昨日音工房Zの視聴会に出席した。Z600-OMMF4という型番のデスクトップスピーカーキットである。スピーカーユニットは、昨年発売された音友ムックの付録マークオーディオOM-MF4を用いている。
すでに、このユニットを1台あたり2個使用したスピーカーの視聴を経験していたのでかなりの期待をして今回の視聴に参加したのだが、音が明瞭に聞こえWEB会議に最適なスピーカー、特に管理職となってノートパソコン付属のスピーカーでは音声が聞き取れにくくなった人に是非使用してほしい、という結論である。
デスクトップスピーカーということで通常のPCからデジタルアンプで増幅しているので、その音質を心配したのだが大変クリアーな音でロンカーターのベースを弾く指の動きが見えるようだった。
ただし指は動いているのだが、ベース音はウッドベースのそれではなく、ギターから発せられたベース音である。期待値が大きかったので、その音にややがっかりしたが、音工房Zはそのあたりを承知されていて、サブウーファーを併用し視聴できるようにセッティングされていた。
サブウーファーのスイッチを入れてボリュームを上げてゆくと、驚いた、高級スピーカーでロンカーターを聴いているかのような音である。今回のデスクトップスピーカーでは低域が不足していたが、低域の減衰量がサブウーファーとのつながりを最良にするような鳴り方である。
それでは、と思い、サブウーファーのスイッチを切ってプレアンプの低域を持ち上げて聞いたところ、低域は聞こえるようになったのだが200Hzあたりも持ち上がり、ややブーミーな鳴り方に変化した。このスピーカーはすなおにサブウーファーとセットで用いるべきスピーカーなのだろう。
音楽を聴くにはサブウーファーが必須となるが、おそらくWEB会議用には市販スピーカーと比較しても1,2位になると思われる聞き取りやすいスピーカーではないかと感じた。歪感はほとんどなく、分解能が高いので、40代から始まる耳の劣化に対応した最適なWEB会議用スピーカーだと感じた。
値段を聞いて驚いた。自分で組み立てる必要があるが、スピーカーユニットと合わせて2万円弱でボーズのデスクトップスピーカーより安い!ボーズのデスクトップスピーカーでも音楽を聴くには不満が残るので、もし、良いデスクトップスピーカを欲しい、と考えられている方は、一度音工房ZのHPを覗いてみてはいかがか。
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ようやく発売日等が決まったようだ。詳細は、リコーのサイトを見ていただきたいが、売れるだろうか、という期待がある。だろうか、と書いて期待というのも奇妙かもしれないが、単なる1ファンであり特別にCM料など頂いているわけではないので、売れてほしいとも書きにくい。
カメラ市場全体が縮小傾向で、さらにミラーレスカメラにトレンドが流れているところへ、あえて昔ながらの一眼レフの投入である。しかもニコンやキャノンのフラッグシップを凌ぐスペックである。値段もAPS-Cで28万円というとんでもない価格である。
この価格ならミラーレスフルサイズ一眼が買える。ニコンZ7の新古品も買えるかもしれない。だから、このカメラを購入する人は、かなりのペンタックスファンと断定できるだろう。
ただし、もしこのカメラが万が一にもヒットしたならば、BtoCビジネスを展開しているメーカーはヒットの原因を解析すべきだと思う。表向きのヒットする要素が不明の商品だからである。
細かいところをリコーのサイトで調べてみると、この商品の凄さとこの商品を作り出した技術者の思いを理解できるのだが、それが購入動機につながるのか当方には分からない。それゆえ、このカメラがヒットした時にヒット原因を丁寧に解析すべきだと書いている。
この商品は高くて、さらに今の一眼カメラの潮流から外れたオーバースペックの商品なので売れなかったなら、その理由は明確である。しかし、この商品がヒットしたなら、もしかしたらカメラ業界にイノベーションが起きるかもしれない、と思わせる凄味がある。
ただし、この凄味は写真マニアしか理解できないだろう。製品開発においてマーケティングが重視される時代に、常識的なマーケティング情報とは異なる面白い商品が発売された。ヒットするのか期待したい。
