今時PCを自作する人は減ったのだろう。書店に並んでいた自作PCファンのための雑誌がほとんどなくなった。また、久しぶりに秋葉原を歩いてみると、自作マニア向けの店も減少しており、マザーボードメーカーも数社になっていた。
最近のマザーボードは安くなったと思う。マザーボード一枚あれば、その他のインターフェースカードを買わなくてもよい。昔は、ビデオボードからサウンドカード、さらにはハードディスクを接続するSCSIIカードまで買わなければいけない時代もあった。
自宅で使用しているPCは、30年近く前から自作PCで常に先端のCPUが稼働していたが、この10年ほどは2台自作しただけである。CPUの進化に併せてPCを組み立てていたころに比べると、CPUの速度変化がOSに隠れてしまったので新しいPCが欲しくなる気持ちも薄らいできた。
昨年組み立てたPCと7年前組み立てたPCの2台使用しているが、日常の使用において速度感にそれほどの違いは無い。
最も昨年組み立てたPCには最上位のCPUではなく、Core-i7の安価なCPUであり、CPUの能力そのものが7年前の2.5倍程度なので、OSを介した速度は7年前の4コアのCPUと比較しても速度差が見えにくいのだろう。おまけに古いPCには、高価なビデオボードがついているので、WINDOWSの動きは、新しいPCよりも動作が良い。
しかし、サウンドカードの音質は2台のPCで少し異なっている。昨年組み立てたPCには、SE-200PCI-LTDが、古いPCには、SE-200PCIがつけてある。実は、昨年SE-300PCIを購入したのだが、SE-200PCI-LTDのほうが音質が良かったので、古いPCにつけていたボードを使いまわしで新しいPCにつけた。ところが、古いPCにSE-300PCIを取り付けることができない。
古いPCのマザーボードにSE-300PCIの規格にあうソケットが無いためだ。仕方がないので、SE-200PCIをつけている。SE-200PCIでも当時のマザーボードのサウンドチップよりいい音がするからだ。改めてSE-200PCIとSE-200PCI-LTDと比較して聞いてみると、音の奥行き感や楽器の輪郭のようなものが明らかにSE-200PCI-LTDのほうが優れている。
ONKYOに期待してSE-300PCIを購入したのだが、これがはずれだった。確かにSE-200PCIよりも音はよいのだが、SE-200PCI-LTDに比較すると、楽器の輪郭のようなものがやや甘い。例えばポールサイモンの古いレコードからの録音を聞くと、ギターの指板で擦る音ではSE-200PCI-LTDのような生々しさが無く、SE-300PCIでは少し優しい音がする。
フィルラーモンがどのようなニュアンスでレコーディングしたのか知らないが、レコード盤から聞く音に近いのがSE-200PCI-LTDの場合であることを考慮するとSE-200PCI-LTDのほうがSE-300PCIよりも再生装置として優れていることになる。
しかしネットオークションを見て驚いた。SE-300PCIが新品よりも高い値段で販売されているのだ。SE-300PCIは2年前に生産中止になったので、すべて中古品である。ゆえに新品より価格が下がって当然と思っていたら、当方の購入価格よりも皆高価な値段が付けられている。ここだけの話だが同じ中古品を購入するのなら、SE-200PCI-LTDのほうがお買い得である。Windows10でもトラブルなく動作している。
カテゴリー : 電気/電子材料
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宇都宮市議会の熊本和夫議長が、出産立ち合いのため市議会本会議を欠席するだけでなく、議長職を辞めるという。また、出産立ち合いのための欠席が現在認められていないので「事故」扱いで欠席と説明している。
まず、最初に今という時代は、仕事よりイクメンを優先すべき価値感が多い時代だから、仕事を休んで出産に立ち会うことについて、どうこう批判するつもりはない。
民間の会社員であれば、個人の働く意味における価値感の問題であり許されるが、選挙で選ばれた議員であり、さらにその選ばれた方の中ら選ばれた議長である点については、その判断と行動に問題がある、と感じているのは当方だけだろうか。
つい先日国会でイクメン議員の登場が話題になったが、あちらは国会を休んでできた暇な時間を不倫に使うつもりだったようで、誰もがおかしい、という見解の一致となった。しかし、熊本議長の場合には意見が分かれるかもしれない。
ただ、ここは民主主義のシステムを厳格に守るというのはどういうことか、すなわちそれは会社がコンプライアンスを重視して活動する、という当たり前の視点で考えてみたい。
出産立ち合いのための欠席を、まだ認められていないので「事故」扱いで欠席した、というニュースの下りをイクメン支持派は、勇気ある行動として称賛するかもしれないが、勇気ある行動ではなく、まだ市民のコンセンサスが得られていない身勝手な行動だと当方は感じた。
もし、出産立ち合いのための欠席についてすでに合意が得られており、議員の欠席に関する規定に認められていたならば、今回の行動は問題にならないが、「事故」扱いで欠席しなければいけないように、まだそれが認められていないのである。さらに、虚偽の理由を書いて欠席しているのである。市民に選ばれた議員の行動として問題は無いか?
