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2013.10/10 ハイブリッド車

第54回電池討論会では、電気自動車やハイブリッド車の話題もあった。環境問題の解決策として電気自動車は取り上げられるが、電気自動車が使用する電気の発電方式が火力発電であると、その普及が必ずしも環境対策にならない場合がある、との指摘があった。これは日本の脱原発の動向とともに考えなければならない問題だろう。以前問題になっていた給電スタンドについては都市圏で電気自動車を使用する限り解消されたとの説明があったので、そろそろ普及期を考慮しての問題提起と思う。

 

ハイブリッド車は電気自動車普及までのつなぎ、とその登場時から世間で思われているが、産総研の方のこの講演を聴き、少し認識を変える必要を感じた。個人的な話題になるが、おそらくこの2-3年の間に車を買い換えるとしたら人生最後の車になるかもしれないので、車関係の講演を選んで聞きマイカー選択について考えてみた。

 

ハイブリッド車といえばその登場時トヨタの独壇場であったが、ホンダがその市場に参入すると面白い比較広告がトヨタからPRされた。それは二人乗り自転車の比較広告で、老人と子供の乗った自転車と筋肉もりもりの若者が二人乗った自転車との競争である。大変分かりやすい広告であった。しかしこの公告の甲斐無くホンダのハイブリッド車は市場に歓迎された。

 

今年になってスバルからXVというSUVのハイブリッドが登場した。スバルはトヨタとの提携関係にあるので、トヨタ方式のハイブリッド車が登場したのかと思ったら、ホンダ方式でモーターが小さいハイブリッド車であった。ただホンダと異なるのはエンジンと直結していないので、モーターだけの走行も可能になっている。

 

ハイブリッド車に関してはメーカー発表の燃費と実燃費の違いが問題にされており、やや胡散臭い車と思っていたが、スバルはハイブリッド車の魅力としてターボチャージャーのような役割として捉え、燃費向上を考えていない、と新車発表時に説明があった。この潔さに魅力を感じ、試乗してみると、2000ccの排気量であるが、一クラス上の車のような運転感覚である。

 

プリウスはどちらかと言えば電気自動車的な未来感覚であったが、スバルXVはターボチャージャー付きの車をさらに改良したようなガソリンエンジン車という感覚のハイブリット車である。アクセルを踏み込めばポルシェと同じ水平対向エンジンの気持ちよい加速感である。WRXのような過激さはないが、アクセルに対する加速感の応答が自然である。加速感としてはホンダのCR-Zも面白いハイブリッド車であったが少し気恥ずかしさがあり購入を見合わせたが、XVは大人のハイブリッド車という印象を受けた。問題は車高の高さである。

 

トヨタの比較広告でハイブリッド車はトヨタというイメージを持っていたが、ホンダやスバルのようにエンジンをモーターでアシストするハイブリッド車という発想も悪くない。ターボチャージャーのような低回転域の非力さが無いので高排気量の車を運転しているような錯覚になる。

 

プリウスでも実燃費はカタログ値の60%から70%である。ハイブリッド車という技術を燃費改良という視点ではなく、ガソリン車の性能向上という発想で活用したスバルXVは、人生最後に選ぶ車の候補に考えても良いのかもしれない。実燃費もプリウスより1-2割悪いだけである。同じ価格で二クラス上の車という印象を与えるXVの商品価値は高い。少し値段は高いがホンダの話題の車アコードにも試乗してみたい。

カテゴリー : 一般 電気/電子材料

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