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2015.10/26 正規雇用と非正規雇用

この数年表題の話題が多い。24日土曜日夜には、NHKスペシャルでその討論会が行われていた。小泉政権時代の負の遺産とか言う人もいるが、働き方の多様性を広げるためと、どこまでも高くなる人件費削減のために必要な改革だった。後者に着目すると暗い改革に写るが、前者に着眼すれば夢のある改革となる。NHKスペシャルでは限定正社員なる制度も紹介された。
 
NHKスペシャルの討論会でもそうであったが、労働者の意識が40年以上前と変わっていない点は大きな問題である。すなわち、昇進や出世、あるいは正社員になることにとらわれすぎている。
 
重要なのは知識労働者が貢献するために自分は何をすべきか考え自己実現に努力することである。わかりやすく言えば、自分がどのような知識やスキルで貢献できるかをよく考えることが重要である。
 
かつては会社が研修を通じて社員の能力やスキル向上のサービスをしてくれたが、終身雇用が崩れたので自分の能力は自分で磨かなければいけない時代になった。その磨くべき方向は、競争相手が少ない方向で社会に価値を提供し貢献できる能力(注1)である。
 
誰でも安直に身につけられる資格をとってみても、それがすぐに実を結ばないのは当たり前である。学位はとうの昔に価値が無くなったが、いまや一部の資格を除き、それが雇用を約束するものではなくなった。
 
さらに知識労働者は受け身ではだめで、積極的に自ら職探しを行わなければいけないが、今日本で一番の問題は、その仕事が少なくなったことである。かつての知識労働者の仕事の大半は、バブル崩壊後のホワイトカラーの合理化、すなわちコンピュータに取って代わられたのである。
 
さきの討論会で提案されなかったが、知識労働者に要求される仕事を社会が創出するための努力が必要で、それは各企業の定年を迎えようとしている運よく「出世できたサラリーマン」に課せられた義務ではないかと思っている。
 
定年後再雇用の制度のある会社は多いが、出世したサラリーマン、とりわけ役員までなられた方々は、それだけの能力があるのだから、また退職金も多くもらえるのだから、是非仕事創出のため起業して欲しい。
 
今の日本に一番必要なのは、知識集約型の仕事であり、出世できた有能なサラリーマンが、その能力を発揮し仕事と新たなコミュニティーを創出すれば、表題の問題は解決してゆくと思われる(注2)。既存の企業の努力だけでは、新たな仕事創出に限界がある。
 
(注1)NHKの番組では、レジ担当を非正規雇用から正規雇用へ転換する動きを紹介していた。レジ担当はスーパーマーケットの顔であり、お客とのインターフェースの役割がある。すなわち人と人の高いコミュニケーション能力と好感度の高い印象を与える動作が要求される知識労働の仕事で、これを単純労働としてとらえ、非正規雇用としていてはお客を増やすことはできない、と考える経営者が増えてきたためである。
(注2)問題のとらえ方として、非正規雇用の賃金の低さが指摘されているが、仕事が多くあり労働力不足になれば、賃金は増えるはずである。労働力不足になれば、安定な労働力を確保するために、魅力的なコミュニティーを形成しようとする努力が社会に生まれる。今社会に要求されている価値を生み出す仕事が圧倒的に不足しているのである。

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