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2024.01/05 データサイエンスのスキル

知識労働者に今や必須の知識となったデータサイエンスは、とりわけ技術者の日々の活動に直接影響する。これは、データサイエンスを50年研究開発してきた経験からの結論である。


データサイエンスのスキルが身についておれば、義務教育から学んできた科学の視点とは異なる視点で現象を眺めることができる。その結果トランスサイエンスの現象に否定証明をするような愚を犯さない。


当方が高純度SiCの半導体治工具事業をゴム会社で立ち上げながらも転職しなければいけなくなったのは、電気粘性流体の耐久性問題に否定証明をしたグループがいたことが原因である。


これについては過去の活動報告に書いているので省略するが、当方はデータサイエンスのスキルにより一晩でこの否定証明をひっくり返している。データサイエンスのスキルはそのくらい強力である、というよりも、現象を異なる視点で見ることがいかに重要であるかを示している。


すなわち、科学の視点で見ると否定証明以外の方法は見えないが、データサイエンスの視点では、まず機能させるための視点を固定する。ゆえに否定証明など出てこないのである。


データサイエンスの視点では、機能のロバストをどのように上げるのか、その次には機能をどのように向上するのか、と考えてゆく。あくまで機能を動作させる視点で現象を眺める。


そのような視点を持つことができるのが、データサイエンスのスキルである。今やデータサイエンスはあらゆる分野の常識となったが、技術者の場合にはこのスキルが無ければ廃業となる時代である。

カテゴリー : 一般

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