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2021.08/26 原監督

巨人の監督として長嶋茂雄氏は有名である。川上哲治氏も記憶に残っている巨人の監督だが、原監督も彼らと並ぶ評価を得ているのだろうか。巨人の監督年数が長い。


今回の中田問題について、原監督は今季限りなので中田選手を採る決断ができた、という記事があった。すなわち、セリーグの優勝を目指すためになりふり構わず採った、というのだ。


本当にそうかどうか知らないが、また巨人ファンでもないので巨人の優勝にも興味はない。ただ、中田氏という問題のある選手を更正させようと決断したことだけは評価している。


企業でもそうだが、問題のある優秀な人材を切り捨てることは簡単である。しかしその優秀な人材をうまく使いこなし、更生させて真の優秀な人材として成長させるとなると難しい。


転職した時に高分子基盤技術を研究開発する部署に配属されて研究開発管理部門のリーダーとなった。その翌年の新入社員で優秀な人材がいたが、実業団のスポーツに熱心で仕事は指示待ち族状態だった。


新入社員時代ならばそれでよいが、やはり能力を期待して採用した優秀な人材だったので、実業団の選手としてサラリーマンを終わらせるのはもったいないと思った。


ちょうど社会人ドクターコースが話題になっていた時代なので、そのコースへその人材を放り込んでみた。無事人材として育ち、学位を取得してくれた。その後は説明の必要が無い活躍をしてくれて、日本化学工業協会から賞を頂けた。


中田氏は腰痛問題を抱えているだけでなく、今シーズンは大不振であり、さらにそれが原因で暴力問題を起こしたかもしれない選手である。今シーズンだけを考えて採るには大変リスクがある。


中田氏が巨人移動後、おそらく原監督のネゴだろうと思われるが、長嶋終身名誉監督が中田氏を激励するために現場に現れたらしい。そして打ったホームランである。巨人首脳部が原監督に信頼を置くのも理解できる。


 

(注)中田選手の移籍について批判は多い。暴力事件は、それを起こした当人が悪いのは当たり前である。しかし、当方は栗山監督が原監督に頼み込んだ点を重視している。暴力事件を起こした中田選手が謹慎すべきかどうかは、その背後の事情にもよるだろう。栗山監督を信用すれば、暴力事件には、何か裏がある。30過ぎの大人が原因も無く殴りかかるようなことはしないだろう。FDを壊された体験から申せば、2枚まで会議直前に壊されたことを我慢したが、3回目に犯人しか触れることのできないFDを当方の会議資料の入ったFDにベタコピーされて、翌日の会議資料が作れなくなったとき、仕方がないのですべてを会議の席で事件の顛末を話した。犯人を名指しするようなことなので、このようなことをやりたくは無かった。本来は2枚壊されるまでに相談していた管理職の方が問題解決をしてくださったなら転職するまでには至らなかった。企業内の問題は、問題が発生した時にすぐに問題解決をしておくことが大切である。30年以上前の事件ではあるが、組織内で事件が起きたときの参考にしていただきたい。中田選手の問題も事前に兆候があったはずで、それを栗山監督は把握していた可能性が高い。中田選手は暴力事件を起こしたので悪いが、ステレオタイプ的に処分すべきかどうかは、チーム内の問題である。規則通り運用すべき問題でも、同情すべき余地が大きい場合にどうするのか、難しい問題である。これは中田選手を擁護しているのではなく、問題解決にあたり、誰もが幸福になる解決方法を見つけるのは難しい、そこを話題にしているだけである。新入社員研修における役員の講話で「火中の栗を拾うような人材を求めている」というので、セラミックスフィーバーのさなかゴム会社の研究所で高純度SiC半導体治工具事業を企画し立ち上げた。その後は研究所でひどい目に遭いながら住友金属工業とのJVまで立ち上げたのである(小生退職後、この仕事は一部の電気粘性流体担当者たちが担当している。さらに学会賞等他の賞の推薦文を読んでみても、役員交代後研究所の隠蔽化体質となり、そこに何か裏があったと、疑われても仕方がない。)。耐久性問題について科学的な否定証明を行うなどアカデミアよりもアカデミックに研究が進められていて、事業として立ち上がっていなかった電気粘性流体についても実用的な技術を開発している。組織の中で火中の栗を拾い、大やけどを負っても何もいいことが無かった身から見れば、中田選手はうらやましい限りであるが、栗山監督と原監督の心中を思うと、世間から批判の嵐が起きる様な大変なことをしていることをよく理解できる。中田選手を腐らせて捨てる野球界の損失の方が大きいと判断したのだろう。今の日本はこのように人材を活かしてGDPを上げるように社会が動いてゆかなければいけない時代である。もちろん、ルールは大切である。暴力も反対である。

 

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