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2013.03/14 昨晩(19時30分から20時)のNHKの放送(大人の発達障害)

昨晩のNHKの放送で大人の発達障害を取り上げていた。10数%いるという。その人達が今職場で問題になっている、と取り上げていたが違和感を感じた。

 

これは社会全体の教育「機会」が減少してきた問題として取り上げるべきであろう。その結果として大人の発達障害と類似の大人が増えてきたのではないか。発達障害ではなく、社会教育機会の喪失で顕在化した現象のように思われる。テレビで説明されていたように、アスペルガー症候群の人物が10数%以上本当にいるのかどうか学者は真剣に取り組むべきである。10数%以上という数値に疑問がある。

 

また、放送で述べていたような、社会が持っていた教育「能力」の低下がアスペルガー症候群を生み出している、という結論に至る過程に少し不満を感じた。昨日の放送では、社会全体の教育能力の低下の原因について掘り下げず、ことさら発達障害の説明に終始していた。

 

例えば柔道界の体罰事件と内柴事件は、ニュースにおいて異なるカテゴリーの問題に扱われている。しかし、どちらも教育に関わる問題である。教育システムさえうまく機能しておれば内柴事件も体罰事件も起きなかったはずだ。野獣のような人物を指導者に任命したり、かつては問題にならなかった指導者を匿名の集団で告発したり、このような現象をどこかおかしいと考えず、事務的に問題解決の処理を進めてゆく社会が正常であろうか。

 

体罰だけを取り出せばだれでもそれが良くない手段であると分かっている。しかし指導者を育成するシステムがおかしくなっていることに気がつかないのでは根本的な解決につながらない。内柴事件でも指導者として充分教育されなかった人材を指導者に任命したからこそ発生した、猫に鰹節の番をさせたような事件である。内柴被告の発言を聞く限り、指導者としてまともな教育を受けてきたように思われないが、一応指導者教育を受けているらしい。ただし教育とはその講義を受けた内容について一朝一夕に効果が現れるものではなく、現場におけるコーチングの機会が必要である。

 

テレビでは人材育成の余裕が無くなってきたために発達障害が顕在化したという説明になっていたが、人材育成は経営の重大事で有り、各企業最低限のプログラムを用意しているはずである。それよりも、いま職場では標準化が進み、仕事のやり方がマニュアル化されていることが問題のように思われる。マニュアル化される以前は、メンターが仕事のやり方を教え、そのビジネスプロセスを指導する過程でヒューマンプロセスも伝承していたのだが、標準化が進みその指導時間を合理化すると同時にヒューマンプロセスを指導する「機会」までも無くしてしまったことに根本的な問題があるのではないか。時間を短縮することと機会そのものを無くすことでは、その影響は異なる。

 

もしそうならば、余裕が無くなったからではなく、標準化の進め方を間違えたのである。そこへワークライフバランスなどを導入したので技術の伝承も含めた人対人による教育機会が吹っ飛んだのである。余裕が無いという考察とワークライフバランスがもてはやされている現実は矛盾している。標準化が進められた企業のOJTも含めた社会教育機会の見直しが今考えなければならない問題のように思われる。

 

弊社はこのような状況で社会教育が事業になる、と考えスタートしました。コーチングと組み合わせた問題解決プログラムを販売しているのは、ヒューマンプロセスの伝承方法を学ぶ題材として適しているからです。この事業は当初BtoBで考えていましたが、個人研修でも対応いたしますので仕事をうまく進めるのが苦手の方は弊社までご相談ください。

カテゴリー : 一般

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