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2022.06/20 受験数学の思い出

受験数学の定番参考書として、数研出版のチャート式が当方の世代のベストセラーだった。表紙が赤系統の赤チャートと緑系統の青チャートがあり、前者は高偏差値を狙う高校生向けという位置づけだった。


この参考書が受験界でベストセラーとなった理由は、問題の解き方を簡単な標語で表現したチャートの評判が高かったからである。


そのチャートの標語に、「結論からお迎え」というのがあった。これは高校生から現在に至るまで、あらゆる問題解決に便利に使っている標語だ。


数学の問題には計算問題もあり、必ずしもこの標語のお世話になるとは限らないが、日常の問題ではこの標語が重宝する。


時々、学生時代の知識は無駄知識、とうそぶいている人がいるが、学生時代の知識があるので現代という時代を生きていけることに気がついていない。学生時代の知識が無ければ、現代の知識社会で生活ができないのだ。


また、人生では様々な問題に遭遇し、それらの問題解決をしながら我々は人生を生きているのである。人生に問題がつきもの、としたときに、チャート式で学んだ「結論からお迎え」は、まことに人生の金言であると思う。


すなわち、問題の定義は「あるべき姿」と「現実」との乖離なので、問題を解くときに「あるべき姿」から問題を考えればよい、と示しているのだ。これは「あるべき姿」を具体化しなければ、問題は難しくなることを意味している。


言い換えれば、問題を易しくするコツは、「あるべき姿」を可能な限り明確に表現することである。これは、また正しい問題を見出す方法である。ドラッカーが正しい問題を見出せば80%問題が解決できている、といったのは至言である。

カテゴリー : 一般

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