最近、社会において自分の立場を忘れた行動や発言が目立つようになった。昔から一部の不謹慎な人もいたが、少なくとも社会全体がそのような人を戒めた。しかし、社会全体がユルクなったのか、国民の公僕たる人物がその役職や立場を忘れた発言や行動をしていても見過ごしているケースが目立つ。
カテゴリー : 一般
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日常の業務では、調整作業は事態収拾的な色合いが強く、業務の遅い時点で行う行為と勘違いされているが、昨日述べたように調整とは企画も含め仕事の計画段階から行うとうまく行く。調整におけるタイミングの問題は重要で、早めに開始することを心がけるのは、企画を実現するためのツボの一つである。
調整作業のもう一つの問題として、調整の内容に関する問題がある。この調整の内容についても、昨日述べたように、合理的調整と政治的調整で問題解決に当たることになる。若いときは、政治的調整スキルが乏しいので苦労するが、そのような場合に虎の威を借りるのも一つの方法である。
ただ政治的調整を多用すると、周囲から嫌われることを知っておく必要がある。その意味で、合理的調整が最もオーソドックスで健全である。この合理的調整では、調整作業の対象を計画的に攻めることが重要で、年配者に計画について相談しておくのが賢明である。調整作業中に内容が漏れ、聞いていない症候群の人物を騒がせないようにしなければいけない。
合理的調整が、不合理な人物のへそを曲げたためにできなくなり、政治的調整で事態を収拾しなければいけないのは、調整が下手だ。合理的調整では、細かいところに配慮した計画を立てて行う必要がある。また、情報の共有化の観点から、コンセプトを説明するために企画テーマから方針との整合性の概略までをまとめた資料を携帯して進めるのは賢明な方法である。
企画をめぐって利害の対立ができたときには、政治的調整に頼りたくなるが、その問題解決に丁寧に当たることは、やはり企画を実現するための大切なツボである。すなわち問題解決的調整をスキルとして身につけておく必要がある。
このスキルのポイントは、全社的な立場に立って問題解決に当たるということだ。たいていは部門間の利害が企画を推進しようとするときに生じるので、この解決に当たり、全社的な視点で意見を求めてゆけば、たいていは適当な落としどころにすとんと落ちる。多くの期待している落としどころに落ちてゆかないときには、「怖い、怖い戦略」が有効で、これは弊社のプログラムにその方法を説明している。
カテゴリー : 一般
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企画書は先日までの方法で書くことが可能だが、本シリーズの最初に書いたように、企画の成功を左右するのは、人間関係の要因が最も大きい。この点を強調しているのが、弊社の企画立案方法指導の特徴である。真の企画マンとは、利害の相反する問題を上手に収拾し、コンセンサス造りに努める人である。また、それは企画調整のツボである。
例えば、人間関係を気にするあまり譲歩ばかりしていては、企画は実現しない。「xxについてはおっしゃるとおりです」「しかし、○○だけは譲れません」と問題点を限定し、自分の主張をはっきり伝えることも必要である。
時には、「この点は、きちんとスジを通しておきたいと思います。」とか、「目標、方針に照らして判断するなら、この案にたどりつきます」とか合理性や全社的立場の話し方で、自分の主張を通す方法も良いかもしれない。
ニッチもさっちもならないときには、「私とあなたの仲じゃないですか」とか、「たまには僕の顔を立ててよ」とか寝技に持ち込む政治的調整技術も有効だが、相手が女性の場合には、今の時代ではセクハラと勘違いされないように言葉を選ぶ必要がある。
まだ企画書を作り始める前の段階ならば、情報収集あるいは意見聴取などの機会を利用してちゃっかりと調整も進めるやり方が有効である。
