WBC2023の話題が4月になっても続いている。すでに開幕戦も行われNPBが始まっているのに、である。それだけ今回は日本中を熱くしたのだろう。面白いのは、栗山監督が理想の上司トップになったとの話題である。
こうしたお祭り騒ぎの時に水をさすような発言をする評論家もいたりするので、理想の上司トップの話題ではプロ野球社会の裏側を知る機会ともなる。
つまらないものもあるが、サラリーマンに参考となる厳しい発言もある。例えば、WBC2023の日本チームメンバーは、皆一人前のプロであり、監督の指示が無くても的確な判断ができる選手たちだから、ただ信頼して任せることができたのだ、という意見である。
また、大谷選手は野球少年のように素直で誠実な人間なので成長できたが、週刊誌記者にポルシェをねだるような斎藤佑樹選手はだめだった、という例が出てきたりする。
さらには、プロ野球選手は、入団したチームの監督で将来が決まる、というドキリとするような記事もあった。この記事では栗山監督が若くして引退しなくてはならなくなった監督との関係も書かれていた。
昨今のパワハラ撲滅キャンペーンが行われる時代では栗山監督のマネジメントは理想とされるのかもしれない。それがいつでも良い成果を約束するものではないことが、このような記事を読むと見えてくる。
人材に応じて適したマネジメントのできることが理想のリーダー像だろう。大学4年の時、躾の厳しい研究室で卒業研究を行っている。この時に能力が最も伸びた体験を楽しく思い出すことができる。
明日が卒論提出締め切りという時に多量の英語論文をまとめて卒論の序論として加えるように言われた時に頭が真っ白になったが、それが一晩の徹夜で完成した時に自己の成長に気づいた。
信頼して本人に任せるにしても、まずその能力が準備されているかどうか、備わっているかどうかが問題となってくる。能力は単純に年をとれば向上するものではない。
一晩の徹夜で能力を発揮できる体力は、徹夜マージャンで鍛えられたが、専門の英語論文を読み理解しそれをまとめる能力は、厳しい指導が無ければ身につかなかった、と信じている。
これが、4年までの3年間に率先して準備できる人もいるのかもしれないが、大半の学生は能力の可能性に気がつかず大学生活を過ごしているのではあるまいか。
あるいは斎藤佑樹選手のように能力を過信して理想の上司と出会っても満足な成果を出せない事例も存在する。当方の体験から、栗山監督のマネジメントで成功できる人材となるには、人間性も含めあるレベルまで能力が達していなければならない、と考えている。
引退後の斎藤佑樹選手の発言を聞いていると、その考え方でプロとなっておれば成功しただろうに、と残念に思えてくる。今を生きる技術者ならば弊社のデータサイエンスのセミナーを受講した方が良いだろう。
どこの大学でも教えていない内容で、今後の技術開発ではどの分野でも必要となるスキルのヒントが得られる。厳しいかもしれないが、土日に自腹を切って受講するぐらいの気合で参加してほしい。それに応えるため平日の1/3の費用としている。弊社は自ら努力する技術者を応援しています。
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WBC2023は日本の優勝で、さらにその決勝戦はドラマよりもドラマチックに展開した。その影響もあってか、未だにこの話題をワイドショーで取り上げている。
放映権が高かったためにNHKも放送をあきらめた、と開幕前に話題になっていたが、TV某二局は高い放映権料回収のためかどうか知らないが、毎日どこかの番組で取り上げている。
決勝戦のライブ視聴率は40%を越え、再放送でも20%を越えたという。さらに再々放送も20%越えだったので長いお祭り騒ぎとなるのも納得できるが。
このように感じつつもワイドショーでこの話題が取り上げられるとチャンネルを変えずに見てしまうのは、それだけ魅力的だったということだろう。また、栗山監督はじめ選手のプライベートな話題にもその魅力が詰まっている。
さらに話題は、村上選手と同期の清宮選手にも及び、開幕スタメンに選ばれた話だけでなく、お腹がへこんでホームランを打てるようになった話がニュースになっている。
厳しい話では、プロ野球選手は最初に入団したチームでその人生が決まる、と報じている記事もあり、村上選手と清宮選手の差は今シーズンさらに広がるだろう、という予想まである。
WBC2023の話題がここまで飛躍すると清宮選手には迷惑な話であるが、この記事を読みスポーツ選手の使命についてふと考えた。
プロだけでなくアマチュア選手も最近は大きくニュースとしてその活躍が取り上げられる。競技の話題以外にも不倫などプライベートなことなどが報じられたりする。