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1980年代の材料科学のイノベーション、セラミックスフィーバーから40年近く経ちました。今デジタル化と脱炭素社会という二極化で材料分野のイノベーションが求められています。
セラミックスフィーバーでは、セラミックス材料という明確なオブジェクトが存在し、のちにナノテクの潮流を引き起こす超微粒子化とそのプロセシング開発という明確な課題が見えていました。
今回のイノベーションでは、デジタル化と脱炭素化という二大潮流が具体的なゴールを示さないままうねりながら押し寄せており、何もしなければ、誰も見たことのない未来へ流されてしまいます。
すなわち、潮流は明確ですが具体的なオブジェクトや課題が不透明です。すでにガブリエルにより「不確実性の時代のはじまり」とか、ドラッカーの遺作「ネクストソサエティー」には「誰も見たことのない世界が始まる」とか警鐘を聴かされましたが、答えは見えてきませんでした。
弊社では電子出版というサービスで提案を行いましたが大失敗しまして10年が経過しました。改めて事業を定義しなおすとともに新たな事業を計画中です。
現代の潮流の一つに見えない課題をビッグデータを活用して具体化し、そのソリューションを提供するビジネスを生み出す流れがあります。また材料分野に限れば、マテリアルインフォマティクスというデータマイニングが行われています。
まず、この潮流に応えるためにどこでも誰でも使える多変量解析のプログラムを弊社サイトで提供させていただきます。さらに順次このプログラムを活用し、どのように新しい企画やサービスを考えたらよいのか、事例をご紹介してゆきます。ご期待ください。
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ホスファゼンは、化学修飾して反応型難燃剤として利用すると、最も効率よく難燃剤として機能させることができる。しかし、もしホスファゼンを分子レベルで分散することが可能になれば、反応型難燃剤に変性しなくても同様の効果が得られるはずだ。
ホスファゼンの高分子難燃化機構としてオルソリン酸同様の燃焼時における炭化促進触媒としての機能が仮定されている。実際にホスファゼン変性ポリウレタン発泡体の燃焼後のサンプルを分析してもP=Oに基づく赤外吸収のピークを観察することが可能である。
多くのリン酸エステル系難燃剤の場合にはこの吸収が燃焼後のサンプルに観察されないことから、燃焼時にオルソリン酸となって揮発していることが予想された。また、この揮発があるためにホスファゼンで難燃化したポリウレタンよりも煤の発生が若干多くなる。
ホスファゼンではアラパホメーターで皆無との結果が得られているので、煤の発生は燃焼時に揮発するオルソリン酸の影響とも解釈が可能であるが、燃焼時発生するガスのクロマトグラフィーの結果では、オルソリン酸のピークは観察されたが、リン系有機化合物は観察されてなかったので、詳細は不明である。
科学的ではなくあくまで経験的な結論となるが、ホスファゼンの高分子難燃化機構として、燃焼時の熱で酸化を受けて生成したP=O単位がオルソリン酸同様の炭化促進触媒として働いていると考えている。
このような難燃化機構を仮定した時に、他のリン酸エステル系難燃剤とホスファゼンの併用系は、オルソリン酸の揮発を防ぐ効果が発揮される可能性がある。実際にホスファゼンと一部のリン酸エステル系難燃剤とを混合後、熱分析を行うと、ホスファゼン単独で測定された値よりも多い残渣が熱分析のセルに残る。
以上は40年以上前の当方が新入社員時代の研究成果だが、環境問題が深刻になってくると、臭素系難燃剤の使用は難しくなる。その時経済的な難燃化システムは、という問いに対する回答の一つに、安いリン酸エステル系難燃剤とホスファゼンとの組み合わせ難燃剤がある。