例えば、「白紙の立場で率直、忌憚のないご意見を頂きたい」といって、相手の本音を早めに聞いておき、企画途中に相談と称してアイデアを求めながら、以前聞いた本音と異なるアイデアが出たところで、「そのアイデアは是非企画に盛り込みたい」と言って、調整するやり方もある。若干だまし討ちに近いが、企画に反対しそうなキーマンの協力を得るためには有効な方法である。
企画を実現するためには人間関係が重要である点を改めて強調しておきたい。そのために、企画内容のコンセプトが決まったなら、調整作業をすぐに始めるとよい。そのとき合理的調整以外に政治的調整もあることを知っておく必要がある。
カテゴリー : 一般
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この3年間、弊社が中国で活動してきました成果を踏まえ、5月までに3件ほど混練技術に関する講演会を開催致します。いずれも異なるセミナー会社で開催されますが、申し込みは弊社で行いますのでご案内をさせていただきます。
特に、4月と5月開催の講演会につきましては、今期の予算で処理できないことになりますが、弊社に申し込みいただく場合には、「DL版高分子のツボ」を購入していただきますと、その付録として参加証を付けさせていただく形態の販売となりますので、期末の経理処理が可能です。是非ご利用ください。
お申し込みは、弊社へお問い合わせください。詳細のご案内を電子メールにてさせていただきます。
1.混練技術のトラブル対策に関する講演会
(1)日時 4月21日 10時30分-16時まで
(2)場所:高砂ビル 2F CMC+AndTech FORUM セミナールーム【東京・千代田区】
(3)参加費:27,000円
(4)http://ec.techzone.jp/products/detail.php?product_id=4152
2.混練の経験知を伝承する講演会
(1)日時 5月19日 10時30分-16時まで
(2)場所:江東区産業会館 第1会議室
(3)参加費:49,980円(税込)
(4)https://www.rdsc.co.jp/seminar/160522
カテゴリー : 学会講習会情報
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問題形成や目標設定などの手法については、問題解決法の指南書が多数出版されているので、得意な人も多いかもしれないが、弊社では逆向きの推論を活用した独自の方法論を販売している。
ゆえにこの部分についてここでの公開は控えるが、良い企画書を書くための注意点を箇条書きにまとめておくので参考にして欲しい。みな当たり前のことなので少し恐縮するが、高純度SiCの企画をゴム会社のA部長の指導を受け作成したときに習ったことである。
1.企画書の作成に先立ち、十分に情報を収集する。その後情報を分類しておく。
2.1で分類された情報を、企画書に盛り込む情報と参考情報に分けながら、自分の考えを固めてゆく。
3.企画書に盛り込む事項(昨日までこの欄で説明した)を1枚1項目として付箋紙に書き込み、漏れの無いことを確認し、集めた情報に張ってゆく。(クリアケースを活用しても良い。(注))
4.企画書の形式が決まっていなければ、企画書のレイアウトを情報のボリュームを参考に決める。
5.記入順序を決める。
6.見栄えに気をつけてまとめる。
7.企画のコンセプト、自分の判断や意見、企画の訴求点をわかりやすくまとめる。
8.内容が一目でわかる企画書にする。最初に企画書のコンセプトと結論を持ってくるとよい。
9.飾りも重要だが、飾りすぎない。
10.当然のことになるが、数字は厳密で無ければいけない。転記ミスや計算ミスを徹底的にチェックする。曖昧な数字を使用しなければいけない場合には、出典等の根拠を明確にする。特に事業性に影響のある数値は、事業推進時に判断のよりどころとされるので、正確を期す。
11.大きな企画の場合には、分割して作成するかどうか判断すること。企画書を出すタイミングも重要であり、大きな企画書の場合には、計画を示し分割して提出する知恵も使いたい。