今回のWBC2023で改めて感じたのは、スポーツが生み出す「夢」の価値である。決勝戦の9回表の展開を誰が予想できたのだろうか。8回ダルビッシュ選手が打たれたのも作為ではない。
しかし、あの8回1点取られたことにより1点差という緊張感が生まれたのは確かである。2点差ならば、手に汗握る展開とはならなかっただろう。
夢のようなドラマを現実として見ることができるのがスポーツであり、その夢を輝きのある魅力的な夢にするのがスポーツ選手の使命ではないか。清宮がんばれ。
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2015年に脱プラスチックスの大合唱が世界で起きて昨年日本で新たな環境に関する法律が施行された。この法律では、RefuseではなくRenewable を日本から世界へ発信している。
当時の小泉環境大臣がセクシー発言を行ってから施行された法律だが、まさにセクシーな解釈である。高分子の無い生活に我々は戻ることなどできないのだ。
同様に欧米の自動車EV化大合唱へ異を唱えたのは日本のトヨタ自動車である。ホンダはトヨタと異なり欧米に従い脱エンジン宣言したが、トヨタ自動車は雇用喪失などの問題回避のためハイブリッドや水素燃料自動車など多種のエネルギーを利用する戦略を訴えていた。
最近ドイツフォルクスワーゲンは、21年7月にEU欧州委員会から提出されたエンジン車禁止の法律に反対したことから、その法制化が見送られるというニュースが報じられた。
背景には、雇用喪失以外にロシアのウクライナ侵攻による電気料金の高騰があるらしい。ドイツは脱原発を目指しており、仮に今年ロシアとウクライナの紛争が終わったとしても電気料金の下がる見込みがない。
カーボンニュートラルの視点で自動車のEV化を進めようとしたが、ここで急ブレーキがかかった状態である。しかし、EV車にはエンジン車に無い魅力があることを世界は知ってしまった。
以前、ホンダとトヨタのカーボンニュートラルに対する姿勢の違いが注目され、明確に脱エンジンを謳ったホンダの株価が上がり、トヨタの株価が下がったので、トヨタは慌ててEV車の開発シナリオを株主にプレゼンテーションを行っている。
この両者の話題に埋もれていたのが技術の日産だが、地道に独自の電動化を進めており、例えば長距離は走れなくてもEV車「さくら」の売り上げが順調で、電動化率は国内トップである。
さらにエクストレイルの新車はe-Powerだけという思い切った戦略である。このe-Powerは、ハイブリッドではなくエンジンを発電専用にしたナンチャッテEV車だ。エンジンのコストよりもバッテリーのコストが高いため低コストでEVを設計するには、この方法が合理的である。
さらに、充電の手間がいらず、従来のガソリン車の感覚でEV車の長所を楽しむことができる。エンジンを動力として用いた場合よりもスムーズで静粛性が高く高級車の乗り心地が得られる。
300万円前後の価格のオーラ4駆が、600万円前後のレクサスハイブリッドに匹敵する乗り心地であると説明すればご理解いただけると思う。さらにBOSE音響システムのおかげでオーディオルームとして楽しめる。
ただ後輪が独立懸架ではないので悪路を制限速度を超えて走ると300万円前後が高いと感じたりするが、都内を走っている限りでは、600万円車の気分を味わえる。オーラという車名は多分このあたりの思いを込めてつけられたのだろう。
国内販売台数は、ホンダに抜かれいつの間にかスズキにも抜かれた技術のニッサンだが、トヨタと競っていた時よりも個性の強い車づくりであり面白い。
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高分子の難燃剤は非水系の化合物が多いので、水を溶媒に用いる塗布液その他の用途では、水に分散したコロイド化技術が必要になる。
昔からある非水系化合物の水分散コロイド化技術としてオイル分散が知られている。これは、コロイドにしたい非水系化合物を溶解できる揮発性の油に溶解後、界面活性剤でミセルを形成している水の中に分散する方法である。
揮発性の油が塗布時に問題となるならば、オートクレーブ中で真空下、油を除去すればよい。ただし、このオイル分散法では、最初に非水性化合物を溶解した油をコロイド化した水溶液中に少し残す必要がある。
すなわち、塗布液に難燃剤を分散した少量の油が残ることになる。当方が開発した技術ではまったく油を用いないので、塗布時に油が揮発し問題となることは無い。
環境問題が厳しく問われるようになったので、新技術のニーズがあるだろうと思い、このような油を用いない非水系化合物の水分散コロイド技術を開発実用化した。
