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2019.09/19 帯電防止技術

簡単な帯電防止問題ならば、表面比抵抗の値をそれなりに下げてやれば解決できる。10乗のオーダーあればこの手の問題はそれほどの難問にならない。

 

ところが、表面比抵抗を十分に下げたのに、静電気の問題が起きると、途端に問題の解決が難しくなる。

 

有名な話がアメリカで40年ほど前に起きたという手術中の出来事である。帯電防止のために床はステンレス製だった。

 

金属性の床なので導電性があり、履物にもカーボンが用いられて導電性を良好にして静電気対策として完璧と思われた。

 

しかし、手術中に患者とメスの間で放電が起き、患者はショック死したという。この話は、静電気を御存じの方ならば伝説として聞かれていると思う。

 

すなわち、患者は誘電体でありベッドの上に孤立した状態だった。患者とベッドそして床への接続が不十分だったためである。

 

事故が起きてから、あるいは故障が起きてからその難しさを理解できるのが帯電防止技術である。あまりにも複雑な場合もあるので「帯電防止科学」ではないのだ。

 

ただし、幾つか鉄則がある。すなわちノウハウというもので、それをどのように伝えてゆくのか、日々苦労して考えている。悩んでいる人にはご相談に乗ります。

 

 

 

カテゴリー : 一般 電気/電子材料 高分子

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2019.09/18 福島汚染水の処理方法

どんどんたまってゆく福島原発汚染水の処理方法を巡って、大阪市が手を挙げた。大阪湾で放水する案である。

 

自治体の首長がたまりかねて提案したアイデアだが、果たして実現するかどうかである。

 

そもそも現在は放水しても問題のない水を貯蔵しているような状態と、なぜ皆言わないのか。

 

前環境大臣はコストを考えて福島で放水すると発言し、炎上した。大阪で放水するにしても他の自治体から賛同が得られない場合にどうするのか?

 

環境問題の難しさは、100%安全と科学的に証明することができないケースが多い点である。問題解決に「合意形成という非科学的方法」に頼らざるを得ない。

 

もし大阪で放水することになってもコストの問題が出てくる。安いタンカーで運搬するにしても片道分の運送費ではなく往復かかり、陸路と比較し経済的かどうか。

 

学会では電気分解のアイデアが出されている。電気分解では、汚染物質は放出されないという。問題は電気代だ。電気分解に必要な電気代が、大阪までの運送費と比較して安ければこの方法が良い。

 

仮に運送費よりも高かったとしても電気分解処理を行う意義がある。燃料となる水素を取り出すことが可能だ。未来の水素社会を睨んで新しい産業のインキュベートする機会として汚染水処理を活用してはどうか?

 

せっかく松井さんが良いアイデアを出してくれたのだ。これをたたき台として、福島汚染水処理コンペを行ってみたら面白いのではないか?

 

汚染水が意外にも宝だった、と言うことになったら、というよりもそのような視点を持つ必要がある。実は環境問題の良い解決法というのは、ゴミを宝に変える技術開発だ。

 

当方は廃PETボトルにフェノール樹脂基盤など5種類のゴミを混ぜて、射出成形可能な難燃剤を使用しない難燃性環境対応樹脂を開発した実績を持っている。

 

工場から出るごみを有価物に変えてゼロエミッションを目標にしたのだ。環境問題の良い解決法は、問題として捉えるのではなくチャンスととらえることが重要だ。

 

蛇足だが、廃PETボトルで複写機用環境対応樹脂を開発するために、2010年に早期退職する予定を2011年3月11日に退職日を設定し、睡眠時間を削りながら老体に鞭うち必死の努力をした。開発に成功し、2011年3月11日午後3時から開かれる当方の最終講演の準備をしていたら、ぐらッときて退職記念パーティーも無くなり、会社に泊まることになった。最終講演では廃ペットボトルで開発された環境対応樹脂の自慢話もする予定だったが、自慢話さえもできなかった。もちろんこの開発成果の報酬を写真会社からももらっていない報われない仕事となった。会社に貢献しても報われない状態、と嘆いていたら元部下が皆に配られた社長賞の記念品を送ってきた。これには感動した。

 

カテゴリー : 一般

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2019.09/17 出前セミナー

先日安価なセミナーについてご紹介したが、本日は企業に出向く出前セミナーについて紹介させていただきます。

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起業してから、海外も含め高分子技術から問題解決法まで、各種のセミナー講師を経験した。