(注)今はコンピューターがあるので、紙情報はすべてPDF化し、電子分類する手法もあるが、詳細は弊社の機密事項である。お問い合わせください。
カテゴリー : 一般
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企画で全社方針との整合性を重視している指南書は多いが、これは当たり前のことである。そもそも会社の方針にあっていない企画書など、方針管理が徹底しているこの時代に実行されるはずがない。
あるフィルム会社では、写真フィルムの市場が急速に縮小する時に新事業を垂直立ち上げするために、自社の技術で「できるもの」と「できそうなもの」にわけて新事業を提案するように社長方針が出されたという。ある意味で大変広い方針でありながら的確である。また、普遍性のある優れた方針だ。
全社方針との関係で重要になってくるのは、方針における企画の位置づけと役割を明確にすることである。換言すれば、方針に合っていない企画でも見かけ上方針に合っているように見せかけ立案可能であり、大切な点は、その企画でどのようなイノベーションを見込んでいるのか、方針に沿って具体化することである。
そもそも全社方針はイノベーションを期待して出される。ゆえに企画で具体化すべきイノベーションを方針との関係でどのような表現にするか、という問題になる。方針にとらわれすぎて企画を考えるとアイデアが浮かばなくても、日々の問題意識があれば自分の所属している組織で必要なイノベーションについて考えるのは容易なはずだ。
ゆえにその必要なイノベーションを方針に沿って具体化して、方針との整合性を取るように考えていった方が迫力のある内容になる。ただし、迫力を狙いすぎてこじつけになるとアウトである。方針管理の下で方針に整合しない企画は、まず通らない。
企画テーマから方針との整合性ができあがったら、一度上司に見てもらい、アドバイスをもらうと良い。この部分を後回しにして問題形成から企画立案を始めるとよい、と書いてある指南書を見かけることがある。QC関係の書籍に多いこの方法に当方は反対である。
企画のコンセプトが決まっておれば、企画テーマから会社方針との整合性は、すぐに作成可能で、最初にこの部分を上司とすりあわせておくことが大切である。その後、情報を集めて問題を具体化していったら、コンセプトそのものも見直しが必要になり、その結果企画テーマからすべて作成し直さなければいけない事態になってもよいのである。
もし情報収集後、当初考えていたコンセプトの間違いに気がついたなら、それも重要な情報の一つとなる。なぜ最初に誤った企画テーマを立案したのかは、新たに形成するコンセプトを練るときに参考とすべき最も重要な情報である。正しい問題を捉えられなかったのだから、そこの問題についても考えておく必要がある(問題解決力が足らないだけならば重視する必要はないが、それはそれで問題である)。
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市場にイノベーションを起こす良い企画であるほど組織あるいは社会へ与える影響も大きくなる。古い話になるが、チャールズブロンソンをイメージキャラクターに用いた男性化粧品は、かっこいい男のイメージとして市場に大きなイノベーションを引き起こした。
化粧品のブランドは「マンダム」だが、会社名は古めかしい「丹頂」だった。大きなイノベーションが引き起こされブランド名が市場に深く浸透したために、会社名をブランド名に変えてしまった。当時「エロイカ」というブランドも登場していたが、チャールズブロンソンの男臭さにはかなわなかった(注)。
男の世界が高度経済成長を引き起こし、ジュリアナ東京のボディコン・イケイケ路線でバブルがはじけた、と歴史の流れを捉えると、風俗が経済に与える影響あるいは風俗と経済の相互作用の大きさに驚異を感じるのは当方だけだろうか。
