化システムで材料を設計する。この時、LOIは他の難燃性試験法よりも重宝する。
ここで難燃化の機能と相関する高分子の一次構造因子や高次構造因子があるならば、化学分析を行いその量を計測しておくとよい。また、燃焼試験結果を考察するために高分子の熱特性の情報は有用である。
一般に用いられている熱重量分析(TGA)や熱機械分析(TMA)、熱走査時差熱分析(DSC)を測定すると、火災時の熱分解や膨張変化について材料科学の視点で理解が深まる。
難燃剤の分散状態を知りたければ分析用のSEMやTEM、XMAなどはその手段の候補となる。ある環境対応難燃性ポリマーアロイPC/ABSのSEM観察結果について紹介する。
EDAXによるリン原子Pのマッピングを拡大した写真では、リン原子の存在しない領域が分布している様子が観察された。難燃剤のシステムによりこの分布は変化するが、ABS相の分布とうまく一致している。
また難燃剤の計量を簡便に行いたいならば赤外分光法(IR)が役立つ。ノウハウになるが、先に説明したR-PETを80%含むポリマーアロイでは、粘弾性評価も材料設計に使用している。
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UL94-V2試験では、サンプルを垂直に保持する点でLOIと同じだが、着火は下から行う。ゆえに溶融物は下に落ちて火が消える。
ただし、高温で溶融しやすい材料がすべてこのような結果になるわけではない。UL94-V2試験に合格するように「巧みに」材料設計された場合だけである。
高温で溶融しやすい材料でもUL94-V2試験に不合格となる材料は存在し、この材料のLOIが仮に20.5と測定されたとしても、UL試験では、昨日紹介したR-PETを80%含むポリマーアロイよりも燃えやすい材料との判定になる。
ところで、UL94-V2試験に合格した材料は、電気器具の内部で発火し、もらい火をするような状況の時でも自己消火性を示し延焼しない。
UL試験は、アメリカの民間会社で開発された評価試験法だが、材料が応用される分野において実火災との対応がよく考えられた難燃性評価法であり、多くの分野で標準規格として採用されている。
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この3年間、弊社が中国で活動してきました成果を踏まえ、5月までに3件ほど混練技術に関する講演会を開催致しました。
いずれも異なるセミナー会社の主催で行われましたが、リクエストがございましたので下記予定で7月と8月も開催します。一部内容は重複致しますが、過去の講演と同様に新規内容を盛り込み企画しています。また、弊社で現在展開しております二軸混練装置の販売につきましても状況をご報告させていただきます。
7月の講演会では、樹脂用の新添加剤のご紹介をさせていただきます。また、カオス混合技術につきましても過去の講演会同様に解説致します。
8月の講演会におきましては、シランカップリング剤の添加では問題解決できなかった熱電導樹脂を事例に、フィラーの分散制御技術の盲点を独自の視点で解説致します。
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1.樹脂・ゴムの配合・混練技術の基礎とそのノウハウおよびトラブル対策
(1)日時 7月7日 10時30分-17時30分まで
(2)場所:【東京】日本テクノセンター研修室
(3)参加費:48,600円
*日本製と同等品質の安価な二軸混練機の紹介も致します。その他カオス混合装置の紹介や新たな難燃化技術につきましてもご説明致します。
2.機能性高分子におけるフィラーの分散制御技術と処方設計
(1)日時 8月25日 13時-16時30分まで
(2)場所:高橋ビルヂング(東宝土地(株)) 会議室 (東京都千代田区神田神保町3-2)
(3)参加費:43,200円
*新たに開発しましたLED用熱伝導樹脂につきましてもご説明いたします。また、新規難燃化手法に用いる材料の紹介もさせていただきます。
以上
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