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2022.04/07 クリープ破壊

家を新築した時に壁掛け時計を購入した。それには壁掛け用の樹脂製フックがついていた。樹脂製ということで心配したが製品に付属しているならば大丈夫だろうと思って使用したら、18年経ったときに突然その時計が落下した。


幸い家族の誰もケガをしなかったが、時計は壊れ床に傷がついた。壊れた樹脂製フックの破断面を見たところ、内部欠陥を起点にしたクリープ破壊であることを理解できた。


18年間トラブルなしで精度の高い時計で残念だったが、新しい時計を購入した。その時計には金属製のネジ釘がついており、それで時計を固定するように説明がついていた。


さらに他の留め具で固定した場合の問題については品質保証しない旨の説明がついていたので、おそらく壁掛け時計の落下事故というのがそれなりの頻度で起きるものらしいことを理解できた。


さて、その新しい時計だが、1年も経たずからくり部分が壊れた。カタカタ音がするので中をのぞいたところ折れた樹脂製の棒が出てきた。破断面を見たところ、クリープ破壊特有の模様が現れていた。


内部欠陥があった樹脂製フックは、18年の寿命だったが、からくり時計の樹脂部品の寿命は1年持たなかったのだ。とりあえず購入店に壊れた時計を持ってゆき、修理を依頼した。


品質保証期間内だったので無償修理となったのだが、3年後再度同じ樹脂部品が壊れた。保証期間を過ぎていたので有償修理となるが、新しい時計を購入するより安いだろうと思って、問題点を指摘した手紙と前回の修理記録を添えて修理に出した。


修理して戻ってきた時計には、修理記録とともに今回保証期間を過ぎていても無償修理との断り書きが入っていた。その時計は8年経っても新品同様に精度の高い時を楽しいからくり動作とともに順調に稼働している。

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