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そのパワーポイントもデータベースとしてかなりの量になった。特に高分子材料については、一般の教科書に書かれた内容をすべて含んだ技術の集大成になっている。

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下記に一例を紹介するが、ご希望の技術について出前セミナーを行いますので弊社へお問い合わせください。

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1.パーコレーション転移の制御について

帯電防止薄膜と中間転写ベルトの開発経験から、技術説明をいたします。セ
ミナーでは、当方のシミュレーション結果が好評です。Wパーコレーション
技術についても紹介します。

2.高分子材料の難燃化技術
ポリウレタン発泡体や複写機外装材の開発経験から、炭化促進型難燃化技法
と溶融型難燃化技法について開発技術を講演します。

3.高分子の劣化・破壊・寿命予測

ワイブル統計を中心に、アーレニウスプロットや時間温度換算則による予測
法など紹介します。

4.高分子誘電体設計

情報通信で5Gが注目され、高分子材料の誘電率制御が話題になっていま
す。電気粘性流体を完成させた傾斜粉体の開発経験を基に、誘電体論の基礎
から講演します。

5.その他

高分子材料のタグチメソッドや、熱伝導性高分子開発、防振ゴム材料の開発
有機無機ハイブリッドの開発、ラテックス技術の開発などこれまでに当方が
セラミックスから高分子まで材料開発した経験を公開します。

カテゴリー : 一般 学会講習会情報 宣伝

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2019.09/16 名古屋スガキヤ

寿がきやが、20%の店舗の閉鎖を進めているという。寿がきやスーちゃんラーメンは名古屋のソウルフードだ。

 

 

ラーメンブームの時代になぜ、という疑問が出てくるが、320円という価格に原因がありそうだ。

 

 

昨今の人手不足で人件費が高騰し、採算が悪くなったようだ。昔からアンパン2-3個分の価格で頑張ってきた。

 

 

魚介と豚骨の今では取り柄が無いようなスープだが旨い。子供の頃はごちそうだった。寿がきやはラーメンと甘味処を構えていて、OLのファンが多かった。

 

 

子供の頃、休日に10歳上の姉がよく連れて行ってくれたのだが、あんみつとラーメンと言う組み合わせは、今もあるのか?

カテゴリー : 一般

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2019.09/15 高分子のプロセシング(44)

すでに説明したように、多成分の高分子のブレンドでは、ただ混ぜただけでは、それがたとえ水に分散したラテックス(粒径50nm前後のサイズ)でも短時間で相溶しない。

ラテックスの薄膜ならば、その粒子形状が観察される。高分子のブレンドでは混練機の設計と同様に配合設計が重要になってくる理由である。

ラテックス薄膜の製造プロセスにおいて、短時間の熱処理により高分子が拡散して均一に混ざり合うという現象を期待できないが、混練では高分子の融体を混合するので、配合設計を工夫すれば分散粒子径を小さくすることができる。

また、χ=0あるいはχ<0ならば相溶し、単相の高次構造になることも期待できるが、相溶する高分子の組み合わせは限られる。

ただし、相容化剤を用いることで2種類の高分子の分散粒子径を小さくでき、仮に二相の高次構造となっても単相の高次構造に近い物性となる場合がある。

例えばA,B二成分の高分子に対してAとBのコポリマーは相容化剤として用いることができる。AあるいはBとのSP値の近い成分のコポリマーも相容化剤となりうる可能性がある。

その他、組み合わせる高分子の粘度比を設計してやることで分散相のサイズを制御できる。粘度比が1すなわち組み合わせる高分子の粘度が等しいときに最も分散相の粒径は小さくなる。

カテゴリー : 連載 高分子

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2019.09/14 高分子のプロセシング(43)

相溶(miscibility)とは、分子レベルの混ざりやすさを意味するときに用いる。

 

 

一方、サンズイ偏が無い相容(compatibility)とは、種類の異なる物質がうまく調和し、機能を発揮している時に用いる言葉である。

 

 

また、二成分のポリマーアロイを製造するときに相容化剤(compatibilizerまたはcompatibility accelerator)が用いられるが、なぜか相溶化剤という表記を時折見かける。

 

 

混和剤のほうが日本語として適しているとの指摘もあるが、あまり用いられていない。

 

 

