2014.02/21 パーコレーション転移(12)
帯電防止材料としてイオン導電性材料を用いた場合に表面比抵抗を計測すると、抵抗が安定するまでに時間がかかる場合がある。例えばポリスチレンスルフォン酸を帯電防止材料として使用すると、10の10乗程度の抵抗に安定化するまで2分程度かかる場合も存在する。
ところが30秒以内で安定化することもあるのだ。この両者のサンプルについて100Hzのインピーダンスを計測すると異なる値になる。同一添加量でもこのような現象が生じるので、おそらくイオン導電性材料でもインピーダンスの値でパーコレーション転移のクラスターを検出している、と推定した。
すなわち、100Hz以下のインピーダンスの値を用いると、同一帯電防止材料についてパーコレーション転移で生じるクラスターの大きさを計測できる可能性がある。もちろんこの結果は科学的ではない。なぜなら、昨日までクラスターの大きさとインピーダンスの関係を実験値ではなく推定で述べているだけである。
ただ、技術としてこの推定された事実を用いると、帯電防止層の品質管理を行う事ができる。(続く)
現在パーコレーション転移シミュレーションプログラムを作りながら学ぶPython入門セミナーの受講者を募集中です。
PRセミナーについてはこちら【無料】
本セミナーについてはこちら【有料】
pagetop