とにかく早期退職してから刺激的な出来事の連続で、あっという間に10年が過ぎ、コロナ禍となってこれまで積み上げてきたものがすべてリセットされた。
連日ワイドショーのテーマとなっている統一教会と自民党の問題は、一見不思議な事件に見えるが、理解が進むと、これも日本ならではの事件として納得できる。
小室直樹著「危機の構造」復刻版はさらに現在の日本の状況を40年前の著書でひも解いてゆく。但しこれは一つの視点であってほしいと願うのは当方だけだろうか。
例によってこの本では、ウクライナ戦争だけでなく他の戦争で日米同盟ができて、などと過激な話が書いてあるが、このくらい過激なことがポストコロナ禍では起きるのかもしれない。
この時もしかしたら日本の浮上できるチャンスが生まれる可能性が高い。先進国で日本経済だけが沈み続けているのだ。チャンスが生まれたらそれをうまくとらえなければ永遠に浮上の機会は無くなる。
この時技術者は今まで通りの仕事のやり方で良いのだろうか。40年前職場にコンピューターが普及した時にそれを操作できる若者とその周りで右往左往する中年社員の問題が生じた。
今職場では誰もがMS-OFFICEを使いこなし仕事をしている。技術者はデータをエクセルで整理しているようだが、これからはPythonでデータの整理と解析、そして過去のデータとリンクしてビッグデータとして新たなアイデアを導き出すような仕事の仕方が求められている。
具体的にどのように進めたらよいのか。それは弊社のセミナーでこれから明らかにしてゆく。すなわち弊社のセミナーは単なるPythonの入門セミナーではなく、新たな技術者の仕事のやり方を提案するセミナーである。
ポストコロナ禍では、おそらくいつまでもエクセルしか使えない技術者とPythonを使いこなし、技術をAIに学習させてアイデアを練る技術者と二分されてゆくだろう。DXが進めば個人の実務のやり方にもその影響が現れる。今から備えるために弊社のセミナーへご参加ください。
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低価格カラーレーザープリンターには、ポリカーボネート(PC)製中間転写ベルトが用いられている。複写機部品として捉えたときに難燃性や靭性のバランスが良い樹脂だからである。高い難燃性と強度が要求される複写機外装材にもPC系ポリマーアロイが使用されている。
このPCよりもポリフェニレンスルフィド(PPS)は、難燃性が優れているが靭性ははるかに悪い。ゆえに中間転写ベルトのような動的部品に用いるには工夫が必要である。
その工夫として6ナイロン(6PA)を添加して靭性をあげることに成功したが、まさかその対策でパーコレーションの制御が難しくなり歩留まりが上がらないところまで前任者は考えていなかった。
すでに量産試作直前なので、配合処方を変えずに対策を考えてほしい、という前任者の難解な願望のため誰もがゴール実現不可能な仕事だと思っていた。パーコレーションの制御を難しくしている原因が6PAにあることは明らかだった。
これを科学的に考えていては答えが出ない。なぜならフローリー・ハギンズ理論があり、PPSと6PAは相溶しない組み合わせで必ず相分離して海島構造となり、カーボンのパーコレーションを複雑にする。
この問題をどのように解いたかは、今月と来月開催を予定しているパーコレーションを題材にしたPython のセミナーで解説しているのでご興味のあるかたは受講してください。テキスト不要であれば5000円である。
パーコレーション転移シミュレーションプログラムを作りながら学ぶPython入門セミナーの受講者を募集中です。
セミナーについてはこちら【有料】
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1964年東京五輪男子マラソンの銅メダリスト故円谷幸吉氏に関する報道で、「自殺に追い込んだ」と雑誌で名指しされた元上司の遺族が14日、記事は事実と異なり名誉毀損だとして、出版元の宝島社(東京)側に計1100万円の損害賠償などを求め東京地裁に提訴したとの記事があった。
当方が自殺してはいけない、と訴えているのはこのような問題が大きいからである。どのような自殺でもその真の原因は、自殺した本人しかわからない。
50年以上生きてきて死にたくなるような経験が一度も無い人は本当に幸福な人である。当方などもう3回ほど死んでいてもいいような人生を送っている。しかし、頑張って生きる道を選んでいるが、それは周囲に迷惑をかけたくないからである。