Flory-Huggins理論で説明したが、二成分の異なる高分子をブレンドした時に相溶する条件は、χ=0またはχ<0となる、非常に特殊な組み合わせの時だけである。

 

 

一般的なχ>0の組み合わせでは、海島構造の相分離となる。

 

 

今、高分子Aと高分子Bとを重量比1:1でブレンドしたコンパウンドの断面写真があったとする。

 

 

この時、高分子Aを海として(マトリックス)高分子Bが島となった大きなドメインが観察されるはずだ。

 

 

この時、高分子Bの添加量を減らしてゆくとこのドメインサイズは小さくなってゆく。

 

 

非相溶系ポリマーブレンドでは、このように相分離してできる構造が大きくなるため、力学的物性が低下した事例が多い。

 

 

ここで、SP値を揃えて合成された2種類のアクリル系ラテックスをブレンドしてからPETフィルムに塗布し、その後熱処理した薄膜について、その断面写真を想像してほしい。

 

 

ラテックスの成膜では、熱処理を行っているにも関わらず、ラテックス粒子の形状と混合状態がそのまま観察される。

カテゴリー : 連載 高分子

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2019.09/13 安価なセミナー

弊社の事務所において土曜日の午後、安価なセミナーを企画したいと考えている。時間は、3時間程度で6人程度の少人数で質疑応答にも配慮したセミナーである。

 

開催日を土曜日に設定したのは、個人による参加を重視しているからで、平日行われるセミナー会社への配慮である。また料金も個人で支払うことが可能な上限程度に設定したいと考えている。

 

セミナーの内容は、高分子材料の基礎事項から応用編などを考えているが、当面は勉強のしなおしを考えている中堅以上を対象に、高分子の基礎事項をテーマにする。

 

ただ、PRにお金をかけたくないので、この欄の読者をとりあえず対象にして参加者についてどれだけ期待できるのか市場調査をしたい。

 

もし読者の中でこのようなセミナーに参加してみたい方は、弊社までメールをお願いしたい。

 

なおその時に、1.セミナー参加費用の希望額(無料は受け付けません)、2.セミナー内容の希望を書いていただきたい。

 

ちなみに、コストの問題から講師は小生一人なので、セミナー内容は材料関係とマネジメント、ドラッカー論、科学と技術論、問題解決法等とさせていただきます。

カテゴリー : 一般

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2019.09/12 幸福学

当方が社会人になった時の研修では、マズローの5段階欲求について人事部研修担当課長から説明された。

 

高校時代からドラッカーを読んできて、貢献と自己実現を働く意味として信じてきたので、物心ついてからマズローの一番てっぺんに自分がいたことにびっくりした。

 

愛の欲求や承認欲求をすっとばしていたことに気がついたわけだが、最近はこの5段階ではなく幸福学が流行しているそうだ。

 

要するに幸福になるには、「やってみよう」「感謝しよう」「何とかなる」「ありのまま」の4つの因子が重要という流行りものだ。

 

この4つの因子なら、流行する前からというよりも小さい時から母親に言われて実践してきた。それでも長い人生において不幸は訪れるのである。もっとも一時的に不幸になったとしても、楽観主義の当方は、すぐに幸福に戻る。

 

だから、独身でいても幸せだった。ただ、いつも遊んでいた仲間が次から次に結婚して、仲間を遊びに誘いにくくなったので慌てて30過ぎに結婚したのだが、確かに結婚生活は独身時代よりも幸福である。

 

最近は独身者が増えてきて、そのため少子化が加速している。夫婦でいることが最も幸せという価値観の社会に戻らない限り、少子化を止めることができない。

 

子供が減り続ける社会は、それだけでも不幸なのではないか。この点を昨今の流行の幸福学はどう説明しているのだろう。

 

このまま減り続けたら、日本民族が絶滅危惧種となる時代が来るかもしれない。現代の幸福学は、個人の幸福に主眼が置かれているが、社会全体の動向も加味したものでなければならないはずだ。

 

実は、そのタイトルこそつけていないが、ドラッカーは知識労働者の時代の幸福について著書の中でいろいろと指摘している。

カテゴリー : 一般

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2019.09/11 スピーカー

昨年雑誌の付録についていたマークオーディオ製スピーカーユニットを音工房Zから購入したボックスキットに組みいれて1年間使用してきた。

 