この時代の流れの中で、オタク文化はひっそりと生まれており、バブル崩壊とともにオタク文化の爆発が起きている。すなわちAKB48も含め一連のオタク文化は、単一民族である日本独自の文化であるとともに事前に予測できた流れである可能性が高く、次なる風俗や文化の変化を探せば経済の変化も予測可能ではないか。
ドラッカーは、社会が経済に影響を及ぼす時代になった、と遺言を残したが、まさにこのドラッカーの遺言は正しく、文化や風俗などの社会変化が現在の経済を動かしている可能性がある。ゆえにイノベーションは市場経済だけでなく風俗、文化の分野でも考えなくてはならない。
最近AKB48を卒業するタレントが目立つようになった。AKB48のブームの終焉と捉える評論家もいるが、SMAP騒動が起き、グループブランドというものの大きさを痛感したばかりである。SMAPもAKB48もファンとの価値の共創で生まれた芸能グループであり、もしこれらのグループの人気が低下してゆくのならば、それは文化や風俗が大きな変化をおこす前兆で経済にも大きな影響が出るはずだ。
今文化や風俗がどのような変化をしてゆくのか考えることは有効なことで、AKB48の卒業ブームやSMAP騒動はイノベーションの好機を示す現象ともいえる。SMAPはアイドル氷河期に生まれたグループで、個性の異なるタレントを一束いくらで売りだす新しい方法の先鞭をつけた。すなわちアイドル育成方法にイノベーションを引き起こしたのだ。
この手法は、バナナのたたき売りへと変化して生まれたのがAKB48である。すると卒業が頻繁に行われるようになった現象は、賞味期限が切れそうなバナナを取り除く、すなわちバナナに対する品質要求が高くなった、とみることもできる。もしこのように考えると卒業だけではオタクを満足させられなくなる可能性がある。
何かイノベーションのアイデアが必要で、その新しいアイデアは経済成長のヒントになるかもしれない。今の経済は、そのまま放置すればアメリカも含め悪くなる一方である。アメリカではトランプの登場が、その歯止めを期待されている。日本では、風俗や文化にイノベーションを引き起こし経済に刺激を与える必要がある。
(注)化粧品も臭かった。そのにおいは強烈で、1階上の階段ルームの死角にいる男性の気配を感じることができた、という都市伝説がある。加齢臭など吹っ飛ぶような臭いが歓迎されていた時代もあったのだ。今は消臭がブームで人間が感じない臭いの化粧品が好まれている。加齢臭グッズは必ずヒット商品になる。
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この3年間、弊社が中国で活動してきました成果を踏まえ、5月までに3件ほど混練技術に関する講演会を開催致します。いずれも異なるセミナー会社で開催されますが、申し込みは弊社で行いますのでご案内をさせていただきます。
特に、4月と5月開催の講演会につきましては、今期の予算で処理できない可能性がありますが、弊社に申し込みいただく場合には、「DL版高分子のツボ」を購入していただきますと、その付録として参加証を付けさせていただく形態の販売となります。すなわち、期末の経理処理が可能です。是非ご利用ください。また、弊社へお問い合わせ頂いたお客様には、本講演が他のセミナーと異なっている点(カオス混合の解説)をご希望により事前にご説明させて頂きます。
お申し込みは、弊社インフォメーションルームへお問い合わせください。詳細のご案内を電子メールにてさせていただきます。
1.混練技術のトラブル対策に関する講演会
(1)日時 4月21日 10時30分-16時まで
(2)場所:高砂ビル 2F CMC+AndTech FORUM セミナールーム【東京・千代田区】
(3)参加費:27,000円
(4)http://ec.techzone.jp/products/detail.php?product_id=4152
2.混練の経験知を伝承する講演会
(1)日時 5月19日 10時30分-16時まで
(2)場所:江東区産業会館 第1会議室
(3)参加費:49,980円(税込)
(4)https://www.rdsc.co.jp/seminar/160522