故円谷幸吉氏にとって上司を恩人と認識しているが、自殺という死の結果ゆえに記事のような事件となるのだろう。また、企業でも若手の自殺が記事になり、会社側の謝罪となるケースが最近多い。
明らかに悪者は職場の特定の人間だったとしてもそのような人間の雇用責任から社長の責任となるのだろうが、社長が謝罪していては、職場で起きていた真の問題を解明できない、あるいは社会でその問題を共有できないのではないか。
当方はそのような組織内の犯罪を社会が寛大だった時代ゆえに、死にたいところだったが犬死になるのを懸念して転職している。被害者が転職するというおかしな状態だが命を大切にするためにはそれしかなかった。異常な状況を示す手紙などの証拠が残っているのでいつか公開したい。
STAP細胞の騒動では理研の研究者が研究所内で自殺と言うショッキングな結末となっているが、宝島社のように書き立てるところは無い。同窓生の死はあまりにも悲しかったが、できればあの騒動を生き抜いてほしかった。そして真の問題の是正に行動を起こしてほしかった。
被害者が自殺してしまうと正しい問題が歪曲される可能性が高い。円谷選手の自殺でも正しい問題はスポーツ選手とりわけ国中から期待のかかっているスター選手が背負う重圧に対してどのように社会がサポートすべきかという問題だったはずだ。
銀メダルをとって「自分を褒めてやりたい」と言った有森選手の言葉は名言である。当時の陸連が有森選手を選んでから彼女に対する重圧は円谷選手同様に大変だったであろうと想像がつく。
それらをサポートした周囲の存在は、興奮が冷めてから語られている。自殺をこらえて走り切った感激ゆえに「自分を褒めてやりたい」と言う言葉に集約されたのではないか。
重圧に彼女がつぶされていたならば、彼女をサポートしていた人の存在は永遠に語られなかっただけでなく、今回の問題のように逆の展開の可能性が出てくる。
どんなにつらいことがあっても死んではいけないのだ。自ら死を選ばなくてはならないような状況になったら、すべてを捨ててでも生きる道を選ぶべきである。
生きておれば、必ず生きていてよかった、と思える瞬間がおとづれる。生きていてよかった、と思える瞬間があるから生きよ、など無責任なことは言わない。良かった、と思えるのは、ほんの瞬間で、苦しい時は、何故か長時間継続する。
ただ、被害者が自殺したなら正しい問題が見えなくなり、死ぬほどの苦しみの原因が改善されないので、同様の苦しみを残された人が味わうことになる可能性が出てくるかもしれない。死にたいと思っても生き抜いて死にたくなるような原因を社会から取り除く活動をしてほしい。
弊社は職場環境の問題を乗り越えイノベーションを推進するお手伝いも行っています。ゴム会社で高純度SiCを起業した体験を活かし、イノベーションを成功に導く指南をいたします。
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ポリカーボネート(PC)とのポリマーアロイは20年以上前に研究開発が活発に行われ、主要な組み合わせについてその基本特許はすでに切れている状態だ。難燃剤メーカーや樹脂メーカーの技術資料を眺めると面白いことに気がつく。
すなわち、PCと他のポリマーAとのポリマーアロイコンパウンドの難燃性能は、LOIがPC>Aの関係にある時に、PCのLOIは低下し、AのLOIは見かけ上高くなる。
当然のことのように思われるかもしれないが、また、このような性質があるのでAと言う樹脂の難燃性能を改善したいときにPCをブレンドするという技術手段が選ばれるのだが、話は簡単ではない。
Aがナイロン系の樹脂の場合にはPCとのブレンドによりAよりもLOIは低下するのだ。これについて20年以上前に高分子学会で報告があったが、ナイロン樹脂とPCとの燃焼時における反応が原因として説明されていた。
PC/ABSやPC/PS、PC/PP、PC/PET等のLOIは、元のPC単体のLOIよりも低いが、ABSあるいはPS,PP、PET単体のLOIよりは高くなる。ゆえに化粧外観と難燃性能を得たい外装材ではよく用いられるポリマーアロイである。
ただし、この目的にナイロン系のポリマーアロイが用いられない理由は、組み合わせにより難燃性能が低下するため、と言う話はあまり知られていないようだ。
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ポリカーボネートの難燃性は、分子量や変性剤、ポリマーアロイを形成する高分子材料の影響を受けて変化する。その結果LOIが21以下のポリカーボネートも存在する。
