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2015.11/01 環境技術が車を変える

金曜日から東京モーターショーが一般公開された。ゴム会社に就職した時に、自動車部品会社だったので、平日に出張扱いで見学することができた。それ以来、二年おきに開催される乗用車のショーを欠かさず見学している。
 
セラミックスフィーバーの時には、各社夢の技術として、セラミックス部品を搭載したエンジンを展示していた。かつてジウジアローデザインの117クーペやピアッツアのような話題となる車を生産していた、いすゞは、東京モーターショーに先立つ半年前に、オールセラミックス断熱エンジンの「セラミックスアスカ」を公道で走らせることに成功し、それを展示していた。
 
また、各種環境規制の法律が整備され、環境技術が未来技術として注目されるようになると、ケナフをはじめとした環境負荷の低い材料技術が東京モーターショーの中心テーマになり、前回から、それらは常識となり、燃料電池やパワートランジスタなど心臓部の革新を中心とした環境対応技術がテーマになった。
 
ご存じのように日本ではハイブリッド車が環境技術の中心だが、欧州ではグリーンディーゼルが環境対応技術である。ところがフォルクスワーゲンの不正問題が今年世界を驚かせた。その影響があったためか、欧州各社はディーゼルエンジン車の展示は控えめで、フォルクスワーゲンはまったく展示していなかった。
 
日本車でも同様で、トヨタは関係会社のブースでディーゼルエンジンの環境対応技術の推移を展示しているにとどめていた。唯一マツダは、スカイアクティブ技術の目玉として1.5lと2.0lの二種類のディーゼルエンジンを展示していた。
 
そのマツダは、現在販売を中止しているロータリーエンジンについて、環境対応のスカイアクティブ技術を応用し復活する、というのがプレス発表の目玉だった。そして、展示舞台の中心に設置されたスポーツカーの新車がお披露目となったが、残念ながらそのパワーソースの展示はなかった。
 
週刊誌情報として、次世代のロータリーエンジンはハイブリッド化される、と言われている。その情報の真贋は不明だが、ロータリーエンジンが採用された初代コスモスポーツ以来、ロータリーエンジンのコンパクトさを活かした小型スポーツカーが定番だったが、RXビジョンとして紹介されたスポーツカーは大型だった。リアのデザインなどから4駆の可能性も伺われ、環境技術が車の設計へ影響しているかのようだった。
 
先にガンダムのようなコンセプトカーのデザインが多かった、とレポートしたが、パワーソースが、水素燃料電池や蓄電池で動くモーターの車にはよく似合う。ガソリンタンクに比較し、水素ガスのタンクや、蓄電池は、現在の技術では、どうしても大きく重くなる。その結果デザインに制約が出てくる。
 
一方電動モーターは、レシプロエンジンに比較し、補器類も含め小型化が可能で設置場所の自由度も上がる。ゆえに駆動輪周りのデザインはその影響を受ける可能性がある。その結果、駆動輪の設計も変わってくるのかもしれない。
 
駆動輪と言えばタイヤだが、そのタイヤについて、ブリヂストンからパンクしないタイヤが公開されていた。それは従来の空気タイヤとは全く異なる、樹脂の弾性を利用したタイヤでリサイクル可能な材料でできているという。

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