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企画書に盛り込むべき事項は、企画の題名、企画テーマ(主題)、企画の狙い、全社方針あるいは会社目標との関係、現状把握、将来予測、問題形成、目標、企画実現方法、代替案、企画が実現したときの効果、おおよそのスケジュールなどである。
まず、企画の題名は、分かりやすいものにすること。そして企画テーマが、その題名から誰でも想起できるようであるとよい。ゴム会社で募集された50周年記念論文の審査では、当方の企画「有機高分子から高純度セラミックスを創る」は佳作にもならなかったが、「トン牛」というタイトルの企画は主席となった。バイオテクノロジーにより豚と牛の掛け合わせで繁殖力があり、味もうまい肉牛を研究するという内容であった(記憶違いかもしれないが、このような荒唐無稽の話だった)。
あのW大学の先生が審査委員だったが、企画タイトルの重要性を思い知った出来事である。もちろんこんな企画は研究所でまともに取り上げるわけもなく、この論文募集は単なるお祭り騒ぎで終わったが、外部有識者と言われる人のいい加減さに呆れた出来事でもあった。
ちなみに佳作にも入らなかった当方の企画は、その後紆余曲折もあり研究開発企画として社長決裁が下りて2億4千万円の先行投資を受け事業として現在まで続いている。50周年記念論文の審査に落ちた(注)ことで燃えたことも、わずかながら企画推進に影響している。
話が脱線したが、この例のようにタイトルは極めて重要である。次に企画テーマは、主題を的確かつ簡潔に表現できていなければならない。しかも誰が読んでもわかりやすく書かれていなければいけないので難しい。この部分と企画の狙いで企画書の価値が決まると言ってもいい。
企画の狙いでは、何故この企画が必要なのか書くことになるが、長く書いてはいけない。企画が必要な理由を箇条書きで、簡潔に表現する必要がある。タイトル、テーマ、狙いの3つで企画の詳細をどれだけ真剣に読んでもらえるのかが決まるので、この部分は企画を作成しているときに、毎日読み返しながら、よく練る必要がある。
関係者にヒアリングするときに書き上げた内容を吟味してもらうのも良い方法である。但し、この時気をつけないと同じ会社内でも他人に企画をとられることもある。そのために会社の風土をよく知っておくことが重要で、最初のヒアリングでは、本当に信頼できる人にとどめるのが良い。
企画はコンセプトが重要であるが、同じコンセプトで表現を変えた企画をいくつでも作ることが特許同様に可能である。新しいコンセプトの企画は少なからずインパクトがあり、イノベーションの機会を伺う研究者が多く活性の高い職場では類似のコンセプトで新たな企画を考案する人は出てくる。
(注)係長職昇進のための筆記試験問題で、「あなたが推進したい新事業について書いてください」という出題があり、高純度SiCの企画について書いたら、やはり落ちた。採点した試験官は、研究所の課長だったが、その1ケ月後社長によばれ、企画のプレゼンテーションを行ったら2億四千万円の決済が決まり、開発がスタートしている。翌年の試験でも同じ内容を書いたら昇進試験に合格したが、当方の企画に対して研究所で強い反対があったことを知った出来事である。30年以上前の古い出来事だが、企画を実現するには、自己責任と強い意志が必要である。また、ゴム会社における高純度SiCの事業のように、企画段階で反対者が多くても30年以上(社長決済を受けたのは29歳の時である)続いている企画もある。科学者の評価と経営者の評価では視点が異なるのでこのようなことが生じる。21世紀の企業では、このようなことがあってはだめ、と願いつつこの欄を書いている。企業の研究開発に携わる人は、科学者ではなく科学の時代の技術者であるべきである。また、ゴム会社は創業経営者ではなかったが、夢とロマンを共有でき素早い意思決定のできる優れた経営者だった。
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