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30年以上前にギブソンやマーチンと言えばギターのトップブランドで、アコースティックギターに限定すると、これ以外にギルドとかギャラガーなどアメリカブランドに続き、ヤマハ、SあるいはK-ヤイリ、モーリス、キャッツアイ、タカミネ、アリアなど日本メーカーがそれなりのブランドとして知られていた。
ところが最近のアコースティックギター市場では、テイラーがトップシェアを占めているという。このテイラーと言うギターブランドは1970年代に登場したアメリカメーカーのブランドで、ギターを可能な限り機械生産することで楽器として高い精度の製品を市場に供給してきた。
すなわち、ギターは材木を扱うのでどうしても人間の手で生産をしたほうがプロセスが簡単になる。それをテイラーはネックと胴のジョイント方法はじめ材木の裁断などギター生産プロセスを機械化しやすいようにその構造を設計しなおし、手工部分を極力削減して機械化を進めた。
店頭に並んでいるテイラー製のギターは安価な製品から高級品までどれも弾きやすく高品質である。使用している材木や装飾の違いで価格が変わるが、みかけのカタログ品質で価格を比較すると、マーチンギターよりも高く感じる。もちろん日本製ブランドの製品よりも高い。
30年以上前、ギターの構造からテイラーを二級品と評価していた記事(昔テイラーギターはモーリスより安かった)を読んだことがあるが、店頭で製品を見たときにその弾きやすさにびっくりした。必ずしもプロの評価が正しいとは限らない例だろう。
この30年間のテイラーの躍進で学ぶのは、過去の名声で築かれたブランドでも品質が悪ければ後進の高品質ブランドに負ける、ということだ。
1980年代に日本製アコースティックギターは高品質で低価格という武器で躍進したが、工芸品に近い製品を工業製品の発想で品質管理したテイラーには勝てなかった。
QCは日本のお家芸と言われた時代がある。しかし、くい打ち不正事件やそのメーカーで建てられた3階建ての品質管理のいい加減さに驚いた経験から、そろそろ日本のQCの問題を真剣に考えなければいけない、と思うようになった。
確かに昔の日本の現場はQCサークルで活性化され高品質の製品を生み出したかもしれないが、故田口先生がタグチメソッドの普及に渡米しなければいけなかった現実、そして設計段階から品質を優先したテイラーのような企業の躍進から、再度日本のQCについて考え直す時ではなないか。
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ニコンがカメラ本体の生産拠点をタイへ集約するという。すなわちもう日本製のニコンカメラは無くなるのだ。かつて、秋葉原を訪れる外国人がmade in JAPANのカメラを探している話題がニュースで報じられた。
すでに高価なカメラ以外は海外生産に移っており、一眼レフでもタイやベトナム製が大半を占めるようになってきたころである。ペンタックスはデジタルカメラになってすべてベトナム生産となっている。
レンズだけが一部日本製だったが、最近は海外生産に移行しただけでなく、他社のOEMでレンズ開発をペンタックスは行うようになった。カメラ市場がシュリンクしているので仕方が無いが、昔のようにじっと眺めていたくなるようなカメラが無くなったことも市場縮小に影響していると思う。
自動車も含めて魅力的な工業製品が無くなったからかもしれないが、いまやmade in JAPANがそれほど重要なロゴではなくなった。
ところでアイバニーズというブランドのギターは、20万円前後まで海外製だが、星野楽器という名古屋に本社があるドラムセットとギターのメーカーだ。楽器メーカーとしては珍しく、最初から自社に工場を持たないファブレス企業である。そのためブランドを大切にしてきた。
ちなみにアイバニーズとは昔スペインに存在したギター工房の名前である。エレキギターの世界では、ギブソンがトップブランドとして君臨してきたが、倒産しかかったりしてブランドイメージが低下してきた。
また、30万円前後のES335がアイバニーズの7万円前後のギターの品質よりも劣っていたことにびっくりしたが、これは日本メーカーが品質管理技術が優れていることを示す典型的な例だろう。
