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2015.07/02 ハイブリッド車

エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車が大手自動車各社から販売されている。このハイブリッド車の技術は燃費を改善するための機能を実現したものと思っていたが、燃費の改善を最重要視しているタイプと車の運転の楽しさを重視したタイプの2種類があることを最近知った。前者の代表はトヨタで後者はスバルである。

 

おそらく自動車の大半は電気自動車に置き換わるだろうが、そのつなぎとしてハイブリッド車が位置づけられている、と思っていたら、そのトヨタがダウンサイジングターボ車を販売しだした。いろいろ調べてみると、ハイブリッド車が主流なのは日本だけで、欧米ではダウンサイジングターボやグリーンディーゼルと呼ばれる技術を採用した省燃費車が主流らしい。

 

これは化石資源を枯渇させないための技術を目指した過渡期の現象だが、ガソリンの置き換えが電気になるのかそれ以外かはユーザーが選択する時代に入ったようだ。デンソーはバイオディーゼルの開発を行っており、これが成功すればグリーンディーゼルも未来技術の視野に入ってくる。また、脱石油以外に地球温暖化対策として水素社会実現を目指した燃料電池車も未来の自動車として期待されている。

 

車の機能を実現するための動力として、ノーマルエンジン、ダウンサイジングターボ、グリーンディーゼル、ハイブリッド、燃料電池車やノーマル電池車が今市場に出てきており、ユーザーが未来の自動車を選択する、すなわち自動車メーカーと価値を共創する「実験の時代」なのだろう。

 

ノーマルエンジン以外のすべての省燃費車に試乗していないので動力源が車の価値へどのように影響するのか論じれる立場ではないが、一例としてハイブリッド車について市場評価を調べてみると、省燃費性が低いにもかかわらずスバルのハイブリッド車の評判が良い。ハイブリッド車としては出力が低いモーターとエンジンとを組み合わせており、大きなモーターと組み合わせているトヨタの技術の対極にある。

 

ホンダからハイブリッド車が初めて登場したときに用いられていたモーターと同じ出力で、トヨタが自社の車を腕力のある若者二人が自転車に乗っている姿で、ライバルをよぼよぼの老人二人が乗った自転車の姿で例えた比較広告を行っているが、1.5tもある車に用いるには小さな出力のモーターである。

 

しかし、スバルの場合に小さなモーターと組み合わせているのは、トヨタ86のエンジンの流れを組む2000ccの力強いボクサーエンジンである。エンジンの低回転域で不足するトルクを補うようにモーターは機能し、その結果レクサスのような高級感のある乗り心地になるという。すなわち、ハイブリッドの持っている機能を、省燃費ではなく自動車運転時の高級感という機能に転化した技術で、スバリストという独特のファンがいるのもうなづける。

 

カテゴリー : 一般

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