活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2015.06/14 SiCウェハー

パワー半導体の市場拡大とともにSiCウェハーの需要が伸びている。パワー半導体にはシリコンウェハーに代わりSiCウェハーが使用される。しかしシリコンウェハーのような大径化が難しく、現在は昇華法で製造されている6インチが最大である。

 

自動車分野では現在はハイブリッド車が主要なお客さんであるが、将来は燃料電池自動車や電気自動車の普及が見込まれ、SiC半導体分野は確実に市場が大きくなると言われている。

 

SiC結晶成長法には、昇華法とガス成長法、溶液法の3種類が存在し、古くから行われている昇華法が現在の主流で、ガス法では、成長速度が3mm/hと高いがなかなか大径化できていない。溶液法では炭素の溶解度をあげたり金属の混入を防いだりと、まだまだ課題が多い。

 

成長速度が遅い昇華法には限界があり、ガス法や溶液法が将来の主流、という見込みが立てられ、現在の開発の中心はガス法や溶液法であり、特許出願の主流である。ガス法はデンソーが、溶液法は新日鉄住金がトップランナーと思われる。

 

不思議なことに昇華法の成長速度を上げようという開発があまり行われていない。昇華法では公開された情報が多くその技術の限界が見えてきたからだが、それは科学的な視点による評価である。技術的視点では、昇華法にまだ可能性が残っている。弊社に問い合わせていただきたい。

 

すべての条件で、結晶成長速度の限界を昇華法では解決できない、という完璧な科学的な証明がされているならば昇華法の技術開発をあきらめても仕方がないかもしれない。しかし、この否定証明は現在のところ困難だろう。ガス法で成長速度の速い現象が見つかっているからだ。

 

 

 

 

カテゴリー : 電気/電子材料

pagetop