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2014.09/09 2018年問題

18歳人口が2018年から急激に減少し、国立大学さえも倒産の危機になる、というのが2018年問題だそうだ。2031年の18歳人口は、現在より15万人減少し104万人と予想されている。出生数の予測は、2030年に約75万人だから2018年以降大学受験の対象となる18歳人口は確かに激減する。

 

資料によれば、17万5千人規模の都市であれば、国立大学は生き残れるとある。本当か。学生を確保できれば授業料を確保できたことになるので経営は可能である。しかし、大学の使命を考えたときに、単純に学生数確保が生き残りを保証しない。そもそも学生の授業料だけを当てにしているから2018年問題となるのだ。

 

大学の社会的使命を考えたときに、社会人の再教育という重要な市場が存在する。また、若者が少なくなる代わりに老人は確実に多くなる。老人の中にも勉強をやり直したいという人がいるはずである。社会をリタイアした人に大学の門戸を開くとともに社会人から魅力的に思われる講座を準備したらどうだろう。

 

そもそも大学は人類の幸福を願い研究を行う場である。しかし、各大学のホームページを見ていてもどのような研究を行い、それがどのように人類を幸福にしてくれるのか伝わってこない。昔は象牙の塔という言葉があったが、今は何と表現したら良いのだろう。

 

およそ魅力の無い大学という意味では今も昔も変わらない。年間平均100万円前後の授業料を支払い若い人は大学に通っている。4年間通えば最低でも400万円は大学に支払うことになる。週刊紙情報では4年間にかかる費用は2000万円とも書かれているが、果たしてそれだけの価値あるサービスを現在の大学は提供しているだろうか。

 

人口の減少だけで無く、大学進学率も下がったら2018年どころでなく、来年からでもつぶれる大学が出てくる可能性がある。現役合格指向から単純な大学受験人数だけでなく浪人率は急激に低下した。そのため大手予備校が大半の校舎を閉鎖することになったが、進学率が昔に戻ったならば新聞に書かれている予測よりも早く大学がつぶれ始める。

 

2018年問題は単に人口の面から捉えられているが、進学率低下の可能性も考えなければいけない。その様に問題を捉えたときに、大学がこれまであまり考えてこなかった、授業料に値するサービスという視点が重要になってくる。そしてこの視点で考え出された施策は若者だけでなく、社会人や社会をリタイアした老人にも魅力的なはずで、進学人口の増加という現象を起こせるかもしれない。

 

まだスタートしたばかりで物語の展開が見えにくいかもしれないが、www.miragiken.com で未来技術を考える大学の運営を始めました。リケジョが活躍する大学が舞台の物語で、ご興味のある方は一度ご覧ください。

カテゴリー : 一般

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