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2019.02/13 アジャイル開発

昨日のNHK朝ドラ「まんぷく」では、アジャイル開発を想起させるような場面が登場した。揚げ麺でゴールを実現したかのように見えたその時、「最適な揚げ麺の状態を想定して麺の配合をやり直す」と言い出したマンペイさんにフクちゃんはじめ皆びっくりした。

 

2000年前後からソフトウェアー開発技法として成功したアジャイル開発が注目されている。アジャイル開発は、ある程度形ができたところで市場にそれを投入し、市場の中で製品を完成させる方法である。

 

すなわち従来の様なシーケンシャルで開発を行っていたのでは、市場の変化に開発スピードが追いつかなくなって考え出された方法だ。コンピューターのソフトウェアーの進歩は加速度的で、いちはやくアジャイル開発が考案された。

 

アジャイル開発は材料の様な商品でも可能である。特性の一部が性能未達の新素材について、例えば耐久性はそこそこであるが、それを市場投入し、市場の中で素材の配合を最適化してゆく。

 

現代の技術があれば、材料に限らずなんでもとりあえず機能する部品なり製品を創り出すことは可能である。それを市場に投入し、市場での使われ方を見ながら新製品を作りこんでゆくのである。時にはマンペイさんのように市場において顧客を満足させる観点から再度設計しなおすことも。

 

スバル自動車は、毎年のマイナーチェンジで性能向上が著しいことで有名で、スバル車を購入する場合には、フルモデルチェンジ間際の新車を購入するとよい、とさえ言われている。もしかしたらアジャイル開発を行っているのかもしれない。

 

アジャイル開発の良いところは、開発段階でわからなかった市場情報を活かすことができる点である。マンペイさんは即席ラーメンの開発過程で、当初揚げ麺にすることなど考えていなかった。

 

しかし、最終商品の形態を揚げ麺にすると決まったならば、その揚げ麺で最高の味になる処方を再度作りなおすのは市場で勝ち続ける商品開発手法としてよい方法である。

 

市場投入間際まで商品の最終形態が決まらなかった時に、最終形態が決まったところでスタートから見直しをかけるのもアジャイル開発の一手法である。すなわち、アジャイル開発とはゴールから発想し、ゴールの状態で最適化する開発手法である。

カテゴリー : 一般

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