2025.02/13 逆向きの推論(1)
推論には向きがあることを知ったのは、大学受験参考書「チャート式数学」のチャートに「結論からお迎え」というのがあったからである。
数学の文章題は、「AならばBであることを証明せよ」という定型があった。すなわち、義務教育で科学の方法を学ぶのだが、その論理展開の基礎を数学で指導している。
ところが、学校では、前向きの推論展開を指導し、Aがどのようなことを意味しているのか書き出し、そして考えてBであることの証明をどのように論じるのか方針をたてる、といった具合の教え方だ。
科学の方法を教えることが学校教育であり、そのため指導要領にも推論展開の指導については事細かに書いてある。ところが、受験参考書では受験問題をどのように早く解けるようになれるかが勝負である。
そのような方針の参考書はベストセラーになる。例えば「試験に出る英単語」というその名前も受験生の心をくすぐる新書版の本はベストセラーになった。
同じ時期にコンピューター解析による試験に出る順の参考書よりも良く売れた。さて、数学の参考書のベストセラーと言えば数研出版のチャート式で、数学の問題の解き方をチャートとして簡単な標語にまとめていたのが受験生に受けた。
カテゴリー : 一般
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