このあたりの研究報告例を読んだことが無い。ただし、樹脂や難燃剤メーカーの技術資料にはそのような報告が出てきたりする。
例えば、出光興産のシロキサン変性PCの場合には面白い変化が起きる。すなわち少量のシロキサン変性ではPCの難燃性を向上させる方向に機能するが、量が増加すると難燃性が下がるという。
すなわちポリシリケートによる変性量でLOIが変化し、ある変性比にピークを持つという変化である。これは、シリコーンオイルが可燃性(消防法で第4石油類のシリコーンオイルも存在する)であることを知っておれば納得できる。
シロキサン単位は燃焼すればシリカを生成するので難燃化に寄与してもよさそうだが、以前この欄でフェノール樹脂の難燃性について説明した理由と同様に可燃性ガスを燃焼時に生成する因子は難燃性を低下させる。
ここは科学的に説明しにくい部分も存在するので高分子の難燃化技術の難しい点だが、難燃性の用途に用いられていたPCの再生材に難燃性能が無くなっているのは、今年4月施行された法律を考えると困った問題である。
リサイクルされたPC材料には、再生樹脂を回収するプロセスで他の樹脂が混入するのは避けられない。これは日本の再生事業者の工場を見学すればすぐに理解できる。
中国で樹脂再生を行っている現場を10年以上前に見学したことがあるが、そこは想像を絶する現場だった。今も当時のような作業が行われているかどうか知らないが、日本ならば許可されない作業環境だった。
ただ、再生樹脂のコンタミの面では日本のプロセスよりも有利に思われた。人間の手作業で成形体がより分けられていたからである。
さて透明なPC再生材についてかつて分析したことがあり、そのとき何故かポリアクリロニトリルが混入していた。赤外吸収スペクトルで検出されるぐらいだから少なくとも5%は入っていただろうと思われる。その結果、再生PCのLOIは19以下だった。このあたりの話を含めて再生材の難燃化技術というセミナーを企画している。
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データサイエンスに関して無料セミナーを予定している。事例の大半は30年以上前のゴム会社時代の事例であるが、今でも色あせていない。
例えば、アクティブサスのケースとして用いるゴムからのブリードアウト物で電気粘性流体の増粘が起きた耐久性問題では、界面活性剤でこの問題を解決できない、という科学的に完璧な否定証明の報告書が1年かけた研究の末、発行された。
そして研究所で加硫ゴムについて最も詳しいという理由で、高純度SiCのJVを立ち上げたばかりの小生に、加硫剤などの添加剤が入っていないゴムを開発するよう命じられた。ゴムに詳しい方ならば、ゴム会社でこのようなテーマが立案されたことに驚くかもしれないが、実話である。
小生は、すぐに界面活性剤のカタログを集め、MZ80Kで主成分分析を行い、主成分得点まで求め、それらのデジタルデータをパラレルインターフェースを介してPC9801に転送した。
PC9801ではロータス123が稼働しており、それでグラフを作成して、界面活性剤の性質をHLBは、70%未満しか説明していないことを確認できた。
それだけではない。第一主成分と第二主成分の軸でプロットすると、界面活性剤がいくつかの群に分かれた。60数%の界面活性剤は第一主成分の軸の周りに集まったが、残りの30%以上の界面活性剤には、第一主成分の軸から離れた群に属する化合物が存在した。
おそらく第一主成分の軸はその寄与率が80%以上を示したHLB値だろうとみなし、この軸から離れた界面活性剤を中心に、300種類の界面活性剤を増粘し使い物にならない電気粘性流体に添加して一晩観察したところ、幾つかのサンプルで、粘度低下が起きていることを発見した。
すなわち、データサイエンスにより、1年かけた否定証明の結果を一晩でひっくり返す成果を出したのだ。無料セミナーでは特許に発表されたデータも交えもう少し詳しく説明する。
なお、データマイニングはかつて上司に命じられ自腹で購入したコンピューターシステムで行われた。大衆車1台分の給与をつぎ込んだシステムのため、独身時代は、必死でBASICだけでなくPascal、C, FORTH、アセンブラーなどを勉強している。
