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2018.12/14 技術開発経験談(9)

樹脂補強ゴムの開発テーマはたった3ケ月で完了した。指導社員は、当方が初めての部下だったので親身に業務以外についても指導してくださった。

 

部下の立場としてそれを指導されても困るということもあった。しかし、30年以上実務を経験してみると、それらは表現の問題であり社会経験の乏しかった当方には誤解を与える内容であるが組織活動の視点で考えなければいけない問題、と思うようになった。

 

例えば、「アイデアは盗まれるので研究の真の狙いは周囲に言うな」、とか、「成果は他人に簡単に盗られ評価されないことがあるので、仕事をするときには自己実現に励め」という指導である。

 

指導社員は大学院でレオロジーを研究し、ゴム会社に入社後もその専門を活かす仕事を担当していた。しかし、実務を通して大学で学んだダッシュポットとバネのモデルで高分子のレオロジーを研究する間違いに気がついたという。その結果、混練プロセスの研究がライフワークであり、当方にカオス混合を実用化してほしいと言われた。

 

また、会社の中に混練プロセスを研究しているグループがあり、そのメンバーには指導社員のアイデアを話してはいけない、と指導された。そして、研究テーマは樹脂補強ゴムだが、このゴムの開発を通して、プロセスの問題を考えてほしい、混練プロセスが当方の専門家としての目標だとも言われた。

 

樹脂補強ゴムのテーマを防振ゴム開発まで担当することができないので、この仕事で当方が評価されないこと、それゆえに評価ではなく自己のスキルアップに専念して欲しい、と言われ、当方が進んで過重労働を行っても注意されなかった。

 

当方は自己実現目標を早期に混練技術をマスターすることとし、朝の座学は指導社員と懸命に毎日遭遇した現象について議論した。樹脂補強ゴムは、溶融温度の異なる樹脂とゴムとをブレンドしなければならず、それを実現するためには「技」が必要だった。

 

このロール混練における技こそ指導社員が他言してはならぬと言われたことで、カオス混合に通じる技術アイデアである。指導社員は通常の方法ではゴムに分散できない樹脂を分散するための技をKKDで見出していた。ご興味のある方はお問い合わせください。

 

 

 

 

カテゴリー : 一般 高分子

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