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2013.03/10 弊社の問題解決法について<52>

カラスは、自動車を使い殻を割りクルミの実を食べるという方法を発見して動作として身に着けたのだろうと思います。他のカラスは、仲間がやっている方法を見て真似をすることでそれが広がっていったのではないでしょうか。

 

ここで重要なのは、クルミの硬い殻が自動車に轢かれて割れて中から食べられるおいしい実が出てくるのを最初に発見したカラスは、誰なのかということです。すなわち、彼こそがクルミの実という答を発見し、その答を導き出すアクション、すなわち車に轢かせて硬い殻を割るという方法を考案したカラスの世界のノーベリストです。

 

カラス如きに考案という熟語がふさわしく無いとするならば、この答とそれに直接結び付くアクションがワンセットであることを木の上から偶然見て、その同じ光景を仲間に見せることでその方法を伝承していったのです。すなわち彼は、硬いクルミの実を食べるにはどのようにしたら良いかという問題を偶然の発見により解くことができ、経験を積み重ねながら仲間たちに伝承していったのです。

 

科学の無い時代における技術の伝承も、おそらく人類はカラスと同じことをやっていたのではないかと想像できます。ただ、人類がカラスと大きく異なるのは想像力という万能シミュレーターを持っていたことです。

 

硬いクルミが像に踏まれることにより割れるのを見た人類は、像の代わりに自分で踏んでみることを試みたのかもしれません。そして自分の代わりに道具で硬いクルミの殻を割る方法を発明したのではないかと思います。

 

あるいは「像」に踏まれて硬いクルミの殻が割れるという発見から、「重いもの」に踏まれて硬いクルミの殻が割れるとか、「重い石」でクルミの殻が割れるとか、つぶやきながら頭の中でクルミの殻が割れるシミュレーションを行い、像によるアクションから石という道具の発見があったのかもしれません。

 

<明日へ続く>

カテゴリー : 連載

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