余談だがPC9801は、自主的に購入しているが、MZ80Kほど高くはなく、FDまでついて30万円ほどだった。ただ、プリンターとかプロッターはMZ80Kにつながれていたので、PC9801とMZ80Kはパラレルインターフェースで接続され、PC9801のデータをプリントする時にもMZ80Kを立ち上げねばならない不便があった。しかし、恐ろしいほどコンピュータの性能向上速度が速くMZ80Kのハードウェアーとしての資産価値は下がっていったが、ソフトウェアー資産が豊富にあったので、Windows95が発売されるまでMZ80Kは現役として活躍していた。計算時間はかかったが、8ビットコンピューターでもデータサイエンスができたのだ。ただし、小生のMZ80Kには8MHz駆動のZ80が搭載されていた改造品である。当時はハードウェアーの改造などが書籍として発売され、秋葉原には怪しげなプリント基板が多数発売されていた。プリント基板とチップをバラで購入し組み立てる面倒な作業が必要だったが、ハードウェアーの勉強ができた時代である。当方の時代は、モータリゼーション隆盛で車を走らせる若者がいた一方でコンピューターでソフトをいかに早く走らせるかに夢中になっていた若者がいたのである。「花王のパソコン革命」というベストセラーのおかげで両方の文化を享受することになった。
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マイクロソフト社のワープロや表計算ソフトを自由自在に使用できるスキルは、今や技術者だけでなく実務を行う知識労働者の常識となった。
当方が社会人になって2年目あたりからワープロが職場に登場し、ワープロ専門の事務職の女性が職場に配属された。ソード社のパソコンではPIPSが走り、それを扱うことができる人は限られた。
当時職場のOA化の速度は緩やかだった。この欄の標題「花王のパソコン革命」で書いたように、当方は研究所のOA委員に選ばれ、上司に命じられて自分でパソコンを自腹で1セット買うことになった。
これは経済的な負担になったが、その後積極的に業務へデータサイエンスを活用したり、プログラミングスキルを磨くために分析装置のデータ解析ソフトウェアーを作成したり、と車一台分の出費を活かす努力を必死で行う原動力になった。
現在の年齢になってもDXに何とかついていけているのは、当時上司に言われて年収の半分近く支払い購入したパソコンのおかげである。当時の投資は無駄ではなかったので、上司に感謝しなければいけないのかもしれないが、今ならば明らかに問題である。
しかし、大学にまだ情報工学科の無い時代に、はったりが書かれたベストセラーのおかげで無理やりコンピュータの世界に飛び込んだため、その後さらに経済的な苦労を重ねることになる。
今の時代では、Pythonが無料で手に入り、お金をかけずに誰でも機械学習のソフトウェアーを自分のパソコンに構築できる環境が整っている。当方から見れば羨ましい時代である。
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パワハラが社会問題とされたので、部下に無理を強いる上司も少なくなった。自由意思でデジタルスキルを身に着けることが可能だ。このチャンスを技術者が活かさないのはもったいない。
今やエクセルで満足していてはいけない。DXの潮流をおぼれず泳ぎ切るためには、Pythonぐらい使えなくてはいけない。もし自信が無ければ弊社のセミナーを受講してください。安価なセミナーを用意しました。
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頭に思い描いたことをそのまま頭の中で動作させて思考を推し進める方法は、非科学的ではあるがアイデアを練るためには有効な方法である。これを思考実験と呼ぶ。
目の前の現象を見て興味を持ち、思考実験をすぐに始めて実験計画を練り、実験結果を得る。ここまでできるようになれば技術者として一人前である。
思考実験は仮説とは異なることに注意してほしい。妄想と考えていただいても良い。仮説では論理性が求められるが、思考実験では願望だけでもよい。
高純度SiCの発明では、願望だけの思考実験で良い結果が得られたので、フェノール樹脂天井材のテーマが終了し、余ったフェノール樹脂を廃棄処理するときにその願望の実現を試みている。
廃棄予定の材料が1t近くあったので、ポリエチルシリケートと混合して均一になる条件を求めるには十分な量であった。朝から実験を始め、夕方には均一になる条件が求められていた。
思考実験で創り出された非科学的な技術であるが、それをエンジンとして高純度SiCが製造され20年以上ゴム会社で事業が続き、今でも愛知県のセラミックス事業者によりその事業が受け継がれている。