特許を弊社が所有しているのでご興味のあるかたは問い合わせていただきたい。この技術では転相技術と物質輸送の新概念が用いられている。WEB会議であればいつでも対応可能です。
カテゴリー : 一般 高分子
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高分子を不燃化することはできないので、その難燃化技術が1970年代から盛んに研究され、リン酸エステル系難燃剤や臭素系難燃剤が1990年ごろまで多数開発された。
2000年前後までこの難燃剤開発は続けられたが、最近は新難燃剤の話題を聞かない。起業後PH01という難燃助剤に相当する材料を開発している。
ただ、難燃剤よりも高い価格なので普及していない。原料価格から大量に生産すれば価格が下がると思っている。中国のローカル企業がこの性能に興味をもってコロナ禍前にいろいろと検討してくれたが、価格がネックとなり用途が広がっていない。
その検討過程でPPSの結晶化抑制剤としての機能が発見され、その実用化が進んだが、使用量が少なく価格を下げるまでに至っていない。
難燃剤の話に戻るが、昔難燃剤は安いものなら200円/kg程度のリン安があったが、その添加剤としての機能から用途が限られた。ホスファゼンは2000円/kgであり10倍の価格にもかかわらず、万能だったので盛んに検討された。
しかし、その価格がネックとなり電子部品分野以外の用途に広がっていない。汎用樹脂の難燃剤は、高いものでも1000円/kg未満の材料が選ばれている。
素材分野ではコストパフォーマンスで用途が決まるので、多数の難燃剤がこの50年間に開発されたにも関わらず淘汰が始まっている。商品として残しておいてほしい化合物がいくつかあり、市場原理に悩んでいる。
カテゴリー : 一般 電気/電子材料 高分子
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中国で邦人が逮捕されたという。過去にもこのようなことがあった。当方は2005年から中国企業と仕事をしているが、行動その他はそれなりの注意をしている。
注意をしていてもトラブルに巻き込まれる。例えばタクシーに乗ればメーターがものすごい勢いで回りだしたので慌てて止まってもらったが、数分乗っただけで100元(当時1400円ほど)だった。
空港では係員の制服を着た人物がいろいろと親切にしてくれた。ただし、頼んでもいない親切だったので警戒をして荷物やパスポートを手放さなかった。
するともう一人制服を着た中国人が現れ、何やら中国語で話しかけてきた。そして訳も分からず事務室へ連れていかれ、荷物検査を受けた。身に覚えのないことだが、空港検査員の腕章をつけていたので従った。
事務室で30分ほど足止めをされて飛行機の時間が心配になってきたところで解放された。出国手続きでは多数並んでいて心配になったところで親切な中国人がこちらへ来いと言って要人用のコーナーへ連れていこうとする。
そのあとは書きにくいので書かないが、無事出国手続きが済み飛行機に間に合った。この他細かいトラブルが多いが何とか乗り切ってきた。
中国国内では誠実真摯な行動ととりあえず相手を信じることである。ただし、見知らぬ人に親切にされてもすぐに付き合わないことである。ましてや自分からお金を出して見知らぬ親切な人に近づかないことである。こうして大きなトラブルを防ぐことができる。
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ニャントークをAIと呼んでよいのかどうか知らないが、このような自称AIが巷に溢れてきたが、日々の問題解決において、現代の技術によるAIが人間よりも優れたソリューションを提供してくれるかどうかは、そのアルゴリズムによる。
例えば、数年前から注目されているマテリアルズインフォマティクスはAIでデータマイニグすることにより注目されているが、回帰の問題を解くときには、AIによらず、すなおに多変量解析を行った方が良い場合がある。
自然現象の中には非線形で変化する現象も存在するので、多変量解析で解析できない場合もある。その時にいわゆるAIの手法でプログラミングして問題解決するぐらいの考え方が良い。
人間の頭と多変量解析結果を利用してデータマイニングしてもマテリアルズインフォマティクスである。人間の頭を使っているから、それは違うという専門家は、少し勉強した方がよい。
自然現象の多くは線形変化が多いので、日常の技術開発で遭遇する問題の多くは多変量解析によりデータマイニングできる。そのような理由から弊社では重回帰分析と主成分分析の処理が可能なサイトを無料開放している。