ギブソンは20年ほど前、ギターについて一山いくら的売り方をしていた。すなわち、代理店(当時の日本の代理店は山野楽器)からの注文に応じて注文数をすべて出荷する、というやり方だ。当方が購入したのは、新品訳ありES335をバーゲン価格で購入している。ただしこの新品訳ありでも16万円で下取りされた話を以前紹介している。
これに対して、アイバニーズでは海外生産品でも品質管理を日本人が行っているそうで、その結果今ではギブソンと肩を並べるまでのブランドに育ち、高価格帯のギターの値段は1.5倍になっている。当方の5年前の在庫品としてネゴの末購入したES335同等品の新品ギター(7万円!)は、今では15万円以上の定価がついている。
ニコンもおそらくmade in JAPANの価値よりもニコンブランドの価値が高いと判断した結果かもしれないが、防湿庫に保管していたフィルムカメラのクリップ部分がクリープ破壊していたり、新製品で購入したZ6のストロボシューを購入してすぐに修理に出さなければいけない経験をした当方には、今回の決断を心配に思えてくる。
もし信頼性工学について不安があるなら当方に相談していただきたい。ニコン製カメラの信頼性が上がるならば、喜んでお手伝いしたい。
(注)ギターの価格は、ブランド力で様々である。アコースティックギターでその相場を例示すると、日本製は20万円前後である。すなわち20万円未満の日本ブランドは韓国、中国、インドネシアなどで生産されている。アメリカブランドの場合に、安価なギターはメキシコ製である。ギブソンの場合にはアメリカ製でもメンフィスとナッシュビルで品質が異なると言われている。日本製でもK/ヤイリやタカミネは、25万円以上の価格をつけている。面白いのはアイバニーズの20万円ほどの定価のインドネシア製ギター。最高品質の木材で製造されて、実売14万円である。木材の品質はトップ板に使用されるスプルースの場合に、木目がそろってまっすぐな材料は最高品質と言われている。また、10万円以上の製品は、テイラーを除き、トップ板スプルースは単板となる。テイラーの場合にトップ板が単板になるのは20万円前後で、20万円以下で表板が単板製のギターではスプルース以外が使用される。最近エレアコが人気だが、ピックアップとアンプ代が2万円ほど価格を押し上げている。こうした情報を基に、ギターを眺めると、コスパが悪いのは、テイラーの高級品、マーチン、ギブソン、タカミネ、Kヤイリ、ヤマハLシリーズ、逆にコスパが良いのはアイバニーズ、アリア、ヤマハのAシリーズである。モーリスは大半がオープン価格となっており、入手先により低価格品では2万円前後、20万円前後の単板ギターでは5万円前後の価格の開きがある。OEM生産が主体のフジゲンは、そもそも見かけることが少なく、よくわからない。テイラー、マーチン、ギブソンは、アコースティックギターのトップブランドと言われているが、その次にヤマハ、タカミネなどが並ぶと言われている。一部ではアイバニーズやKヤイリもトップブランドという解説がある。モーリスやフジゲン、ヘッドウェイの日本製は、海外でも評判が良い、と書かれていたりするが、テイラーやマーチンに次ぐブランドであることは確かだろう。40年前にマーチンギターのOEM生産を行っていた東海楽器は、キャッツアイブランドでもギターを発売しているが、全製品中国製である。昔のキャッツアイはマーチン同等品質として人気を集めたが、最近はあまりその評判を聞かない。いろいろ調査をしてきて思うのは、ギターと言う楽器の面白さである。未だに様々な製品が発売されており、バイオリンなどの形の定まった弦楽器とは異質である。40年以上前の製品がビンテージ品として100万円以上の価格で販売されたりしているが、塗装や接着技術も含めてこの20年間に製造された製品の方が良かったりする。バイオリンではストラティバリウスがとんでもない値段で販売されていたりするが、ギターはそこまでの価格がついていない。とんでもない価格はついていないが、購入するときにどのギターを購入すればよいのか迷う人には、10万円以下で品質が安定している製品を選ぶならば、ヤマハかアイバニーズとなる。目利きがいるならば、キャッツアイやアリアでは、価格以上の製品に出会うことがある。同じ価格帯で迷ったならアリアである。一定のブランド力のあるモーリスやタカミネ、Kヤイリを購入する場合には、20万円以上の製品を購入したい。ブランドにふさわしいギターを入手できる。テイラーやマーチンも同様である。ギブソンは高価格帯でも注意をしないと品質の悪い製品がある。しかし、品質が悪くても下取りでは、高く引き取ってもらえるので安心だが。
