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2024.04/04 川勝知事の問題

昨日川勝知事が4月1日におこなった新卒者に対する挨拶について謝罪したが、謝罪発言にも知識に対する誤解があった。この方は、その年齢からドラッカーの著書を読んでいるはずだが。


ドラッカーは産業革命以降資本主義が発展し、知識資本の重要性が増してきた現代について、経営を担う労働者も含め知識労働者の時代と名づけた。


すなわち、第一次産業から第四次産業に従事する労働者はすべて知識労働者であって、その知識の種類が異なるだけと述べている。


おそらく4月1日の時にこのような視点で述べておれば問題とならなかったのに、無知で本音が出たのだろう。知識人の顔をしながら、その頭の中身は明治時代なのかもしれない。


知識には、経験知と形式知、暗黙知があることは紀元前から、すなわち人類が思索を行うようになった時代から知られていた。川勝知事もその程度はご存知のはずだ。


しかし、4月1日の発言は、日本の第一次産業や第二次産業の従事者には知識労働者がいないとしたのである。そして県庁のシンクタンクとしての機能があるから社会が成立している、と発言していた。


言葉の一部を切り取られて誤解を受けた、と述べていたが、全体を要約しても、ドラッカーが指摘した知識労働者の視点を欠いている。


形式知に偏らず経験知と暗黙知を地元の産業から吸収し、シンクタンクに働く知識労働者として活躍してほしい、と述べるのが正しかった。謝罪会見も含め知識労働者に対する理解の視点で0点の発言である。


日本には知識人のような顔をしながら、その知識の薄っぺらなことに気がついていないリーダーが多い。

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