この発明でもコンピューターが用いられている。ラテン方格で実験を行うにあたり、要所要所で分散分析を行っている。すなわち、適当に実験を行っていたのだが、ここぞという現象が観察された時にそれが再現よく得られる現象なのかどうか繰り返し実験で確認している。
スタップ細胞の研究者もこのような配慮を行いながら実験を行っておればあのような騒動にならなかったと思われる。非科学的な現象を技術としてまとめ上げるのにコンピューターは重要である。
コンピューターならばプログラムを動作させておけばすぐに計算結果が表示される。電卓をたたいてもできるような統計計算であっても何度も同じ計算をする必要があるならば、コンピューターの方が便利である。
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今年の4月に施行された法律により、高分子の再生材に関する動向が大きく変化してきた。写真会社で2010年頃に環境対応樹脂としてリサイクル材の採用方針を決め、当時50%以上のPETボトル回収材が輸出されている点に着眼し、PETボトルを基に新樹脂を開発した。
写真会社は、いまや複写機分野で再生材使用率50%以上を達成し、業界のトップランナーとなった。退職日を2011年3月11日に延期し業務を推進してみて良かったと思っている。また、当方が退職後この仕事は社長賞を受賞しており、元部下がその記念品をわざわざ当方に送ってくださった。
ゴム会社を転職した時に辞表を受け取ってくれた上司の依頼で写真会社の業務終了後、高純度SiCの技術伝承のため半年以上無償でゴム会社へ通ったが、もう来なくてよい、という1通の手紙で終わったことと比較すると感動的出来事である。この時の手紙も部下から送られた記念品も大切に保管している。
さて、高分子材料の再生化には二通りの方法があり、一つはケミカルリサイクルであり、他の一つは回収された樹脂を再ペレット化しリサイクルする方法である。LCAの観点では後者が望ましいが、用途が限られる。
なぜなら、バージン材同等の無色の材料を回収できる量が少ないからである。PETボトルやミルクボトル、あるいは天然水サーバー用のガロンボトルなどは無色透明の材料としてリサイクル可能だが多くは着色している。
ゆえに有色のリサイクル材の用途は黒系色分野に限定される。クローズドリサイクルあるいは水平リサイクルを行えば近い色の材料をリサイクル可能となるが、それでもリサイクルできない着色材料の方が多い。
また、高分子材料にはフィラーはじめ各種添加剤が配合されたりしているのでどうしてもケミカルリサイクルが不可欠となる。ゴミからの熱回収技術は日本でかなり進歩したが、欧米標準ではサーマルリサイクルをリサイクルの手段として認めていない。
この問題ゆえにケミカルリサイクルとなるのだが、ケミカルリサイクルについても従来の考え方ではサーマルリサイクルと大差の無いLCA結果になる可能性がある。
新しいアイデアなりコンセプトのケミカルリサイクルが求められているのだが、特許を調査していてもこれといった目新しい技術提案が見つからない。従来の石油コンビナートと異なる考え方として水を使いコロイドプロセスで処理するアイデアがある。
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「僕何が問題なのかよくわからない」と2か月前に回答した議員がいたが、なかなか名答である。宗教の自由が保障された日本で、ある宗派の信者から支援を受けたとしても何も問題は無いのかもしれない。
ただし、その宗教がある意思を持ったカルト宗教だったなら、どのようになるのか。職業の自由が保障された日本で、暴力団で暴力を頼りに仕事をしている人と交際することは許されるのか考えてみれば理解できる。
何が問題か、それをよく考えて正しい問題を見つけることができたなら、問題は80%解決できたようなものだ、とドラッカーは指摘している。
自民党議員にとって正しい問題が分からなくても国民は正しい問題をすぐに理解できた。韓国のカルト宗教に日本の政治家が、「何が問題かよくわからない」と言わせるぐらいに支配されていた実態である。
参議院の選挙が終わったばかりなので当分選挙は無いが、衆議院の解散を野党が請求しても良いように思う。その時自民党の中からも解散を支持する議員が出て解散できたなら、日本はまだ健全だと思えるのだが。
岸田首相は、ようやくこの問題で頭を下げたのだが遅すぎる。日本の政治がこれからどのように展開してゆくのか先が見えない状態になった。残り20%の問題をいつ解決できるのか。
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