低域がやや不満だが、中高域のすばらしさで満足している。2セット組み立てたのでそれを直列接続でつなぎ、音出しをしてびっくりした。8cmスピーカーの低域に思えない量感になった。

 

インピーダンス4Ωのスピーカーなので直列つなぎでは、さらにボリュームを上げることもできたが、いつものボリュームのポジションで音出ししたところ、低域が増強されて聞こえるようになった。

 

2台動作させているのだが、音は二倍にならず、低域だけが持ち上がったような聞こえかたをしている。だからあたかも20-25cm程度の口径のスピーカーで聞いているような錯覚になる。

 

世の中デジタル化が進展している時代にスピーカーだけは、未だにアナログである。さらに必ずしも高価なスピーカーの音が、忠実な原音再生をしているとは限らない。

 

老化で当方の耳も劣化してきているので高級スピーカーなど不要と思うが、それでもこの安価なスピーカーは良い音である。

 

良い音を鑑賞しながら、ふと疑問がわいた。なぜ低域の量感が増えたのだろう、とか、二台駆動しているのに音量は二倍になっていない、とかである。

 

現象から推定されることは、二つのスピーカーを直列接続すると中高域の音量が下がる可能性である。これは、かつてオーディオブームの時にうわさされていた現象である。

 

このような噂ならネットに出ているかもしれないと思って調べてみたが、期待通りの情報を得ることができなかった。

 

情報の時代と言われているが、すでに価値のなくなったくず情報でも出ていない現実を知った。

 

実は最近の情報過多の時代に、転がっていそうな情報でも入手できないような情報が存在することに気がついた。

 

ブリードアウトについても意外にもネットに情報が無かったので未来技術研究所に説明を書いておいたが、この説明をもとに問い合わせてくださる方もいる。

 

もし、社会的ニーズがあるならば、土曜日にでも材料技術に関する3時間程度のミニセミナーを事務所で開催してみようと思っている。

 

手始めに、高分子の基礎を学びなおしたい人を対象にしたセミナーの希望者がいたら、土曜の希望日と参加費を弊社に連絡していただきたい。

 

当方の空いている時間に行うセミナーなので、安価に行いたいが、無料では知識に価値が無いと思われてしまうので参加費を聴講者に尋ねている。

 

土曜日限定なので会社の出張にできないとか、いう悩みに関しては、それなりの手続きができる書類を発行させていただきます。社会貢献を目標の試みである。

 

カテゴリー : 未分類

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2019.09/10 ゾルをミセルに用いたラテックス合成技術

シリカゾルをミセルとして用いるアイデアを実用化したのは1993年である。また、金属酸化物ゾルをミセルとして用いる科学論文が初めて発表されたのは2002年である。

 

科学よりも技術が先を行っていたのだが、この技術コンセプトは、ドラッカーの問題解決法の成果ともいえる。

 

1991年に写真会社へ転職した。この時コアシェルラテックスが学会でも話題になっていた。ライバル会社の優れた技術であり、転職した写真会社でもこの技術について特許抜け技術がテーマに設定されていた。

 

このコアシェルラテックスは、ゼラチンの高靭性化技術の決定版として捉えられていた。

 

すなわち、ゼラチンを改質するときに、シリカゾルとラテックスを用いるのだが、シリカゾルとラテックスを混合した時に、どうしてもシリカゾルの凝集がわずかに生じる。

 

ゆえに、コアシェルラテックスにしてしまえば、ラテックスとシリカゾルを混合するプロセスや、そのプロセスでシリカゾルが凝集するのを防ぐことができる。

 

ただし、この技術には欠点があった。すなわちシリカゾルをゼラチンに添加するのは、ゼラチンの硬度を上げるためだが、ラテックスで包んだためにその補強効果が下がってしまう。

 

だから、コアシェルラテックスはゼラチンの高靭性化手段の決定版ではないのだが、このような技術が提示されるとそれを越えるアイデアを考え出すのが難しくなる。

 

このような場合にどうするのか。いったん目の前の解を忘れ、本来の「あるべき姿」を真摯に考えることが重要である。

 

当方はホワイトボードにそのあるべき姿の図を描いたところ、担当者の一人が、すでにできていた、と叫んだ。これが昨日書いた実際の現場の姿である。

 

目の前の問題について、「あるべき姿」と現実との乖離を明らかにし、あらためて正しい問題を考える、これはコーチングに有効である。

カテゴリー : 一般 高分子

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