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2022.05/18 重回帰分析(4)

重回帰分析において説明変数は一次独立であることが求められるので、説明変数間の相関係数を評価しながら重回帰分析を行う手法も存在する。

段階式重回帰分析がそれだが、ユーザーが希望する説明変数がはじかれる場合もある。一方、説明変数間の相関が高くても重回帰分析を行いたい時には、説明変数のマトリックスを主成分分析により一次独立のパラメーターへ変換して行う手法がある。

主成分分析では、データマトリックスを一次独立の主成分因子に転換することが可能なのでこれを用いるとすべての説明変数を取り込んだ重回帰式を組み立てることができる。

ただし、この手法では目的変数を予測する場合に面倒である。説明変数間に技術的な相関関係が知られている場合には、やはり一方の説明変数を取り除いて重回帰分析を行うのが簡単である。

そのほかに目的変数と特定の説明変数の間に数学的な関係がある場合には、説明変数をその数学的な関係式で変換してから重回帰分析を行う工夫も必要な時がある。

重回帰式は多数の説明変数で組み立てられた関数をテイラー展開し、その一次の項だけを採用している。二次以上の項を誤差としているので、目的変数と特定の説明変数との関係について変換した値を用いることは邪道のように見える。

しかし、技術開発で重回帰分析を行うシーンでは目的変数を予測できる数学モデルを期待することが多いので、邪道と思われるこの方法を試してみるとその有効性を理解できる。

カテゴリー : 一般

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