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2022.11/16 高純度SiCとデータサイエンス(5)

ラテン方格をあらゆる実験条件の一部実施するためのツールという見方ができると、あらゆる組み合わせを行わなければ予想がつかない現象解析が可能となる。


科学の立場では、仮説を用いて実験を行うことが基本である。ところが、技術の立場では、機能のロバストが安定に動作すればよいので、その条件が仮説により導かれようとも、試行錯誤で導かれようとも、はたまた、エイ、ヤと気合一発で見つかっても「そんなの関係ない」。


STAP細胞のように発見はされたが、ロバストの低い現象では、タグチメソッドを用いてロバストを高めることが求められる。小保方氏が、あるいは理化学研究所がタグチメソッドを導入していたなら、あの日の事件は起きなかった。


仮説に基づく実験で偶然できてそれを喜んでも、そのロバストが低ければ技術として活用できない。技術では科学の研究と異なり機能は当たり前で、そのロバストが保障されなければ実用化が難しいという時代になった。


仮説に基づく実験で偶然「あたり」を引いても科学者は論文を書けるが、「**あります」と叫んでみても、技術としての実用化は難しい。技術者は科学者よりも厳しい現実といつも向き合っている。


技術者は機能のロバストを高めるために、その機能の制御因子について、あらゆる条件の組み合わせの中でロバストの高い条件を見出す必要がある。それゆえ、タグチメソッドではラテン方格を使って実験を行うのである。

カテゴリー : 一般

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