弊社のプログラムはJavascriptで作られているので、実行時はユーザーのマシン上で動作する。ゆえに安心して活用していただきたい。4月には多変量解析のセミナーも開講を予定している。
プログラミングができなくても、弊社のサイトを利用すれば、多変量解析の結果を容易に得ることができる。問題はその解釈方法、すなわち人間の頭を用いたデータマイニング方法である。
セミナーでは事例をもとに解説するのでわかりやすいと思っている。今なら開催希望日をご連絡いただければご希望に沿えるよう努力いたします。
なお本日技術情報協会による高分子の劣化と寿命予測に関するセミナーを開催いたします。弊社にご連絡いただければ、10時半からのセミナーに参加できるよう手配いたします。
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ニャントークはAIと言われているが、現在公開されている多くのAIは、オブジェクト指向言語でプログラミングされている。また、昔派手なワイヤーアクションで話題となった映画「マトリックス」に出てくるような自律的なAIではなく、人間が教育しなければならない。
すなわち、教育用データとプログラムを人間が作り、そしてそれを基準に新たなデータを判断できるようにしたものである。ゆえに動作目的が明確にされたAIしか今のところできない。
暴走したAIがそのAIの動作目的を逸脱し、人類を征服しようと活動を始めるほどの能力を持ったAIは、残念ながらまだ作りだせない。暴走したと言っても、せいぜい教育しそこなって公序良俗に反する応答をするぐらいである。
人間と同様あるいは人間を凌ぐような頭脳を持ったAIを人類はまだ創り出せない。「マトリックス」では多くのエージェントが主人公たちを追い込んでゆくが、そのような恐怖を生み出せるエージェント指向の言語は20世紀から研究されているらしい。
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コロナ禍となった2020年3月頃、事務所へ行く途中にあるお宅の駐車場に止めてある車の下で、白黒のオス猫をよく見かけるようになった。
1年位前から見かけていた猫なので気がついたのだが、「コロナの下で」と題名をつけたくなるような迷作を1枚撮ることができた。
このオス猫に純一と名前をつけた。白黒の模様が足にはなく冬でも素足のように見えたからである。また、この写真を撮った数か月後近所で子猫がたくさん生まれた。
噂では、近所に雌猫が3匹ほど集まっているお宅があり、そこの雌猫が次々と子供を産んだらしい。この事件の後、雌猫が集まっていたお宅で捕り物があり、純一を含めて複数の猫がつかまり、桜耳となった。
子猫たちも保護ネコ団体の方が捕獲されたらしいが、数匹が桜耳となって地域ネコとなった。騒動をおこした純一は、オス猫でありながら間違えて左耳が桜耳にされたようだ。
このような背景があり、ニャントークを使い始めたのだが、よくできたAIである。このコロナ禍で桜耳猫相手に話しかけるのが一つの楽しみとなった。
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今から50年近く前に二度のオイルショックがあった。石油関連企業はその対応に追われているときに、山積みとなった廃タイヤの火災が問題になっている。
タイヤメーカーでは環境問題として廃タイヤ処理が必要になり、さらに石油節約の観点からタイヤの軽量化が提案されている。後者は自動車の足回りが軽量化されると乗り心地や運動性能改善につながるので積極的に研究された。
当方が入社したとき1か月間の技術実習テーマとして、タイヤの軽量化を担当することができた。この体験はいつか書く。
同じ時期に研究所で廃タイヤ処理問題の解決案として活性炭の研究が進められ、これが石油資源の節約につながるということで、活性炭ビジネスで廃タイヤ処理を進める実証プラントが建設された。
そのプラントができるや否や、環境管理部の知恵者から、セメントキルンで廃タイヤを燃料として用いる提案がなされ、その方法が経済的であるとの理由から、セメント製造の燃料として廃タイヤを使うアイデアが実行された。
困ったのは活性炭ビジネスで、せっかく実証プラントを作ったが、廃タイヤはセメントキルンで燃料として使われるので原料調達ができなくなった。入社早々企業における研究テーマ企画の難しさを知ることになった。
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