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ホスファゼンは量産使用であれば2000円/kg前後である。中国で樹脂生産を行うならば、それ以下で入手可能だ。
しかし、中国でBDP類似難燃剤が400円/kgで入手できることを考慮するとリン単価として捉えたときに高価な難燃剤となる。
しかし、リン系難燃剤とホスファゼンを組み合わせて使用すれば、安価なリン系難燃剤だけで材料設計するよりも品質が高く経済的な難燃性樹脂を開発できる。
これも当方のセミナーでデータを公開しているが、タグチメソッドのSN比でホスファゼン併用系は、リン酸エステル系難燃剤単独使用よりも3dBの改善効果がある。
3dBとは1000倍である。タグチメソッドによらなくてもこの結果を確認することができ、組み合わせることにより使用量を減らすことが可能となるので、樹脂の力学物性にも好ましい効果を期待できる。
ただし、これを実際に実現しようとすると幾つか細かいノウハウを獲得する必要がある。これも当方のセミナーで公開しているが、関心のあるかたは問い合わせていただきたい。弊社からホスファゼンをご購入の方にはそのノウハウも伝授いたします。
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高分子材料を難燃化するときにホスファゼンを用いる方法として、添加型と反応型の2種類の方法がある。前者はただホスファゼンを高分子マトリックスに分散する方法である。後者はホスファゼンを官能基で修飾し、高分子マトリックスに反応させて組み込む方法である。
反応率が100%を前提にすると後者では、分子レベルで分散していることが保証される、という理由で最も分散状態が良い方法となる。
ポリウレタンの難燃化でこの仮説を確認し、その成果は欧米の学会誌に掲載されている。すなわち、ホスファゼンを反応型で用いてポリウレタンを難燃化した時に、ホスファゼンの分散状態を分子レベルで実現した難燃化効果が得られ、それは添加型でポリウレタンを難燃化するよりも少ない添加量でポリウレタンを難燃化できる、というのは形式知である。
この形式知から、ポリウレタンを難燃化するとき(例えばLOIが21以上という条件)に必要なリン原子の最低量を求めることができる。この値は、他の樹脂をリン系難燃剤で難燃化した時に、一つの基準となる。
すなわち、分子レベルで分散されたホスファゼンの難燃化効果は、ポリウレタンを難燃化するのに(例えばLOIを21以上にするために)最低限必要なリン原子濃度(A%)という見方ができる。
例えば他の樹脂にリン系化合物を添加してLOI>21を実現したいときに必要なリン系化合物の量は、A%を基準に考える事ができる。二軸混練機で分散する場合には、L/Dが小さい場合に反応型で100%の反応率を得ることが難しい。
ゆえに、大抵はAから予想される添加量よりも多く必要になる。これ以上の議論は相談していただきたいが、高分子の難燃化技術では、難燃剤の添加量をどこまで減らすことができるのかどうかは、コストと物性の観点で重要な問題となる。
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非常事態宣言が解除されて、厚労省幹部の送別会が深夜まで行われたという。そして課長が更迭された。状況を考えれば、ニュースの扱いやその後の処分は当然の結果と思われたが、ネット上には賛否両論出ている。
おそらくこれが、「現代日本」の特徴なのだろう。厚労省職員23人の深夜までの会食を擁護する意見として、誰にも迷惑をかけていない的視点がある。すなわち、23人が会食して全員がクラスターを形成した事実など無いので問題なし、とする見解である。
