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2013.02/02 弊社の問題解決法について<16>

 「あるべき姿」に比較して、「現実」の具体化は難しくありません。見える化が浸透している組織では、現実について見える化掲示板に貼り出されているはずです。現実が具体的に整理されていなくても、「あるべき姿」と「現実」との乖離が「問題」なので、あるべき姿とおぼろげながら見えている問題とから、あるべき姿を具体化した時に現実が見えてきたりします。あるいは、現実は目の前の事象ですから、具体化作業は見えている事実を箇条書きにするだけで完了する場合もあるかもしれません。

 

もし現実が複雑であるべき姿と同じくらい難しいと感じても、現実について整理するコツは、すでに具体化されたあるべき姿を参考にして現状の情報調査を行い具体的な事実としてまとめるだけです。現実の把握方法として現実の分析や解析を実施しなければならない、としている問題解決法もありますが、現実の具体化には、あくまでも正確な事実を集めることこそ重要で分析や解析は必要ではありません。集められた情報について誤った分析や解析を行った場合には、現実の認識は誤ったものになり、それを利用して導かれた問題も誤った問題になってしまいます。現実は、正確に事実を把握し具体化することこそ重要です。

 

ところで現実の把握プロセスにおける禁止事項は、確率や期待値で現象を見ようとする考え方です。現実の分析や解析を推奨している問題解決法では、発生頻度の低いものを除外したりします。しかし、発生頻度が低くとも現実に起こりうるものであれば、事実として具体的な整理が必要であり、確率は参考数値として扱うべきです。確率や期待値の低い事象を除外しますと、その事象について考える機会がなくなります。

                              <明日に続く>

カテゴリー : 連載

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