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2021.08/07 真夏の夜の夢ではない

昨晩男子400mリレーの決勝が行われたが、あっけない幕切れだった。ただし、これは次に夢を持たせてくれる結果でもあった。なぜなら、仮にあそこでバトンミスが無かったとしても、予選のタイムを見れば現在のメンバーの状態でメダルを取れなかったことは明らかだからである(注)。


まず、結論を書くが、今回日本陸上短距離メンバーの調子は全員悪かった。その理由は不明だが、各個人のオリンピックの成績を見ればそれがあきらかである。


桐生選手がだれの責任でもない、と言ったが、全くその通りで、全員何をやっていたんだと言いたくなる状態でオリンピックに臨んでいる。


これは陸上だけではない。水泳も大橋選手の金二つが光っているだけで、他の選手は金メダルが期待されながらも、またとれたかもしれない実力がありながらも、予選落ちとか惨憺たる結果である。


食事準備が原因で起きた暴力事件や不倫、芸能人との恋愛問題などオリンピックに至るまで問題が多かった。今回のオリンピックではメダルラッシュが話題となっているが、その一方で大きな期待外れと、男子競泳陣のような予想された結末に注目したい。


不倫その他が原因で才能が有りながらおそらくだめだろうと当方は予想していた瀬戸大也選手は、決勝4位が最高の成績だった。残念だったのは、この成績に満足した顔が大きなTV画面に映し出されたことだった。おそらく彼はもうこれ以上伸びないと思われる。


人生長く生きてくると、いくつか人生の踏ん張りどころで頑張ることの重要性が分かってくる。当方は踏ん張る必要のないところでも踏ん張ってきたので、人生に少し失敗したところがあった、と後悔しているが、一方でいつでも踏ん張ったおかげで実力以上の力を出せた瞬間を幸せ体験として思い出すことができる。


現在の年齢になっても踏ん張ることが習慣となっているので、時折その疲れがどっと出ることもあり、寿命を心配して反省することが多くなった。


人生だれでも平等に何らかのピークの時期が存在する、と思っている。そのピークの瞬間を自分が栄誉を得たいと思う分野ではどのあたりなのか知る必要がある。ピークを過ぎてからの踏ん張りはしんどいだけである(しんどいが踏ん張る習慣がついていると何とも言えない気持ちが湧いてくる。)。


自分の強みとそのピークの瞬間と、そして栄誉を得たい分野のレベルを十分に意識することができれば、あとは、それらを基に踏ん張りどころを冷静に計算し、踏ん張ると効率が良い。


もしこれができれば、涼しい顔をして「運が良かっただけ」と謙虚に応えることができ、大きな栄誉と人格者となる人生を悠々と歩むことができるのではないかと思う。しかし、それが如何に難しいかは400mリレー男子決勝をみれば明らかである。


ピークの瞬間であるかもしれない時期に色恋におぼれていてはもちろんダメである。若い時はストイックであれ、とは亀井勝一郎の名言である。


(注)予選のタイムは38秒16で決勝進出8チームで最下位。これを彼らはバトンのテクニックで1秒以上縮めようと考えたようだ。ここに彼らの現在の悪い状態が現れている。桐生はじめ各選手の状態についてはスポーツニュースにコメントが書かれている。ここでは過去データとの比較から。リオ五輪(2016年)で日本は37秒60で銀メダル、ドーハ世界選手権(2019年)37秒43で銅メダル、ちなみに今回金メダルのオリンピックレコードは37秒50であり、もしドーハの記録を出せていたら、金メダルを取れていたのだ。ここで金メダルだけが人生ではない、と言ってしまったら訳が分からなくなる。金メダルをとれる才能、強みがあってもそれを取れないのは、ストイックな努力をしていないからだ、という人がいるが、それでも取れないのが金メダルである。今回の陸上の結果は、自分たちのピークをその瞬間に持ってこれなかった悲劇である。これを成功させるためには周囲の助言、コーチングが重要となってくる。自分では気がつかない、あるいは見えないところがあるからだ。実れば実るほど頭を垂れる稲穂かな、人生謙虚であれ、は亡くなった母の言葉であるが、周囲の助言は謙虚でなければ聞くことができない。

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