このような見解について論じるときに、かつて教師は聖職かどうか議論された時代を思い出す。結局今の時代は、教師も単なる労働者という社会的価値観に至り、現代の教育界の状況がある。
細かい議論はさておき、「働く」意味についてドラッカーは、「貢献」と「自己実現」にあるとした。これを認めたときに、あるいはこの視点に立ったときに、どのような職業でも一律労働者と捉えて画一的行動規範を当てはめることは難しくなる。
すなわち、職業あるいは職種により社会が求める貢献の中身及びその方向が異なるからである。そのために職業選択の自由が存在する。ある職業を選んだときに、貢献と自己実現、特に貢献の意味において、職業や職種に応じて「社会」に対して責任が生じるのである。
「働く」という意味についても多様だから、そのような責任など関係ない、という視点も出てきそうな時代であるが、もしドラッカーが定義づけた概念を否定したならば、どのような社会を人は目指せばよいのであろうか。それさえも個人の自由だ、と言い出したなら、社会という概念そのものも崩壊してゆく。
多様な価値観を認めることと社会活動にルールを決めることの両立は難しい。しかし、ルールなり社会共通の考え方を何も認めない社会では、個人の基本的人権が侵される事態が生まれても放置されることになる。
厚労省は感染拡大を防止しようとリーダーシップを発揮すべき組織であり、そのメンバーはその自覚を持つべきではないか。また、今の社会はそれを期待し早くコロナ禍を終わらせたいと願っているのである。
厚労省の職員が自覚を持ったとしてもこのコロナ禍を終わらせることはできない、という人もいるかもしれないが、何も信じることができなくなったとき、希望は消え恐怖は最大になる。なまじ知識を獲得したために人間は弱い動物となった。
だからお互いを支えあう社会を多くの人が望むのである。そのために組織が社会に作られるのだ。社会に対して責任を負う組織の存在を認めたときに、今回のニュースに否定的な見解を述べる人の考え方を理解できないのは頭が老化してきてきたためか?
ドラッカーは、異なる見解に耳を傾けよと指摘している。今回の異なる見解に耳を傾けると頭まで傾いてそのままになるのは、首の運動不足かもしれない。
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ホスファゼンは、リン系難燃剤の中で比較すると添加重量当たりで高い難燃効果を示す。当方の経験知では、赤燐よりも添加効果は高くトップに位置づけられると思っている。
ホスファゼンの高い難燃効果は、他のリン系化合物よりもリンの含有率が高いこととその分子構造にある、と推測している。間接的にそれを証明するデータを当方のセミナーでは開示し説明している。
リンの難燃化作用機構についてはその炭化促進触媒効果が有名であるが、ホスファゼンには、その作用機構だけでは説明できない効果も存在する。
燃焼時の現象を見てもそれが顕著に現れる。40年以上前に硬質ポリウレタン発泡体で実験を行っているが、燃焼時の発煙が極めて少ないのだ。
これは、赤燐も含めリン系難燃剤は、燃焼時にオルソリン酸を発生する。オルソリン酸は240-250℃に沸点が存在するので、高分子材料の燃焼後の灰を分析してもほとんどリンは検出されない。
ところが、ホスファゼンで難燃化した高分子材料では、燃焼後の灰の中に添加したホスファゼンの90%以上に相当するリン原子が残っている。
これは熱重量分析を空気中と窒素中で行って観察しても確認することができる。600℃前後の重量残存率が、ホスファゼン添加系ではホスファゼンの添加量と相関するのだ。
すなわち、ホスファゼンを難燃剤として用いたときに他のリン系難燃剤と大きく異なるのは、燃焼時に揮発することなく燃焼しているその場にとどまり炭化促進触媒として機能していることだ。
ただし、これは科学的に完璧に証明されたことではないが、当方は燃焼時のガス分析や燃焼後の残渣分析などを行い、経験知として結論を出している。
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